昨年末、ミサイル発射を連発し、国連制裁の期限を勝手に12月末と迫った金正恩氏。党中央委員会総会を異例の3日かけて開催していました。
クリスマスプレゼントを喧伝しながら不発に終わり、この党中央委員会総会を経た「新年の辞」が注目されていましたが、7年連続で行っていた元日の「新年の辞」の発表も見送られました。
そして、故金日成主席と故金正日総書記の遺体が安置されている平壌の錦ス山太陽宮殿を訪問し、総会で示した「綱領的課題」の貫徹を誓ったのだとか。
素人推測ですが、金正恩氏の号令で、無条件で動かなくなっている、何かが起きている気配が感じられるのですが、邪推でしょうか。
金正恩氏、新年の辞見送り 幹部伴い太陽宮殿訪問|全国・海外のニュース|徳島新聞
北朝鮮&韓国 同時クライシス! 政権転覆「軍事クーデター」|ニフティニュース
記事が見つかりませんが、妹の金与正氏が、人事権の中枢を握る地位につくなど、身内で主要ポジションを固めつつあるとの報道も耳にしました。
金正恩氏「最愛の妹」が幹部らを無慈悲に処罰…権力中枢で何が
米国で長く国防長官諮問委員を務めた政治学者・グレアム・アリソン氏は、「第2次朝鮮戦争」のリスクが上昇していると語っておられるのだそうです。
国連の制裁が効いていているせいか、何としても制裁解除をしてほしい金正恩氏。
クリスマスプレゼントや、異例の党中央委員会総会、「新年の辞」の見送りと「錦ス山太陽宮殿」訪問は、国内の統治に腐心している現れと見えます。
制裁の効果が浸透し、国内での不満が鬱積している?
中距離ミサイル等の連発まではトランプ大統領が黙認してきましたが、ICBM発射を、衛星打ち上げの名目で実行を匂わすに至ってきた金正恩氏。
トランプ大統領の方では北朝鮮のミサイル発射台を攻撃して実験をやめさせると言ったと、アリソン氏。
トランプ氏が北朝鮮の言動を黙認してきた原因のイランの動向は、イランがイラクの米軍基地へのミサイル攻撃(米兵への被害が出ない様配慮)をし、トランプ氏がどのような対応をするのか、注目されている最中ですが。。
どうやら、イラン、米国双方が矛を収める方向となる様ですね。
米イラン、全面衝突回避 トランプ氏、反撃を否定(共同通信) - goo ニュース
北朝鮮へのトランプ氏の報復に対応する、金正恩氏側の対応手段の選択肢のひとつは、第2次朝鮮戦争だと、アリソン氏。
冒頭のリンク記事にある、英哲氏が軍事的挑発をエスカレートさせる狙いはどこにあるのか。答えは、米国と戦争することで、正恩政権の崩壊を狙っているという話とは、角度は異なりますが、第2次朝鮮戦争の可能性としては合致します。
日本は、どう対処すべきか。
アリソン氏は、日本は控えめで、傍観者のような役割を果たす傾向があったが、もっと大胆になって、積極的な役割を果たした方がいいと。
我々が直面している問題は全員の問題であり、日本ももちろんその結果から影響を受けるので、その問題に対応できなければ、日本もその被害を受けます。日本の役割としては、自分に何ができるか、そしてどのような違いを生み出せるかを考えてみることを提案しますと。
日本の国際貢献の成功事例として、アリソン氏は、トランプ氏が潰そうとしたTPPの蘇生をあげておられます。
中東や東アジアを俯瞰した日本の役割となると、枠組みとしては、トランプ氏も合意・提唱している「自由で開かれたインド太平洋構想」の進化・推進でしょう。
イランと北朝鮮。今年の出だしはこの両国に係る危機で始まりました。
世界は、一層流動化がすすみそうですね。
# 冒頭の画像は、イランのソレイマニ司令官殺害に抗議するデモ
この花の名前は、ハゲイトウ
政府広報(北方領土問題) - YouTube
↓よろしかったら、お願いします。
クリスマスプレゼントを喧伝しながら不発に終わり、この党中央委員会総会を経た「新年の辞」が注目されていましたが、7年連続で行っていた元日の「新年の辞」の発表も見送られました。
そして、故金日成主席と故金正日総書記の遺体が安置されている平壌の錦ス山太陽宮殿を訪問し、総会で示した「綱領的課題」の貫徹を誓ったのだとか。
素人推測ですが、金正恩氏の号令で、無条件で動かなくなっている、何かが起きている気配が感じられるのですが、邪推でしょうか。
金正恩氏、新年の辞見送り 幹部伴い太陽宮殿訪問|全国・海外のニュース|徳島新聞
北朝鮮&韓国 同時クライシス! 政権転覆「軍事クーデター」|ニフティニュース
記事が見つかりませんが、妹の金与正氏が、人事権の中枢を握る地位につくなど、身内で主要ポジションを固めつつあるとの報道も耳にしました。
