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航空自衛隊の次期戦闘機の、F-35は納入が遅れています。F-35は、「第5世代」戦闘機ですが、更なる「第6世代」戦闘機の候補として初の国産ステルス戦闘機の開発が進められていて、愛知県営名古屋空港での9日から始まった地上滑走試験の、3回目の試験が公開され、中谷防衛大臣が視察したのだそうです。
F-X開発で、国産機の開発が進められている情報は端々がたまに聞こえてくる程度で、情報に疎かったのですが、地上滑走試験が開始され、3月中旬(当初計画より遅れている)には初飛行が予定されているところまで進んでいるとは、驚きと共に、明るく喜ばしいニュースとして大歓迎ですね。
国産ステルス実証機「X2」がMRJとすれ違う。滑走試験を初公開
国産初のステルス戦闘機は、平成のゼロ戦とも、「心神」とも呼ばれているのですね。
炭素繊維を駆使し、形状を“彫刻”し、敵レーダーに探知されず敵を捕捉するステルス性を持ち、エンジンも国産(IHI製)で、国産成功例は米露中3カ国だけだった世界への参入となるのですね。
国産ジェット旅客機、MRJは、エンジンはアメリカのプラット・アンド・ホイットニー社が開発した「ギヤード・ターボファン」と呼ばれるエンジンでしたが、「心神」はエンジンも国産となるのですね。
「心神」の開発は、将来の戦闘機開発や航空機産業全体の技術革新に資することで大きな重みがあると共に、経済効果も大きいのだそうですね。国産で本格生産すれば開発費は5千億~1兆円超。一方で防衛省は、最低でも4兆円の新規事業誕生+8.3億円の経済波及効果+24万人の雇用創出を試算しているのだと。
ただ、この開発資金負担が大きく、他国との共同開発の道も選択肢としてあるのだそうですが、国産戦闘機製造への総合力を持たないと軍需大国に相手にされず、共同開発には参画出来ないのだとも。
なので、まずは「国産力」蓄積を目指すことが肝要だと。
航空自衛隊出身の宇都隆史参院議員は「戦闘機開発は国家の体制を守る礎の一つになる。礎の構築は、わが国が独自の技術力をしっかりと確保して、初めて達成する」と語っておられるのだそうですが、米国の傘に依存しきってきた日本が、一人前の国家の体制を構築するためには、「心神」の開発・技術習得は欠かせないのですね。
民間任せでは、シャープが鴻海に買収された様な事態になる可能性は強く、政府が管理する体制での開発推進が求められますね。
まずは喜ばしい話題として歓迎すると共に、初飛行の成功をお祈りします。
# 冒頭の画像は、滑走試験を行う名古屋空港で、MRJとすれ違う「心神」
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F-X開発で、国産機の開発が進められている情報は端々がたまに聞こえてくる程度で、情報に疎かったのですが、地上滑走試験が開始され、3月中旬(当初計画より遅れている)には初飛行が予定されているところまで進んでいるとは、驚きと共に、明るく喜ばしいニュースとして大歓迎ですね。
国産ステルス実証機「X2」がMRJとすれ違う。滑走試験を初公開
【日本版ステルス機】「平成の零戦」が背負う重み…敬意を込めて《心神》と愛称で呼びたい 「軍事情勢」記者・野口裕之 - 産経ニュース
防衛省の発注で三菱重工業などが製造する《先進技術実証機》の地上滑走試験を視察した中谷元・防衛相は、実証機が背負う「重み」をよく理解しているようだ。中谷氏は強調した-
「(開発が)順調に進展していることを確認した」
「将来のわが国の戦闘機開発や航空機産業全体の技術革新、他分野への応用に大変期待が持てる」
