よし坊のあっちこっち

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イッツ JAZZーニーナ・シモン

2006年11月03日 | Jazz
2003年、アラバマを車で走っている時にラジオのニュースでニーナ・シモンがフランスで亡くなった知らせが飛び込んできた。「Singer, Nina Simo~n died in France」「えっ?」「Legendary diva of jazz and blues ・・・」「あのニーナ・シモンが死んだか」そういう感じだった。

初めてその声を聞いたのは、70年代の後半、多分日本からNY経由Elmiraという小さな町に仕事で行ったときだったと思う。ラジオから、えらい太い、太すぎるくらいの女性の声で時にハスキーに歌う特徴のあるボーカルが聞こえてきた。

早速帰ってからレコード屋へ。名前はニーナ・シモンと分かったが聞いた曲名が分からない。取敢えず「Nina Simon, Little Girl Blues」を買った。その曲「Love Me or Leave Me」は3番目に入っていた。この他にもMood Indigo, He Needs Me, Little Girl Blues,どれも良い。もちろん I Love You Porgyもだ。彼女の歌はピアノの弾き語りで聴くのが格別良い。このアルバムは彼女のデビューアルバムの復刻版であることが分かった。オリジナルは1957年らしい。

大御所にエラおばさん(Ella Fitzgerald)が居るが、明らかにエラおばさんの流れではない。何か もっとソウルフルなのである。そのあたりの特徴が出ているのが、Mississippi GodamnやSinnermanだろうと思う。奥から絞り出されるというか、そんな感じだ。アメリカ南部の綿花畑を歩きながら聴くのが似合う。そう、Deep Southとか、デルタ地帯に身を置いて聞くとしっくり来る様な歌なのである。あの「House of The Rising Sun」も彼女でトドメである。

南部ノースカロライナに生まれ、黒人故に自らのアイデンティティを求め、複雑なアメリカを去って、最後はフランスに安住の地を得た、ということか。



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