遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

中国による「尖閣諸島奪取作戦」 3つのシナリオで日中が勝つ方法

2019-07-31 03:22:47 | 東シナ海尖閣諸島
 中国の海監が、尖閣諸島の接続水域や日本の領海への連続侵入新記録を達成後も、連続侵入を続けていることは諸兄がご承知の通りです。
 連続侵入を続ける根拠は、米国が日米同盟を適用する根拠は、日本が実効支配していることを理由に挙げているからです。
 尖閣近海の定期的巡回で、日本の漁船を近づけず、実効支配の実績造りをしているのですね。

 さまざまな手段を講じて尖閣諸島を支配下に置こうとして、侵略をエスカレートさせているいる中国。
 中国が尖閣諸島を日本から奪取しようとする場合、3つのシナリオが考えられると、東京国際大学・村井友秀教授
 
【正論】中国による「尖閣諸島奪取作戦」 東京国際大学教授・村井友秀 - 産経ニュース 2019.7.30

 現在、尖閣諸島(沖縄県石垣市)は実質的に日本の統治下にある。しかし、中国は尖閣諸島が中国固有の領土だと主張し、さまざまな手段を講じて尖閣諸島を支配下に置こうとしている

 ≪戦争で尖閣は取れるのか≫
 
中国が尖閣諸島を日本から奪取しようとする場合、3つのシナリオが考えられる。(1)軍事作戦(2)国際裁判(3)外交交渉である。

 軍事作戦で奪取する場合は中国が戦争に勝たなくてはならない。戦争に関与する国は、中国、日本、米国であろう。3カ国の軍事力を比較すると、米国が圧倒的に強く、次いで中国、日本は3番手である。したがって、中国は米国と戦争すれば負ける。
中国が戦争に勝つためには米国と戦争しないことが条件になる。

 
日本と中国の戦争は3つのレベル、すなわち核戦争通常兵器による全面戦争小規模な局地戦争に分けられる。核戦争や全面戦争では核兵器を持たず中国軍の10分の1の兵力しかない日本が、数百発の核兵器とミサイルを持つ軍事大国の中国に勝つ可能性はない

 しかし、中国と日本の間に大戦争が発生すれば米国が介入する可能性が高くなる。米国本土の安全や米国の世界支配を脅かすような深刻な脅威に対抗するためには、米国は大規模に軍事介入する。日本が中国に負けて中国の支配下に入れば、米国はインド太平洋戦略の要石を失い、米国の世界戦略は重傷を負うことになる。

 したがって、
日中間の核戦争や全面戦争に米国は軍事介入するだろう米国が大規模に介入すれば、中国は戦争に負け、共産党政権は倒れる。中国共産党は共産党による独裁政権の維持を何よりも重視する合理的なアクターであり、自殺行為はしないだろう。

 核戦争や全面戦争になれば負けた国の政府は倒れる。しかし、参加兵力が千人以下、死傷者が百人以下といった
小さな戦争に負けても政府は倒れない局地戦争に負けても、小さな戦争に負けただけで、戦争を拡大すれば最終的に勝てると政府は国民に主張するだろう。その主張を国民が信じれば政府は倒れない

 また、1万キロ離れた海上に浮かぶ小さな島が、米国にとって死活的に重要な島であると米国政府が説明しても多くの米国民は納得せず、米軍が介入することに米国民は同意しないだろうと中国政府が考える可能性がある。
 
米国が介入しなければ、局地戦争は日中の戦いになる。兵力と戦場が限定され中国の物的優位が生かせない局地戦争では日中の軍事バランスは中国に有利ではない。米国が介入すれば中国に勝ち目はないが、局地戦争の場合は米国が介入しなくても中国軍が勝てる保証はない。中国共産党が合理的なアクターなら軍事行動に慎重になるだろう。

≪死傷者感受性が高い日本人≫
 ただし、
もう一つ重要な側面がある。それは日本国民の損害許容限度である。もし、日中両国が尖閣諸島をめぐって局地戦争を戦い、日本側に100人、中国側に200人の損害が発生し、戦争は日本が勝利して尖閣諸島を日本が確保した場合、200人の損害は中国にとって恐らく許容限度内であるのに対して、日本は100人の損害に国民が耐えられるだろうか。もし、日本国民が100人の損害に耐えられなければ、日本は戦争に踏み切ることはできない。中国が200人の損害を覚悟して戦争すると日本を脅迫すれば、日本はたとえ局地戦争に勝利できるとしても100人の損害を避けるために中国に屈服する道を選ぶだろう。日本から尖閣諸島を奪取する戦略として、局地戦争は中国にとって負ける可能性があっても魅力的な選択肢である。