「重み」を語る前に、敬意を込め、また親しみを込めて、《心神》と愛称(富士山の別称)で呼びたい。さて「重み」について。中谷氏が「順調な進展」に言及した背景には、平成7年の研究開始以来、技術的にほぼ未開の、しかも高度な分野に踏み込み、克服しつつある安堵感が横たわる。何しろ、米軍のF-35といった《第5世代》戦闘機の上をうかがう、将来の《第6世代》戦闘機開発に備えた開発・製造なのだ。30万点もの部品を組み合わせ、国産化率9割超の軍用機を造り上げた技術陣や参加企業220社は誉められてよい。
特徴の第一は、炭素繊維を駆使し、形状を“彫刻”し、敵レーダーに探知されず敵を捕捉するステルス性で、国産成功例は米露中3カ国だけ。繊維▽耐熱素材▽電子機器▽小型燃料装置…、わが国の得意技術を活かした点も特筆される。強い向かい風を受けても失速せず、旋回半径の著しい短縮を可能にしたエンジンの開発も、担当のIHIが成功した。結果、軽量化を図り高い運動性を実現した。
2つ目の「重み」は、中谷氏の言葉にもあるが、将来の戦闘機開発や航空機産業全体の技術革新に資する展望だ。
22年3月に国内企業群が試作を始めた心神は、3月末の防衛装備庁引渡しを控え、初飛行を終える。その後、研究中だった最新技術を追加→試験飛行を反復→問題点をあぶり出し→分析→改善を施し→新たな技術を付加→再び飛行する。回転を止めず進化を求め続ける、以上の過程の繰り返しを軍事の要諦《スパイラル・セオリー》と呼ぶ。実戦で使う兵器の不具合は「自衛官の死」を意味する。従って、セオリー途中での不具合や問題点は貴重な発展的改善材料で、次の次の戦闘機開発にも性能アップした上で導入される。
加えて「学び取った技術・ノウハウは、許される範囲で最大限民間にも伝授できる」(三菱重工業の浜田充・技師長)。
経済効果も絶大だ。武器輸出3原則緩和や防衛装備庁設立と相まって、期待は否が応でも高まる。心神には220社が関わったが、戦闘機量産ともなれば、直接従事する企業(孫請け、ひ孫請け…を含む)ばかりか、工場建屋建設はじめ、工場の社員食堂に食品や白衣を納入する業者まで、さらに企業数が増える。小欄の認識で、広義の「防衛産業」とは関連業者も入り、兵器によっては総計数千社が恩恵を受ける。開発資金の不足以外、良いことづくしだ。
ところで、航空自衛隊のF-2戦闘機の後継機を国産にするか共同開発にするかが注目されているが、大事な視点が抜けている。心神が与えてくれる数々の技術の完成度が、将来型戦闘機の生産・開発形態を決めるからだ。
関係者は「未定でよい」と言い切る。国産戦闘機製造への総合力を持てば、外国が注目し擦り寄ってくる。逆説的に言えば、国産戦闘機製造への総合力を持たぬと軍需大国に相手にされず、共同開発には参画できない。この関係者は「国産戦闘機の製造段階にのぼった時点で、防衛技術基盤の発展や費用対効果、企業収益など国益を冷静に勘案し、国産か共同開発かを判断すればよい」と、まずは「国産力」蓄積を目指す方向が基本と考えている。
仮に国産にすれば開発費は5千億~1兆円超。一方で防衛省は、最低でも4兆円の新規事業誕生+8・3億円の経済波及効果+24万人の雇用創出を試算する。
他方、共同開発であれば費用・技術上のリスクを、同盟・友好国とシェアできる。
国産・共同開発いずれにしても、海外に売り込むスキームは早期に構築しなければならない。
スキームといえばもう一つ必要だ。前述した武器輸出3原則緩和や防衛装備庁設立による「副作用」対策。3原則に縛られ兵器貿易と貿易管理面で「鎖国」状態だったぬるま湯時代とは違い、「開国」し、日本政府が外国との輸出入に乗り出した現在では不可欠となった、人材(ヒト)・技術(モノ)・利益(カネ)の流失を防ぐ法的管理スキームがないのだ。別の関係者は日本メーカーの具体名を挙げ(仮にA社)、「A社と提携関係を切って、ウチに来ないか?と、外国企業に手を突っ込まれる日本企業は次第に増えている」と証言。「開国」がもたらした現状を「舌なめずりするオオカミがうろつく荒野で、ヒツジが閉じこもっていた檻の扉が開いた」と表現した。