金正恩氏「最愛の妹」が幹部らを無慈悲に処罰…権力中枢で何が
米国で長く国防長官諮問委員を務めた政治学者・グレアム・アリソン氏は、「第2次朝鮮戦争」のリスクが上昇していると語っておられるのだそうです。
北朝鮮が出し始めた第2次朝鮮戦争のシグナル そのリスクは劇的に上昇している | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン) 2020/01/05
北朝鮮は今後どうなるのか。米国で長く国防長官諮問委員を務めた政治学者・グレアム・アリソン氏は、産官学の各界が連携する「日本アカデメイア」主催のシンポジウム「東京会議」出席のために来日した。アリソン氏が口にしたのは「第2次朝鮮戦争」という悪夢のようなシナリオだった――。
■第2次朝鮮戦争が勃発する可能性はかなり高い
――北朝鮮情勢に詳しいアリソン氏は、そのリスクは最近、極めて高くなったと警告を発する。
北朝鮮は非常に危険な状況を展開していて、(シンポジウムが行われた12月12日から)数週間のうちに悪化するでしょう。金正恩朝鮮労働党委員長は、また大陸間弾道ミサイル(ICBM)や核兵器の実験に走るのではないかと思います。可能性としては、とても大きい。
それに対してトランプ大統領が新年に北朝鮮の発射台を攻撃してICBMの実験ができないようにすることが考えられます。もしアメリカがそれをすれば、第2次朝鮮戦争が勃発するかもしれません。その可能性はかなり高いです。
■金正恩は「第2次朝鮮戦争」のシグナルを出している
第2次朝鮮戦争になる可能性は50%以上ではない。しかし、かなり大きな可能性があるということです。そのリスクは最近、劇的に上昇しました。
2017年の初めに北朝鮮は一連の実験を行い、その最後が2017年11月だったと思います。一方でトランプ大統領は攻撃すると脅しをかけ、互いにやりとりがあり、その時のいろいろなレトリックを覚えている人も多いと思います。
この半年で北朝鮮の金正恩氏が言っているのは、合意によってアメリカと国連が北朝鮮にかけている制裁緩和がなければ、2019年末までに新しいフェーズに入るということです。金正恩氏はこの先何をするつもりかということについてシグナルを出しています。
もしそれがICBM実験も含むのであれば、どうなるか。彼が前回、実験をやめる前に、トランプ大統領の方では北朝鮮のミサイル発射台を攻撃して実験をやめさせると言ったのです。米国防総省はすぐにそれをできる能力を持っています。それでは、北朝鮮は一体何をするのか。この疑問にあまり想像力はいりません。つまり、第2次朝鮮戦争は彼らにとってのオプションになると思います。
■中国エリートは香港人を「悪ガキ」と呼んでいる
――話題はアジアでもう1つの不安定要因である香港情勢に及ぶ。香港では市民によるデモが長期化し、一触即発の状況が続く。
西洋化された香港は、脆弱性があると思います。欧米の信念、アメリカの独立宣言が言っているように、全ての人間は生命、生存、幸福の追求という普遍的な権利を持っています。それは人間にとって自然のことであると書いています。多くの香港の人たちはそれを信じていると思います。つまり、彼らもイギリスの香港返還の合意の中に入っているような、こういう権利を享受したいと当然、思っています。
今年、私は中国に5回ぐらい行ったと思うのですが、そこで中国の見解についていろいろな世論を見てきました。しかし、香港のデモに共感する人たちはほとんどいないようでした。中国の他の都市でもそのようなことが起こってしまうといけません。
そして、ほとんどの世論調査によると、エリートの人たちは香港人のことをbrats(悪ガキたち)と呼んでいます。つまり、若い人たちがあまりにも特別な場所にいて、それに慣れてしまっていて、そういう意味で中国国内の人は香港人に対してあまり共感は持っていないようです。同情もしていないようです。
――第2次朝鮮戦争などアジアが有事に陥れば、日本を含めた東アジアの諸国には重大な影響を及ぼす。これを回避するためには国際社会が知恵を出す必要がある。とりわけ日本の役割は重要になる。
第1次朝鮮戦争は、日本に対してはもちろんですが、アメリカや中国にも大きな影響を及ぼしました。従って、現在の対立が戦争に向かってしまうかもしれません。このような状況には今、対応するべきです。これはアメリカと中国だけの問題ではありません。アメリカと北朝鮮、アメリカと中国の問題でもありません。やはり日本も関係し、役割を果たすことができる問題だと思います。
