世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

間八(カンパチ)

2006年08月24日 11時51分33秒 | 夏が旬の魚


間八(かんぱち)



【語源】
頭部に目を通って走る斜めの黄色い線が特徴。前から見ると
この黄色い線が八の字に見えることから「間八(かんぱち)」
と呼ばれる。
また、方言でカンパチとは暴れ者のこと、この魚の性格から
この方言によっての呼び名であると言う説もあり。

「勘八」と書かれる事もある。(魚屋さん、飲屋さんなどで)


      養殖カンパチの刺身




         天然カンパチの刺身


【旬】
流通している大半が養殖物の為、季節感はないが、天然物の
旬は夏である。


養殖のカンパチ

【うんちく】
ブリの仲間では最も大きくなる。体長1.5mくらい。
沿岸から沖合いの表・中層を群で回遊し、暖かい海流を好む。
産卵期は春~初夏。稚魚は「もじゃこ」と呼ばれ、ブリと同様
流藻につく。 この「もじゃこ」を種苗にした養殖が盛んに
行われている。
あまり大きい物は味が落ち、3㌔位の物が美味い。

むかし、関東では夏から秋口に黒潮に乗ってやって来る当時歳
のカンパチを「汐っ子(しょっこ)」と呼び、季節の魚として
好んで食したと言います。この幼名は現在でも魚河岸で使われ
ています。
一方、ブリの幼魚であるイナダも「しょっこ」と呼ぶ地域もある
ようです。なんともややこしい話ですね。しかし、本当は季節感
あふれる魚なのです。天然の「しょっこ」を見つけたら是非賞味
したいものですね。



     天然かんぱちの卵の煮付け





【ブランド・産地】
天然物の漁獲量は極めて少なく特別な産地は存在しない。
近年の養殖技術の革新は目覚しく、身のしまり、味とも天然に
引けをとらないレベルまで来ていると言える。
養殖は、鹿児島・愛媛・長崎・宮崎などで盛ん。
この中でも宮崎産の「宮崎カンパチ」がブランド化されている。

この「宮崎カンパチ」の一番の特色は〆方です。
通常のカンパチは出荷される際、包丁で〆るのが一般的ですが、
このカンパチはドリルで〆ます。このため、脳から脊髄までを
一気に破壊する為、脱血処理に優れています。結果、鮮度が非常に
良い状態で流通できるとのこと。
この「活き〆脱血装置」は特許をとっているそうです。


       カンパチの刺身
        
【産地ならではの漁師料理】
塩焼き・照り焼き・煮付け・フライと、料理方法は数々あるが、
やはり、生食でしょう。刺身、寿司が一番。
脂ののりもよく、ブリよりも身が締まり、美味しい魚です。



【栄養と効果・健康】
良質のたんぱく質を多く含み、生活習慣病を予防するカリウム・
ナイアシン・EPAを多く含んでいます。
EPAは養殖物の方が多く含んでいます。

カンパチの情報ドシドシお待ちしています。



         カンパチの ひゅうが飯







      天然のカンパチ



         カンパチの島寿司








         天然カンパチの刺身




 

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秋の味覚、秋刀魚の大型船出港!

2006年08月24日 06時33分58秒 | Weblog
秋も近づき、いよいよ秋刀魚(サンマ)の大型漁船が先日漁に出ました。
通常は、この時期、大型船が出てからサンマの価格が下がり、品質が上がる
のですが、ここ2~3年は出はじめから、安値で流通しているようです。
その分、本番での値崩れの幅も小さくなっているように感じます。

さて、今年のサンマ漁について大きく変った事があります。
それは・・・・・・、



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昨年までは、船上である程度選別していました。小さいサンマは船上で
海にかえし(捨てると言った方が良いかも)、大きく価値あるものをだけを
水揚していました。船の燃料費・人件費を考えるとこちらの方が効率的だっ
たのです。

しかし、今年からは、獲れたサンマは船上選別せず、すべて水揚すると言う
決まりができました。これは、資源保護の為です。

これにより、例年より小さいサイズのサンマがそれなりの値段で流通する事
が予想されます。また、大サイズは希少価値が出、価格が高騰するかもしれ
ません。
その辺を認識した上で、食したいものですね。

ちなみに、昨年までは、4㌔23尾~25尾が主流でしたが、今年は4㌔25尾~
27尾位が主力になるかも・・・・・・?