航空自衛隊出身の宇都隆史参院議員は「戦闘機開発は国家の体制を守る礎の一つになる。礎の構築は、わが国が独自の技術力をしっかりと確保して、初めて達成する」と、小欄に期待を語ったが、心神の「白地に赤い」機体と、操縦席直下の「日の丸」に「国家の体制を守る」頼もしさを感じる。
そう感じるのは、零戦と縁(えにし)が深い三菱重工業の愛知県内の工場で生まれた心神の出自と無縁ではない。心神こそ、戦後、大日本帝國陸海軍の傑作機復活を恐れる連合国軍総司令部(GHQ)がズタズタにした日本の航空機産業を蘇生させる先駆けと成るのである。
少しは溜飲が下がった。(野口裕之)
防衛省の発注で三菱重工業などが製造する《先進技術実証機》の地上滑走試験を視察した中谷元・防衛相は、実証機が背負う「重み」をよく理解しているようだ。中谷氏は強調した-
「(開発が)順調に進展していることを確認した」
「将来のわが国の戦闘機開発や航空機産業全体の技術革新、他分野への応用に大変期待が持てる」
「重み」を語る前に、敬意を込め、また親しみを込めて、《心神》と愛称(富士山の別称)で呼びたい。さて「重み」について。中谷氏が「順調な進展」に言及した背景には、平成7年の研究開始以来、技術的にほぼ未開の、しかも高度な分野に踏み込み、克服しつつある安堵感が横たわる。何しろ、米軍のF-35といった《第5世代》戦闘機の上をうかがう、将来の《第6世代》戦闘機開発に備えた開発・製造なのだ。30万点もの部品を組み合わせ、国産化率9割超の軍用機を造り上げた技術陣や参加企業220社は誉められてよい。
特徴の第一は、炭素繊維を駆使し、形状を“彫刻”し、敵レーダーに探知されず敵を捕捉するステルス性で、国産成功例は米露中3カ国だけ。繊維▽耐熱素材▽電子機器▽小型燃料装置…、わが国の得意技術を活かした点も特筆される。強い向かい風を受けても失速せず、旋回半径の著しい短縮を可能にしたエンジンの開発も、担当のIHIが成功した。結果、軽量化を図り高い運動性を実現した。
2つ目の「重み」は、中谷氏の言葉にもあるが、将来の戦闘機開発や航空機産業全体の技術革新に資する展望だ。
22年3月に国内企業群が試作を始めた心神は、3月末の防衛装備庁引渡しを控え、初飛行を終える。その後、研究中だった最新技術を追加→試験飛行を反復→問題点をあぶり出し→分析→改善を施し→新たな技術を付加→再び飛行する。回転を止めず進化を求め続ける、以上の過程の繰り返しを軍事の要諦《スパイラル・セオリー》と呼ぶ。実戦で使う兵器の不具合は「自衛官の死」を意味する。従って、セオリー途中での不具合や問題点は貴重な発展的改善材料で、次の次の戦闘機開発にも性能アップした上で導入される。
加えて「学び取った技術・ノウハウは、許される範囲で最大限民間にも伝授できる」(三菱重工業の浜田充・技師長)。
経済効果も絶大だ。武器輸出3原則緩和や防衛装備庁設立と相まって、期待は否が応でも高まる。心神には220社が関わったが、戦闘機量産ともなれば、直接従事する企業(孫請け、ひ孫請け…を含む)ばかりか、工場建屋建設はじめ、工場の社員食堂に食品や白衣を納入する業者まで、さらに企業数が増える。小欄の認識で、広義の「防衛産業」とは関連業者も入り、兵器によっては総計数千社が恩恵を受ける。開発資金の不足以外、良いことづくしだ。
ところで、航空自衛隊のF-2戦闘機の後継機を国産にするか共同開発にするかが注目されているが、大事な視点が抜けている。心神が与えてくれる数々の技術の完成度が、将来型戦闘機の生産・開発形態を決めるからだ。
関係者は「未定でよい」と言い切る。国産戦闘機製造への総合力を持てば、外国が注目し擦り寄ってくる。逆説的に言えば、国産戦闘機製造への総合力を持たぬと軍需大国に相手にされず、共同開発には参画できない。この関係者は「国産戦闘機の製造段階にのぼった時点で、防衛技術基盤の発展や費用対効果、企業収益など国益を冷静に勘案し、国産か共同開発かを判断すればよい」と、まずは「国産力」蓄積を目指す方向が基本と考えている。