■日本はもっと大胆に「TPP」を活用するべきだ
日本の役割について。日本は控えめで、傍観者のような役割を果たす傾向があったかと思います。私は初めて日本に来たときから、日本はもっと大胆になって、積極的な役割を果たした方がいいと思っています。
英知や知恵は、ワシントンや北京、パリでの独占事項ではないのです。我々が直面している問題は全員の問題であり、日本ももちろんその結果から影響を受けるので、その問題に対応できなければ、日本もその被害を受けます。
日本は何をすべきかということについてアイデアを提供できるでしょう。日本の役割としては、自分に何ができるか、そしてどのような違いを生み出せるかを考えてみることを提案します。
――日本が今後果たすべき役割は何か。具体例としてアリソン氏は米国抜きのTPPを挙げた。
その事例として、安倍政権の成功を称賛したいと思います。環太平洋連携協定(TPP)について、最初はアメリカが主導権を握って交渉していたのですが、トランプ政権になってからアメリカはその交渉から離脱し、TPPは死に絶えたとまで言いました。しかし、日本政府はそれを蘇生させました。良い例示だと思います。2021年1月にアメリカで新政権が発足したら、アメリカはまた戻ってくるかもしれません。
北朝鮮は今後どうなるのか。米国で長く国防長官諮問委員を務めた政治学者・グレアム・アリソン氏は、産官学の各界が連携する「日本アカデメイア」主催のシンポジウム「東京会議」出席のために来日した。アリソン氏が口にしたのは「第2次朝鮮戦争」という悪夢のようなシナリオだった――。
■第2次朝鮮戦争が勃発する可能性はかなり高い
――北朝鮮情勢に詳しいアリソン氏は、そのリスクは最近、極めて高くなったと警告を発する。
北朝鮮は非常に危険な状況を展開していて、(シンポジウムが行われた12月12日から)数週間のうちに悪化するでしょう。金正恩朝鮮労働党委員長は、また大陸間弾道ミサイル(ICBM)や核兵器の実験に走るのではないかと思います。可能性としては、とても大きい。
それに対してトランプ大統領が新年に北朝鮮の発射台を攻撃してICBMの実験ができないようにすることが考えられます。もしアメリカがそれをすれば、第2次朝鮮戦争が勃発するかもしれません。その可能性はかなり高いです。
■金正恩は「第2次朝鮮戦争」のシグナルを出している
第2次朝鮮戦争になる可能性は50%以上ではない。しかし、かなり大きな可能性があるということです。そのリスクは最近、劇的に上昇しました。
2017年の初めに北朝鮮は一連の実験を行い、その最後が2017年11月だったと思います。一方でトランプ大統領は攻撃すると脅しをかけ、互いにやりとりがあり、その時のいろいろなレトリックを覚えている人も多いと思います。
この半年で北朝鮮の金正恩氏が言っているのは、合意によってアメリカと国連が北朝鮮にかけている制裁緩和がなければ、2019年末までに新しいフェーズに入るということです。金正恩氏はこの先何をするつもりかということについてシグナルを出しています。
もしそれがICBM実験も含むのであれば、どうなるか。彼が前回、実験をやめる前に、トランプ大統領の方では北朝鮮のミサイル発射台を攻撃して実験をやめさせると言ったのです。米国防総省はすぐにそれをできる能力を持っています。それでは、北朝鮮は一体何をするのか。この疑問にあまり想像力はいりません。つまり、第2次朝鮮戦争は彼らにとってのオプションになると思います。
■中国エリートは香港人を「悪ガキ」と呼んでいる
――話題はアジアでもう1つの不安定要因である香港情勢に及ぶ。香港では市民によるデモが長期化し、一触即発の状況が続く。
西洋化された香港は、脆弱性があると思います。欧米の信念、アメリカの独立宣言が言っているように、全ての人間は生命、生存、幸福の追求という普遍的な権利を持っています。それは人間にとって自然のことであると書いています。多くの香港の人たちはそれを信じていると思います。つまり、彼らもイギリスの香港返還の合意の中に入っているような、こういう権利を享受したいと当然、思っています。
今年、私は中国に5回ぐらい行ったと思うのですが、そこで中国の見解についていろいろな世論を見てきました。しかし、香港のデモに共感する人たちはほとんどいないようでした。中国の他の都市でもそのようなことが起こってしまうといけません。
