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BMWは、今年1~9月期の自動車販売台数は133万台を超えたと発表したのだそうです。前年同期と比べ8.3%増で、グループの過去最高記録なのだと。
しかし、株価は60ユーロ前後で推移していて、1年前の水準とほとんど変わらない。その理由は、ふたつで、ひとつは弱いままの欧州自動車市場。もう一つの主因が、好業績を支えている中国市場の先行き不安なのだそうです。
中国向け販売台数が、米国を上回ったというのは、中国の勢いを感じさせられます。
解放経済が始まる前の、政治の混乱と貧困の状況から、30年ほどで高級車が米国以上に売れるようになったとの記事の表現には、改めて歴史の変化を感じさせられます。
これを「中国のパーティ」と表現されているのも面白い。
GDP成長率が下限とされる 7%台に低迷する中国。外国からの投資が減り始めている中国。内需拡大に財政出動を強いられる中国。公安対策費や軍事費の拡大を続ける中国。
日本経済を手本に追いつき追い越せと、後をひたむきに追跡しGDPでは追い越した中国も、日本や欧米先進国とおなじに市場の成熟、伸び悩みの時期にはいる構造も追いつく時が来たのでしょう。
チャイナプラスワンの必要性は、日本のみならず世界中の企業が真剣に取り組む時が来ている様です。
# 冒頭の画像は、中国産のBMW
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この花の名前は、ハクサンチドリ
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しかし、株価は60ユーロ前後で推移していて、1年前の水準とほとんど変わらない。その理由は、ふたつで、ひとつは弱いままの欧州自動車市場。もう一つの主因が、好業績を支えている中国市場の先行き不安なのだそうです。
[FT]中国で絶好調のBMWを危ぶむ投資家 :日本経済新聞
(2012年10月12日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
欧州の自動車業界には、販売低迷や工場閉鎖、赤字で真っ赤のバランスシートが頭に浮かんで夜も眠れない経営者がいる。だが、独BMWのノーベルト・ライトホファー氏の将来には、恐れるものは何もないようだ。
■世界中で過去最高の販売台数
BMWは世界中で過去最高の販売台数を達成しているだけではない。自社の高級車に対する需要増加を見込んで、一部の生産拠点を拡張している。
<中略>
BMWは10月9日、今年1~9月期の自動車販売台数は133万台を超えたと発表した。前年同期と比べ8.3%増で、グループの過去最高記録だった。販売・マーケティング担当取締役のイアン・ロバートソン氏は、好調な世界販売は12年いっぱい続くと話す。
■中国の販売台数が米国超え
同社の好調の秘訣を知るには業績を詳しく見ればいい。
<中略>
北米・中南米では、グループの販売台数が29万台強と、前年同期比6.3%増えた。米国市場でBMWブランドは今年上半期にはダイムラーの「メルセデス」に多少後れを取ったが、セダン「3シリーズ」の四輪駆動車を投入した効果が現れると同社は期待する。
しかし好調な米国販売だけでは、12年通年で過去最高の業績を上げるというBMWの自信は説明できない。目を向けるべきはむしろアジア地域、中でも中国の事業だ。
BMWによると、1~9月に中国本土では前年同期より33.5%多い23万7000台を売った。言い換えると、中国での自動車販売が急激に伸びた結果、台数では米国での販売(今年はこれまでに23万5000台)を抜いたのだ。
■中国市場向けに40万台生産可能に
中国を政治の混乱と貧困から救った経済改革が始まって30年そこそこで、BMWに大枚をはたく豊かな消費者が世界のどこよりも多くなったのは圧倒される事実だ。1~9月に21万2000台を出荷したドイツでは、BMWの販売は実は落ち込んでいる。
バーンスタイン・リサーチの自動車アナリスト、マックス・ウォーバートン氏によると、中国市場でのBMWの急成長は、業績の底だった09年以降の増収額180億ユーロのほぼ50%をたたき出した。「中国での売上高はものすごくリッチな構成で、ものすごく高収益だ」
BMWは欧米自動車メーカーの中でもいち早く中国市場の将来性を見抜いた1社で、1994年に北京に駐在員事務所を開設し、03年に華晨汽車と合弁会社を設立した。それから9年たち、BMWと華晨は中国北東部の瀋陽市に第2工場を開設したところだ。新工場のおかげで、両社は中国市場向けの生産台数を年間40万台に引き上げられる。
■投資家が懸念する中国失速
BMWの中国での成功は、整然とした長期展望と、突出した技術による高品質のたまものだ。だが、過去3年にわたる目覚ましい収益性は株価には反映されていない。同社株は60ユーロ前後で推移しており、1年前の水準とほとんど変わらない。
2つの懸念が投資家の心に重くのしかかっている。弱いままの欧州自動車市場と、BMWを踊らせた中国の「パーティー」はいつまでも続かないという直感だ。用心すべき理由は確かにある。遅かれ早かれ中国のドライバーは手持ちの高級車を売り、新車と競合する中古高級車の大市場が初めて立ち上がる。中国の高級車ディーラーの在庫は既に高水準で、大幅な値引きが横行している。