仮に国産にすれば開発費は5千億~1兆円超。一方で防衛省は、最低でも4兆円の新規事業誕生+8・3億円の経済波及効果+24万人の雇用創出を試算する。
他方、共同開発であれば費用・技術上のリスクを、同盟・友好国とシェアできる。
国産・共同開発いずれにしても、海外に売り込むスキームは早期に構築しなければならない。
スキームといえばもう一つ必要だ。前述した武器輸出3原則緩和や防衛装備庁設立による「副作用」対策。3原則に縛られ兵器貿易と貿易管理面で「鎖国」状態だったぬるま湯時代とは違い、「開国」し、日本政府が外国との輸出入に乗り出した現在では不可欠となった、人材(ヒト)・技術(モノ)・利益(カネ)の流失を防ぐ法的管理スキームがないのだ。別の関係者は日本メーカーの具体名を挙げ(仮にA社)、「A社と提携関係を切って、ウチに来ないか?と、外国企業に手を突っ込まれる日本企業は次第に増えている」と証言。「開国」がもたらした現状を「舌なめずりするオオカミがうろつく荒野で、ヒツジが閉じこもっていた檻の扉が開いた」と表現した。
航空自衛隊出身の宇都隆史参院議員は「戦闘機開発は国家の体制を守る礎の一つになる。礎の構築は、わが国が独自の技術力をしっかりと確保して、初めて達成する」と、小欄に期待を語ったが、心神の「白地に赤い」機体と、操縦席直下の「日の丸」に「国家の体制を守る」頼もしさを感じる。
そう感じるのは、零戦と縁(えにし)が深い三菱重工業の愛知県内の工場で生まれた心神の出自と無縁ではない。心神こそ、戦後、大日本帝國陸海軍の傑作機復活を恐れる連合国軍総司令部(GHQ)がズタズタにした日本の航空機産業を蘇生させる先駆けと成るのである。
少しは溜飲が下がった。(野口裕之)
国産初のステルス戦闘機は、平成のゼロ戦とも、「心神」とも呼ばれているのですね。
炭素繊維を駆使し、形状を“彫刻”し、敵レーダーに探知されず敵を捕捉するステルス性を持ち、エンジンも国産(IHI製)で、国産成功例は米露中3カ国だけだった世界への参入となるのですね。
国産ジェット旅客機、MRJは、エンジンはアメリカのプラット・アンド・ホイットニー社が開発した「ギヤード・ターボファン」と呼ばれるエンジンでしたが、「心神」はエンジンも国産となるのですね。
「心神」の開発は、将来の戦闘機開発や航空機産業全体の技術革新に資することで大きな重みがあると共に、経済効果も大きいのだそうですね。国産で本格生産すれば開発費は5千億~1兆円超。一方で防衛省は、最低でも4兆円の新規事業誕生+8.3億円の経済波及効果+24万人の雇用創出を試算しているのだと。
ただ、この開発資金負担が大きく、他国との共同開発の道も選択肢としてあるのだそうですが、国産戦闘機製造への総合力を持たないと軍需大国に相手にされず、共同開発には参画出来ないのだとも。
なので、まずは「国産力」蓄積を目指すことが肝要だと。
航空自衛隊出身の宇都隆史参院議員は「戦闘機開発は国家の体制を守る礎の一つになる。礎の構築は、わが国が独自の技術力をしっかりと確保して、初めて達成する」と語っておられるのだそうですが、米国の傘に依存しきってきた日本が、一人前の国家の体制を構築するためには、「心神」の開発・技術習得は欠かせないのですね。
民間任せでは、シャープが鴻海に買収された様な事態になる可能性は強く、政府が管理する体制での開発推進が求められますね。
まずは喜ばしい話題として歓迎すると共に、初飛行の成功をお祈りします。
# 冒頭の画像は、滑走試験を行う名古屋空港で、MRJとすれ違う「心神」
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