遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

産経も、橋下バッシング?

2014-02-03 23:24:44 | my notice
 橋下市長が民意を問うため、出直し市長選挙をすることになりました。
 関東に居るせいか、テレビではほとんどの番組で、コメンテータや解説者が口をそろえてバッシングしています。都構想の詳細やメリットの説明がない。選挙費用がもったいない。自分勝手なワンイシュー選挙のパフォーマンス等々。
 遊爺は、橋下市長の信者ではありませんし、エネルギー政策論のブレなど必ずしも支持しない政策もあります。しかし、かつて猫も杓子も持ち上げた橋下氏を、風向きが変わると口を揃えてバッシングしている風潮には、鳥肌がたつほどの恐怖を覚えます。

 その中で、産経の記事が目を引いたので取り上げてみました。
 産経は、もともと橋下氏に危惧を抱いていたとのアリバイ記事が以下。
 
【浪速風】信長でも打たない「2度目の大バクチ」(2月3日) - MSN産経west

 そして、主張で正面からバッシング。
 

橋下氏の辞職表明 出直し選は民意に沿うか (2/3 産経・主張)

 
大阪市の橋下徹市長が辞職して、出直し選挙に再出馬する意向を表明した。議会側の賛同が得られず実現が困難になっている大阪都構想への「民意」を問う考えだ。
 
橋下流の奇策だが、実行されれば乱暴な政治手法と言うしかない。
来年度当初予算案の編成などに影響は避けられず、行政の長としても無責任である。
 他党と考えが違うからといって辞職-選挙では短兵急に過ぎる。
誠実に話し合い、一致点を見いだす努力を重ねるのが、あるべき姿
だ。市政停滞だけでなく多額の選挙経費支出という問題もある。
 橋下氏は「(都構想が)誤解された」と言ったが、二重行政の解消など都構想の理念は理解されたとしても、
大阪がどう変わるのかについて説明不足だし、具体的な制度設計も遅れている

 次回統一地方選前に決着をつけたいようだが、あと1年余りしか時間がない。都構想で民意を問うなら、丁寧に有権者に説明し統一地方選で審判を仰ぐのが筋だ。
 出直し市長選では、
他党はあえて対立候補を出さず、“不戦敗”にする
可能性もある。その場合、そこで示された民意は弱い。
 橋下氏は以前にも任期途中で大阪府知事を辞職して大阪市長選にくら替え出馬した。都構想を争点にしたダブル選挙は、松井一郎現知事とともに圧勝した。その大勝の再現を狙っているのだろう。
 前回の統一地方選で府議会の過半数を握った大阪維新の会の躍進は、橋下氏の個人人気に負うところが大きい。従来の政治家にはない発想と発信力でブームを巻き起こし、日本維新の会を結成して国政にも進出した。
 その国政への影響も重大だ。
 橋下氏は当面、国政に距離を置いて都構想に専念することや、出直し選挙に負ければ政界から身を引くという考えも示した。 維新は憲法改正や集団的自衛権の行使容認などを掲げている。
 出直し選挙の結果は、橋下氏の去就につながり、中央政界での維新の党勢を左右する。橋下氏の指導力で国政に進出した政党だけに、出直し選の行方次第では、維新の屋台骨が揺らいで、野党再編や憲法改正、安全保障政策の議論にも影響を与えることは避けられないだろう。
 
辞職、再出馬は氏の独り相撲である。市民も国民も混乱を望んでいるわけではない。

 「誠実に話し合い一致点を見いだす努力を重ねるのが、あるべき姿だ。」と言っていますが、橋下氏が産経のここを意識したのかどうかは解りませんが、これまでの話し合いや、府・市での検討作業を重ねてきたことを説明していました。
 「大阪がどう変わるのかについて説明不足だし、具体的な制度設計も遅れている。」ことについては、当然だというのが橋下氏。「協議会」で案を作成して、市民に説明するが、4案を絞り込むことに維新以外のすべての党が反対して、案の作成をズルズル引き伸ばししている。だから、説明が出来ないと。
 出直し市長選挙は、都構想の賛否を問うものではなく、都構想の案をひとつに絞り込む為の民意をいただくための選挙だというのが橋下氏の主張です。そして、案をまとめて、市民に説明を尽くし、住民投票で都構想の賛否を市民に決めてもらう。議会や市長が決めるものではないと。
 4案の協議をズルズル先延ばしして議論を続けている今のペースでは、5年経っても結論は出ない。公約を掲げて選ばれたのだから、任期内に成立をさせるのが政治家の勤めだと。
 もっともだと考えます。決められない政治にうんざりして、日本国民の多くは、民主党政権にNGを突き付けたのです。
 
 自公やその他の党が、対抗馬を立てず、橋下市長の独り相撲化する作戦で、橋下氏を潰そうとしていることに、賛同するかの様な「主張」の論調です。他のメディアでもそんな風潮ですね。
 しかし、産経Westは微妙ですね。
 「今後の国会運営などでの維新との連携を見据え、橋下氏らを刺激する独自候補擁立は得策ではない。」「国として『大阪都はできない』と言うことはない。自民党内で議論し賛同している」「橋下氏との主戦論は鳴りを潜めている。」「安倍晋三首相が「責任野党」と政策協議を行う考えを明言し、集団的自衛権の行使容認や教育改革などの分野で維新との連携を模索していることが影響している」「党内にタマ(候補者)がいない」と言う事情が自民党にはあると。
 
【橋下ショック 2014】自民は静観姿勢 その本心は…「橋下氏はまだ利用価値あり!いきなりの政界退場は困る?」 - MSN産経west
 時事ドットコム:菅官房長官、橋下氏決断に理解=自民幹事長は疑問視

 田崎史郎氏も、安倍首相と橋下市長との関係を挙げながらも、選挙で負けることを恐れて対立候補をたてないと言うことは、橋下市長を容認することになると指摘しておられましたね。(TBS ひるおび)
 橋下市長も、協議会で反対したのなら、対立候補をたてて橋下を潰してくれれば(各党の主張を通せば)よいと言っていましたね。
 
橋下市長・松井知事記者会見「出直し市長選出馬表明」1/4 - ニコニコ動画:GINZA
 橋下市長・松井知事記者会見「出直し市長選出馬表明」2/4 - ニコニコ動画:GINZA
 橋下市長・松井知事記者会見「出直し市長選出馬表明」3/4 - ニコニコ動画:GINZA
 橋下市長・松井知事記者会見「出直し市長選出馬表明」4/4 - ニコニコ動画:GINZA

 産経の中でも角度の違う記事があります。良く言えば、世間の見方が違うことが反映されているとも言えます。
 
 オバマ大統領は、議会のねじれで法案が成立しないことに対し、大統領令で決めて行くと教書で宣言しました。
 橋下市長は、住民投票の為の案が議会の反対で作れないので作らせてくれと、出直し選挙をすることにしました。
 お国柄の違いとはいえ、住民の直接選挙で選ばれた長と議会とのねじれでの対立が、その国や市の政治の滞りを発生させていますが、選択の道が異なるところは興味深いところです。どちらが選挙民に近い政治をしようとしているかは明らかですね。
 大阪市民の方々の決断がどう出るか。しらけた都知事選以上に注目です。



 # 冒頭の画像は、記者会見する橋下市長と松井知事




  この花の名前は、ニッコウキスゲ  撮影場所;六甲高山植物園(2013年 8月 撮影)




政府広報(北方領土問題) - YouTube

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ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)
誰がメドベージェフを不法入国させたのか-国賊たちの北方領土外交



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