畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

連載34『岩魚』(その3)

2015-08-29 12:37:03 | 山菜

   岩魚(その3)

 ある年の春、祖母が語った事のある、昔、曾祖父が沢山岩魚を釣ったと言う沢に入った。
祖母が明治12年の生まれだったから、その父が岩魚を釣ったのは江戸時代の末期かもしれない。

 魚野川の支流の羽根川、そしてあまり名前も知られていないと思われる、
そのまた支流だ。曾祖父は岩魚の多さに夢中で釣り登るうちに日が暮れてしまい、
毛猛山に近い山で一夜を明かす事になったと言い伝えられていた。
そして、釣り上げた大量の岩魚は傷んでしまい、全て捨てざるを得なかったとも。

 そんな、一種の憧憬にも近い気持ちで、オートバイを走らせてその川に入ったのだった。
沢沿いに新しい林道が開削されていたが、沢に入ったばかりのところで、雪崩に拠り通行は不可能となっている。

 オートバイを停めて、すぐに釣りの支度を整え川に入った。
川沿いの道は入り口の雪崩の跡を越えると再び、真新しい砂利敷きが乾いて続いている。
しばらく、川を渡渉したり道路を歩いたりしてしばらく釣りを続けていると、
川が大きくカーブしている内側の、少し視野の開けた平地に茅葺きの小屋が見えた。

 そして、その小屋の付近には何枚ものムシロが広げられ、
女性が一人でそのムシロ一杯に広げられたゼンマイを揉んでいる。
ムシロの数はそう、20数枚を数えるほどで壮観だった。

             (続く)

(写真は、ゼンマイ採りの人たちか炭焼きの人たちが使ったと思われる『篭渡し』です)
コメント (2)
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大根を播き始めました

2015-08-29 04:20:28 | 野菜

 日時的には平年よりも早いけれども、気温の変化を見て大根の種を播き始めた。
長い長い畝で18メートル。秋大根の種蒔き間隔30センチで60本入ります。



 先ず播いたのは「赤大根」別名「もみじ」です。
結構太りが早く、信じられないほど大きくそして太くなる品種です。



 ご存知定番大根のベストセラー「耐病総太り」です。
タキイ種苗のパテントが切れ、各社が独自に採種を始めて品質的にばらつきも有ると言われています。



 数年来、期待を込めて作り続けている「辛いね赤」です。
色々な辛味大根があるけれども、スベルべの一押しはこれですね。

 株間20センチと有り、その数値にしたがったら一畝で85本も有りました。
焼肉や、ハンバーグの辛味として、そして刺身のワサビ代わりとしても利用できるすぐれものです。



 午前中はスベルべママが臨時のパートに出勤。
一人で山の畑で大根を播き、早めに帰宅して家で連結ポットに種蒔き。



 直播とポット育苗。それぞれ品種によって特性が異なります。
しかも、品種によっては連結ポットから、丸ポットへ移植したりしています。



 期待を裏切ることなく、順調に芽が出ています。
スベルべママいわく「草取りの心配も無く、一番良い時よね」とは至言ですね(笑)。



 またぞろ、好奇心に駆られて変な野菜の種も沢山播いていますからね。
失敗したら恥ずかしいから全ては明かしませんが、ま、こんなものですね。



 旨く行ったらお慰み。失敗したらブログには掲載いたしません。
ブログにアップが無かったら、「スベルべの奴めまた失敗したな」とお笑いください(大笑)。


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