中国の経済成長の鈍化を考えると、今後、この国の組み立てラインがBMWを愛する大金持ちをどれくらい生むのかと疑う人もいるだろう。
だが、BMWはきちんとコストを管理し、慎重に将来計画を立てる、しっかりした経営の会社だ。たとえ中国の高級車市場が冷え込んでも、これらの強みがBMWを支えるのは間違いない。
(2012年10月12日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
欧州の自動車業界には、販売低迷や工場閉鎖、赤字で真っ赤のバランスシートが頭に浮かんで夜も眠れない経営者がいる。だが、独BMWのノーベルト・ライトホファー氏の将来には、恐れるものは何もないようだ。
■世界中で過去最高の販売台数
BMWは世界中で過去最高の販売台数を達成しているだけではない。自社の高級車に対する需要増加を見込んで、一部の生産拠点を拡張している。
<中略>
BMWは10月9日、今年1~9月期の自動車販売台数は133万台を超えたと発表した。前年同期と比べ8.3%増で、グループの過去最高記録だった。販売・マーケティング担当取締役のイアン・ロバートソン氏は、好調な世界販売は12年いっぱい続くと話す。
■中国の販売台数が米国超え
同社の好調の秘訣を知るには業績を詳しく見ればいい。
<中略>
北米・中南米では、グループの販売台数が29万台強と、前年同期比6.3%増えた。米国市場でBMWブランドは今年上半期にはダイムラーの「メルセデス」に多少後れを取ったが、セダン「3シリーズ」の四輪駆動車を投入した効果が現れると同社は期待する。
しかし好調な米国販売だけでは、12年通年で過去最高の業績を上げるというBMWの自信は説明できない。目を向けるべきはむしろアジア地域、中でも中国の事業だ。
BMWによると、1~9月に中国本土では前年同期より33.5%多い23万7000台を売った。言い換えると、中国での自動車販売が急激に伸びた結果、台数では米国での販売(今年はこれまでに23万5000台)を抜いたのだ。
■中国市場向けに40万台生産可能に
中国を政治の混乱と貧困から救った経済改革が始まって30年そこそこで、BMWに大枚をはたく豊かな消費者が世界のどこよりも多くなったのは圧倒される事実だ。1~9月に21万2000台を出荷したドイツでは、BMWの販売は実は落ち込んでいる。
バーンスタイン・リサーチの自動車アナリスト、マックス・ウォーバートン氏によると、中国市場でのBMWの急成長は、業績の底だった09年以降の増収額180億ユーロのほぼ50%をたたき出した。「中国での売上高はものすごくリッチな構成で、ものすごく高収益だ」
BMWは欧米自動車メーカーの中でもいち早く中国市場の将来性を見抜いた1社で、1994年に北京に駐在員事務所を開設し、03年に華晨汽車と合弁会社を設立した。それから9年たち、BMWと華晨は中国北東部の瀋陽市に第2工場を開設したところだ。新工場のおかげで、両社は中国市場向けの生産台数を年間40万台に引き上げられる。
■投資家が懸念する中国失速
BMWの中国での成功は、整然とした長期展望と、突出した技術による高品質のたまものだ。だが、過去3年にわたる目覚ましい収益性は株価には反映されていない。同社株は60ユーロ前後で推移しており、1年前の水準とほとんど変わらない。
2つの懸念が投資家の心に重くのしかかっている。弱いままの欧州自動車市場と、BMWを踊らせた中国の「パーティー」はいつまでも続かないという直感だ。用心すべき理由は確かにある。遅かれ早かれ中国のドライバーは手持ちの高級車を売り、新車と競合する中古高級車の大市場が初めて立ち上がる。中国の高級車ディーラーの在庫は既に高水準で、大幅な値引きが横行している。
中国の経済成長の鈍化を考えると、今後、この国の組み立てラインがBMWを愛する大金持ちをどれくらい生むのかと疑う人もいるだろう。
だが、BMWはきちんとコストを管理し、慎重に将来計画を立てる、しっかりした経営の会社だ。たとえ中国の高級車市場が冷え込んでも、これらの強みがBMWを支えるのは間違いない。
中国向け販売台数が、米国を上回ったというのは、中国の勢いを感じさせられます。
解放経済が始まる前の、政治の混乱と貧困の状況から、30年ほどで高級車が米国以上に売れるようになったとの記事の表現には、改めて歴史の変化を感じさせられます。
これを「中国のパーティ」と表現されているのも面白い。
GDP成長率が下限とされる 7%台に低迷する中国。外国からの投資が減り始めている中国。内需拡大に財政出動を強いられる中国。公安対策費や軍事費の拡大を続ける中国。
日本経済を手本に追いつき追い越せと、後をひたむきに追跡しGDPでは追い越した中国も、日本や欧米先進国とおなじに市場の成熟、伸び悩みの時期にはいる構造も追いつく時が来たのでしょう。
チャイナプラスワンの必要性は、日本のみならず世界中の企業が真剣に取り組む時が来ている様です。
# 冒頭の画像は、中国産のBMW
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