ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

政治に無関心でいられること

2020年06月24日 | 日記

 日々草

 東京都の知事選挙が始まった。小池百合子現知事に対して、宇都宮健児、山本太郎、小野泰輔氏らが争うことになる。世評では小池さんが圧倒的に優位らしい。現職が有利なことは、地方選挙の通例である。
 ところで地方自治体の首長というのは、実際にどういう権限をもって、どういう行政を行っているのだろうか。私はその仕事の具体的な活動を思い浮かべることができないので、どんな人が知事にふさわしいのか、判断することができずにいる。ところが候補者達は途方もないことを口走っていて、都民に100万円を給付するのだの、オリンピックを中止するのだの、都政を改革するだの、何か壮大な志があるようなことを平気で言う。
 地方自治ということで思いつくことといえば、教育関係だ。教師は地方公務員だ。保健所や図書館、公営住宅も地方の所管。でもこうした分野は民間の進出が目立ち、学校はいまや私立を目指す人が多数をしめるようになっている。
 普段の生活の中で自治体の恩恵を感じとることは稀のようになっていると思う。自治と言いながら、自分たちの生活と直接つながる部分が相当に希薄なのではないかと思うのである。
 だがら、首長の選挙では無関心な人が多くなる。地域によっては投票率も20とか30%である。今回の都知事選挙、顔ぶれは賑やかだが、事情は同じだろう。
 人々の政治的な無関心を問題視する人がいるが、私は反対に、政治に無関心であるような生活環境は好ましいことだと思っている。政治的に盛り上がっている状況は一種の社会不安を反映している。改革だなんとか、訳もわからない標語を振り回す政治には、関わり合わない方が本当はいいのだ。それよりも目立たず、すべきことをスムースにこなしている行政を望みたい。【彬】

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