そして、ほとんどの世論調査によると、エリートの人たちは香港人のことをbrats(悪ガキたち)と呼んでいます。つまり、若い人たちがあまりにも特別な場所にいて、それに慣れてしまっていて、そういう意味で中国国内の人は香港人に対してあまり共感は持っていないようです。同情もしていないようです。
――第2次朝鮮戦争などアジアが有事に陥れば、日本を含めた東アジアの諸国には重大な影響を及ぼす。これを回避するためには国際社会が知恵を出す必要がある。とりわけ日本の役割は重要になる。
第1次朝鮮戦争は、日本に対してはもちろんですが、アメリカや中国にも大きな影響を及ぼしました。従って、現在の対立が戦争に向かってしまうかもしれません。このような状況には今、対応するべきです。これはアメリカと中国だけの問題ではありません。アメリカと北朝鮮、アメリカと中国の問題でもありません。やはり日本も関係し、役割を果たすことができる問題だと思います。
■日本はもっと大胆に「TPP」を活用するべきだ
日本の役割について。日本は控えめで、傍観者のような役割を果たす傾向があったかと思います。私は初めて日本に来たときから、日本はもっと大胆になって、積極的な役割を果たした方がいいと思っています。
英知や知恵は、ワシントンや北京、パリでの独占事項ではないのです。我々が直面している問題は全員の問題であり、日本ももちろんその結果から影響を受けるので、その問題に対応できなければ、日本もその被害を受けます。
日本は何をすべきかということについてアイデアを提供できるでしょう。日本の役割としては、自分に何ができるか、そしてどのような違いを生み出せるかを考えてみることを提案します。
――日本が今後果たすべき役割は何か。具体例としてアリソン氏は米国抜きのTPPを挙げた。
その事例として、安倍政権の成功を称賛したいと思います。環太平洋連携協定(TPP)について、最初はアメリカが主導権を握って交渉していたのですが、トランプ政権になってからアメリカはその交渉から離脱し、TPPは死に絶えたとまで言いました。しかし、日本政府はそれを蘇生させました。良い例示だと思います。2021年1月にアメリカで新政権が発足したら、アメリカはまた戻ってくるかもしれません。
国連の制裁が効いていているせいか、何としても制裁解除をしてほしい金正恩氏。
クリスマスプレゼントや、異例の党中央委員会総会、「新年の辞」の見送りと「錦ス山太陽宮殿」訪問は、国内の統治に腐心している現れと見えます。
制裁の効果が浸透し、国内での不満が鬱積している?
中距離ミサイル等の連発まではトランプ大統領が黙認してきましたが、ICBM発射を、衛星打ち上げの名目で実行を匂わすに至ってきた金正恩氏。
トランプ大統領の方では北朝鮮のミサイル発射台を攻撃して実験をやめさせると言ったと、アリソン氏。
トランプ氏が北朝鮮の言動を黙認してきた原因のイランの動向は、イランがイラクの米軍基地へのミサイル攻撃(米兵への被害が出ない様配慮)をし、トランプ氏がどのような対応をするのか、注目されている最中ですが。。
どうやら、イラン、米国双方が矛を収める方向となる様ですね。
米イラン、全面衝突回避 トランプ氏、反撃を否定(共同通信) - goo ニュース
北朝鮮へのトランプ氏の報復に対応する、金正恩氏側の対応手段の選択肢のひとつは、第2次朝鮮戦争だと、アリソン氏。
冒頭のリンク記事にある、英哲氏が軍事的挑発をエスカレートさせる狙いはどこにあるのか。答えは、米国と戦争することで、正恩政権の崩壊を狙っているという話とは、角度は異なりますが、第2次朝鮮戦争の可能性としては合致します。
日本は、どう対処すべきか。
アリソン氏は、日本は控えめで、傍観者のような役割を果たす傾向があったが、もっと大胆になって、積極的な役割を果たした方がいいと。
我々が直面している問題は全員の問題であり、日本ももちろんその結果から影響を受けるので、その問題に対応できなければ、日本もその被害を受けます。日本の役割としては、自分に何ができるか、そしてどのような違いを生み出せるかを考えてみることを提案しますと。
日本の国際貢献の成功事例として、アリソン氏は、トランプ氏が潰そうとしたTPPの蘇生をあげておられます。
中東や東アジアを俯瞰した日本の役割となると、枠組みとしては、トランプ氏も合意・提唱している「自由で開かれたインド太平洋構想」の進化・推進でしょう。
イランと北朝鮮。今年の出だしはこの両国に係る危機で始まりました。
世界は、一層流動化がすすみそうですね。
# 冒頭の画像は、イランのソレイマニ司令官殺害に抗議するデモ
この花の名前は、ハゲイトウ
政府広報(北方領土問題) - YouTube
↓よろしかったら、お願いします。