よし坊のあっちこっち

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気が乗らぬ、北京五輪

2008年03月08日 | アメリカ通信
中国の威信をかけた五輪。ホントにこれで良いのか、いささかの疑問が残る。

思えば、東西冷戦下で、共産主義グループの当時の盟主、ソ連が威信をかけたモスクワ五輪は、アフガン侵攻によりアメリカのボイコットが連鎖し、結局変則五輪に終わった。
さて、中国。このところ、映画の大御所、スティーブン・スピルバーグの顧問辞退や、アメリカの公聴会での中国五輪疑問視の声等、煙が漂う。
特に、中国の五輪開催に当っては、人権問題大幅改善を前提に世界がOKしたという経緯があり、然るに、その兆候が見られないから、アメリカはぶち上げたのだ。中国は、五輪終了まで全力を挙げてあらゆる不祥事を隠蔽するだろう。しかし、問題はその後であると、大方の人間は思っている。五輪が終わったら、何が始るかというと、トレードマークの”全国的な粛清”だろう。

人権問題で言えば、中国国内の問題もさることながら、アフリカのスーダン政府への肩入れは、大きな問題になっているダーファーでのジェノサイドの後ろ盾であり、五輪開催承認の条件に反しているのは明白。

日本との話題では、例の毒ギョーザ事件が、予想通り、訳の分からぬ方向に行きつつある。何ともならんのは、中国側は無実だという発表である。
もうひとつ頭に来る話。先日の東アジアサッカー選手権だ。日本と韓国に対するあの反則の数々。あれは世界のFIFAに対する冒涜でもある。

共産主義が出す答えは常にこういう事だ。皮肉な事だが、それにもかかわらず、政治と経済は別だ、と体のよい錦の御旗を掲げて、日本が、アメリカが、ヨーロッパが、我先にと中国へ殺到し、とどのつまりは、彼らの共産主義を助けているわけだ。なんとも腹立たしい話である。

1980年、モスクワ五輪をボイコット出来たのは、人権主義者カーターが大統領だったからだ。ブッシュにはそこまでの器量はない。