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   秋刀魚(さんま)

【語源】
体が細長い事から狭真魚(サマナ)と呼ばれていたものがサンマに変化したと言われている。

【旬】
地球温暖化、冷凍・養殖技術の向上により魚の旬があいまいになる中、これほど季節を感じさせる魚はない。秋刀魚の旬は文句なく秋である。

【うんちく】
秋刀魚は黒潮周辺の海で生まれ、成長しながら北上し、初夏になると餌のプランクトンが豊富な親潮水域に移動します。8月頃には千島列島の東方海域に達し、そこから南下を始めます。北海道から三陸ー伊豆ー紀州ー四国ー九州へと下っていきますが、北海道東沖に長く留まる年もあり、サンマ魚群は気まぐれです。

「秋刀魚の塩焼きは腹がうまい」とツウは言いますが、その通り。しかし、腹がうまい時期と身がうまい時期は、この回遊が大きく影響をおよぼします。

まず、7~8月の秋刀魚は餌を大量に食べながら北上しています。よって「腹がうまい」。料理方法も塩焼きをお勧めします。一方、9月以降の秋刀魚はたくさん食べた餌を消化しながら南下します。
よって脂がのり、「身がうまい」。塩焼きも良いですが刺身をお勧めします。
特に南下し始め、北海道東沖であがる秋刀魚は最高です。秋刀魚も他の動物と同じ。エネルギーを使いながら南下していきます。よって、南に行くほど脂ののりが薄くなっていきます。

秋刀魚の鮮度の見分け方は「くちばし」です。あざやかな黄色のものが最高です。
また、脂が最高潮にのると、尻尾の付け根が黄色に変色する物もあります。これを幻の「花さんま」としてブランド化している魚屋さんもあるとか・・・・。

 まぼろしの「花さんま」  尻尾が薄っすら黄色みがかっている。


秋刀魚漁は例年7月初旬に解禁となり、8月中旬(お盆過ぎ)より大型船で大量捕獲します。
このため、7月の出だしは「はつもの」として高値で流通し、お盆過ぎから価格が安値安定します。



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【ブランド・産地】
秋刀魚の美味しい産地は北海道東沖。その中でも特別にうまいのは厚岸(あっけし)の秋刀魚。
獲れたばかりの秋刀魚の中から、特大のものだけを船上で選別し、紫外線殺菌冷却海水と共に出荷します。鮮度・脂ののりはピカイチ。お刺身が最高です。この秋刀魚を厚岸では「大黒(だいこく)さんま」の名でブランド化しています。

その他ブランドでは釧路の「青刀(せいとう)さんま」、根室の「舞(まい)さんま」などがブランド化されています。

【産地ならではの漁師料理】
漁師さんも、やっぱりお刺身が一番と言います。しかし、北海道の漁師さんは、この刺身を生姜や山葵醤油ではなく、一味唐辛子を醤油にといて食べます。
「なぜ?」と聞くと「難しいことを聞くな、これが一番うまいからだ」と・・・。
ビリッと刺激的で、秋刀魚の甘みを引き出し、確かに美味しかったです。


             秋刀魚の姿造り




もう一つのお勧めは「秋刀魚の辛子酢味噌和え」です。「青魚特有の臭みがなくなり、刺身よりも飽きがこない・・・」と、漁師さんも大好物です。

秋刀魚の辛子酢味噌和え

【栄養と効果・健康】
典型的な青魚である秋刀魚は、生活習慣病を予防すると注目されている不飽和脂肪酸を豊富に含んでいます。秋刀魚1尾でDHAを1,400㎎、IPAを850㎎も摂取でき、血液中のコレステロールや中性脂肪を減らし、脳卒中や心臓病予防になると言われています。



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