鰆(サワラ)
【語源】
さわらの「さ」は「狭い」と言う意味で、わらは「腹」、体が細長
く、腹が狭くみえた為。別名のサゴシは「狭い腰」からきたもの。
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【旬】
「鰆(サワラ)」は魚辺に春と書くことから、代表的な春の魚であ
るといえる。
しかし、地域によって異なる。関西地方・瀬戸内では5~6月の
春が旬だが、関東地方・駿河湾、西伊豆などでは12月以降の冬が
旬である。特にこの時期のサワラは「寒サワラ」と呼ぶ。
【うんちく】
沿岸の表層(水面近く)に生息する。但し、秋から冬にかけては
外海のやや深いところに移動。イワシ類、サバ類などを主に食す。
産卵は春から初夏。内湾では春から秋にかけて、外海では秋から
冬のかけて、定置網・流し網などで漁獲される。
近年、瀬戸内海では漁獲量が激減している為、種苗放流の研究が
行われている他、漁獲制限もされている。寂しい話ですね・・・。
特に関西地方では春の味覚として白味噌に漬け込んで焼く、西京焼
きが好まれる。
50cmほどの若魚は「サゴチ」と呼ばれ比較的安値で流通している。
サワラの卵巣は、珍味「カラスミ」の代用品としても使われる。
ちなみに、本物のカラスミは「ボラ」の卵巣。
「瀬戸の海や浪もろともにくろぐろと い群れてくだる春の鰆は」
若山 牧水
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