 
国際裁判の場合はどうか。中国は500年前の古文書を根拠にして尖閣諸島が固有の領土であると主張している。日本の主張は、1895年以来尖閣諸島を実効支配してきたという国際法上の権原(先占)が根拠である。中国は南シナ海の島をめぐるフィリピンとの争いでも同様に古文書を根拠にして領有権を主張したが、2016年に仲裁裁判所は中国の主張を全面的に否定した。国際裁判で中国が勝利できる可能性は低い

 
外交交渉はどうか。外交交渉は基本的にギブ・アンド・テイクであり、尖閣諸島をテイクするためには日本に何かをギブしなければならない。尖閣諸島は中国固有の領土であると主張してきた中国政府が、元来自分のものである島を取り返すために日本に何かをギブすると説明しても国民は納得しないだろう。領土や主権を何か別のものと交換することは政治的に困難である。固有の領土はギブ・アンド・テイクの対象にならない

≪自国の領土を守る気概≫
 以上の状況を勘案すれば、
日本から尖閣諸島を奪取できる最も可能性の高い戦略は局地戦争である。したがって、日本が局地戦争を抑止し尖閣諸島を守るためには日本人が正義のためには犠牲を恐れない勇気ある国民であることを明確なメッセージとして中国に伝えなければならない。(むらい ともひで)

 中国が尖閣諸島を日本から奪取しようとする場合の 3つのシナリオとは、(1)軍事作戦(2)国際裁判(3)外交交渉

 軍事作戦で戦争に関与する国は、中国、日本、米国となるが、その中で中国は勝たねばならない。
 3カ国の軍事力を比較すると、米国が圧倒的に強く、次いで中国、日本は 3番手。
 したがって、中国が戦争に勝つためには米国と戦争しないことが条件になる。
 
 日本と中国との戦争は、核戦争、通常兵器による全面戦争、小規模な局地戦争の 3つがある。
 核戦争や全面戦争では核兵器を持たず中国軍の10分の 1の兵力しかない日本が、数百発の核兵器とミサイルを持つ軍事大国の中国に勝つ可能性はない!

 しかし、日中間の核戦争や全面戦争に米国は軍事介入するだろう。米国が大規模に介入すれば、中国は戦争に負け、共産党政権は倒れる。従って、現状の戦力関係下では、中国が核戦争や全面戦争に踏み切る自殺行為はしないだろうと、村井教授。
 一重に、米国の傘の抑止力のおかげです。
 
 米国が介入しない日中の局地戦争になれば、兵力と戦場が限定され中国の物的優位が生かせないことになり、中国軍が勝てる保証はなくなる。
 中国共産党が合理的なアクターなら軍事行動に慎重になるだろうと村井教授。

 局地戦で、米国抜きでも抑止力となりうる軍事力の確保が日本に求められますね。
 
 日本から尖閣諸島を奪取する戦略として、局地戦争は中国にとって負ける可能性があっても魅力的な選択肢。
 そこで重要なのが、日本国民の損害許容限度。
 局地戦争を戦い、日本側に100人、中国側に200人の損害が発生し、戦争は日本が勝利して尖閣諸島を日本が確保した場合、200人の損害は中国にとって恐らく許容限度内であるのに対して、日本は100人の損害に国民が耐えられるだろうか。
 日本国民が100人の損害に耐えられなければ、日本は戦争に踏み切ることはできない。
 日本はたとえ局地戦争に勝利できるとしても100人の損害を避けるために中国に屈服する道を選ぶことになる。
 日本から尖閣諸島を奪取する戦略として、局地戦争での日本国民の損害許容限度は中国にとって魅力的な選択肢となる由縁です。
 従って、世論戦で、野党や学者・評論家を焚き付けているのですね。

 国際裁判の場合は、中国が勝利できる可能性は低い。但し、海監の定期的巡回による、日本漁船排除・中国漁船保護の実効支配実績が定着すれば裁判の行方は変わります。

 外交交渉は基本的にギブ・アンド・テイクであり、尖閣諸島をテイクするためには日本に何かをギブしなければならない。
 なので、固有の領土はギブ・アンド・テイクの対象になりません。
 北方領土や、竹島を不法占拠している、ロシアや韓国の外交交渉姿勢がそのことを示していますね。

 つまり、中国が日本から尖閣諸島を奪取できる最も可能性の高い戦略は局地戦争となります。
 なので、日本が局地戦争を抑止し尖閣諸島を守るためには、日本人が正義のためには犠牲を恐れない勇気ある国民であることを明確なメッセージとして中国に伝えなければならないと村井教授。

 ターゲットの尖閣諸島の地元沖縄で、中国の在福岡領事館の支援を受けて県知事となった元自民党の県幹部だった翁長氏の後継者たる玉城知事。基地統廃合に反対し、抑止力を削減させようとする自称・オール沖縄の人々は、この村井教授の選択肢に全く逆行する、中国の侵略に味方する行為といえますね。



 # 冒頭の画像は、尖閣近海に侵入する海警




  この花の名前は、プリムラ・デンティキュラータ


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