よし坊のあっちこっち

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観念したか、ブラッター

2015年06月03日 | サッカー
もう少し居座ると思っていたFIFA会長のブラッターが、昨日の緊急会見であっさり城を明け渡した。5選を勝利し、強気の発言をしたのが4日前である。時系列的には、この月曜日にニューヨーク・タイムスに2010年南アW杯に纏わる多額の買収資金の手紙が公表された直後だから、キッカケはこれだろうが、このことによって、ブラッターはアメリカの捜査が相当進んでいることを思い知らされたのではないか。

アメリカは南ア大会後、スキャンダル解明の捜査に乗り出した節がある。その為か2011年以降、ブラッターはFIFAの最重要マーケットであるアメリカに一度も足を踏み入れていないらしい。既に”危ない匂い”を嗅ぎ取り、成り行きがどうなるか注意深く見ていたのだろう。アメリカで捜査当局が接触すれば一気にスキャンダル化するからだ。

今回のスキャンダルも別の角度から見れば、「老害」の一言に尽きる。会長以下世界各地のヘッドは”くそジジイ”ばかりなのである。一般の会社も含め、長期政権の老害=腐敗 と言うのが過去から引き継がれている方程式である。

人間、褒められて怒る人は滅多にいない。これが続くと人間は勘違いする。勘違いから横柄になり殿様気分になり、脇が甘くなり、最後に墓穴を掘る。立派な人と言われてる御仁がこうして晩節を汚す。だから、存命中からその人を指して「立派な人」と言ってはいけない。その判断を下すのは、人生を全うしてからだろう。それまでは何が起こるか分からない。

5選直後のブラッターの勝利会見でスキャンダルの責任を取り辞任する気は無いか、との質問に彼はこう答えた。「何故辞任しなければならないのか。辞任するということは、私が悪いことをしたと認めることに他ならないではないか。だから辞任などしない」。それから4日後、彼は辞任した。

世紀のスキャンダル解明は始まったばかりである。