遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

財務省決裁文書改竄 誰の指示で何の為に

2018-03-26 23:58:58 | my notice
 森友問題に関連し、安倍内閣の支持率が急落し、存続の危機に面しています、
 森友問題の論点は二つ。ひとつは土地の売買価格が不当に安い価格で売買されようとしたことへ、安倍夫妻が関与したかどうか。もう一つが、今回浮かび上がった、財務省の決済文書の改竄は、誰が何の目的で行ったのかという点。
 土地の価格が不当に安いのかどうかについては、何の価格に比べて安いのかという話が要で、取引実績価格(相場)で比べれば、隣接の豊中市が取得した土地と実質同等の価格での取引となっていて、相場の実績価格であることは明らかで、価格については問題はないとかんがえられます。
 会計監査院が、価格決定のプロセスに疑義を唱えましたが、課税用の公示価格との差額を言っているのか、「入札」にせず、「随意契約」にしたことを言っているのか不明です。
 「随意契約」にしたことが、この問題が疑義を招いている根源で、価格ではなく、何故「随意契約」にしたのか。そこに政治家の関与があったのかが問われるべきです。
 決裁文書の改竄は、取引云々とは別の、国家の行政の信頼を覆す重大犯罪で、誰が何の目的で行ったのかが糾明され、再発防止策が施されねばならない、由々しい問題です。 
 元財務高級官僚の高橋洋一氏が、様々論評されていますが、産経新聞で3日間に渡る解説で集約をしておられます。

 
【公文書改竄 元財務官僚・高橋洋一が斬る】(上) 近畿財務局の失敗は「随意契約」にしてしまっただけ - 産経ニュース 2018.3.24

 学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる財務省の決裁文書改竄問題は、法に抵触する可能性がある「犯罪」です。財務官僚のおごり・過信が生んだものです
 
財務省理財局の指示を受けて改竄させられた同省近畿財務局には、当初(平成25年6月の国有地の取得要望受付)の段階で「随意契約」にしてしまったこと以外、失敗はないと思います。

 問題の土地は、森友学園より前に大阪府豊中市に売却され、「野田中央公園」が造られた国有地と一筆の土地で、面積はほぼ同じ。さらに、その土地は大量のごみ投棄場所になっていたことは周辺住民には周知の事実だった。
近畿財務局としてはどうしても早く処分したい土地でした。
 
公園になった土地の売却価格は約14億2千万円でしたが、国の補助金と交付金が出たため豊中市の負担は2124万2千円でした。
 
森友の土地も最初から地中ごみの存在をきちんと明らかにした上で「入札」しておけば済んだ案件ですよ。ごみ撤去費用を購入者負担にして、入札価格「0円」でも問題なかった
<中略>

 改竄された決裁文書では、森友学園の籠池泰典前理事長が安倍昭恵首相夫人について触れていた経緯が書かれていました。複数の政治家秘書が問い合わせをしていたとも記載されていた。野党は「関与があった」「忖度(そんたく)があった」といいますが、陳情案件なので近畿財務局が経緯をすべて書くのは普通のことです。忖度があったのなら怖くて名前を書き込めないでしょう。むしろ、こうした陳情に応じず「俺たちは仕事を適正にきちんとやっている」という証しとしてメモを残していたんですよ。普通の人よりきちょうめんかな、とは思いますけどね。

 土地価格については、実績を示し不良物件であり相場価格であるとすれば問題なかったのですが、会計監査院の様に問題にするなら、相場価格を形成した豊中市への価格設定(辻元議員の名前が取りざたされている)についても、追及が必要です。
 また、大阪音大に売らなかった(音大への売却認可はおりたが価格が折り合わず、音大が辞退)理由や、その時の俎上の価格(7億とか、5.8億程度=14億ではない)が問い詰められる必要はありますが。。
 「なぜ大阪音大ではなかったのか?」は政府により説明されている - barelo's blog

 
【公文書改竄 元財務官僚・高橋洋一が斬る】(中)財務省は忖度しない - 産経ニュース 2018.3.25

 学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる財務省の決裁文書改竄(かいざん)問題で、よく取り上げられる「特殊性」とは、森友学園への貸し付けが特例的に3年から10年に延長されていた▽ごみが大量に埋まっていた▽いろいろ要求を突き付けてくる籠池泰典前理事長との契約-ということです。

 
野党や一部メディアは安倍晋三首相や昭恵首相夫人への「忖度(そんたく)」があったのではないかと疑っていますが、財務省という組織は忖度しません

 財務省は、首相官邸に他省庁にはない独自のネットワークを持っています。首相と官房長官、衆参の官房副長官に秘書官を出し、官房副長官補も出している。彼らは常に電話で連絡を取り合い情報を共有しています。財務省の力の源泉です。官邸内の情報は筒抜けですし、財務省を外すと政権を動かせない。官邸のネットワークで誰かが首相や官房長官に刺さっていればよく、
官邸をかなりの程度コントロールすることが可能です。
 
内閣人事局ができたことで、官邸が官僚をコントロールする力が強まり、財務省が官邸に忖度せざるを得なくなったという議論も、他省庁はともかく財務省には当てはまりません。天下りを含め、財務省の意向に反した人事は行われていません。多少意に沿わない人事があったとしても「官邸に貸しを作った」という程度です。
<中略>

 改竄が行われる前後、財務省でなにが起きたのか。ここから先は、表に出た情報から構成した私の想像です。昨年2月9日に朝日新聞が森友問題を初めて報じましたが、当時理財局長だった佐川宣寿氏が決裁文書を読んでいないか不勉強だったため、国会で誤った答弁をしたと考えられます。
 通常であれば、朝日新聞報道を受け、近畿財務局が理財局に通報し、課長補佐か課長が理財局長に報告をします。気の利いた理財局長なら『これは国会で問題になる』と考え、課長クラスに問い合わせるか決裁文書を読むでしょう。しかし、佐川氏は怠ったのではないでしょうか。

 野党や一部メディアは安倍晋三首相や昭恵首相夫人への「忖度」があったのではないかと疑っていますが、財務省という組織は忖度しませんと、高橋氏。
 佐川氏が決裁文書を読んでいないか不勉強だったため、国会で誤った答弁をしたとの推測。

 
【公文書改竄 元財務官僚・高橋洋一が斬る】(下) ノンキャリ、佐川氏を恐れた? (3/26 産経)

 初めて学校法人「森友学園」の問題について国会論戦が交わされた昨年2月15日の衆院財政金融委員会では、当時の佐川宣寿・財務省理財局長は共産党議員の質問にうまく答弁できていなかった。大阪府豊中市への国有地売却に関する答弁はかなり怪しかった。2月17日の衆院予算委員会でも佐川氏の答弁はさえず、安倍晋三首相が「私や妻が関係していれば辞める」と発言した。

 佐川氏は2月24日には「学園側との面会記録は廃棄している」、3月15日に「価格について、こちらから提示したこともないし、先方からいくらで買いたいといった希望があったこともない」と答弁した。
「トラブル随契」(トラブルが起きている随意契約の略)では価格提示をすることは国有地売却にかかわった人なら誰でも分かるので、これが嘘であることはすぐ分かります。

 
なぜこんな答弁になったのか。私の想像です。
 佐川氏は近畿財務局での勤務経験があるものの、国有地売却には携わっていなかったので、
経緯が詳細に記された決裁文書の存在を知らなかったのではないか。佐川氏は「記録廃棄」と答弁した後に決裁文書を見て、驚き、怒ったのではないでしょうか。佐川氏が初めて決裁文書を読んだ日は焦点になるでしょう。
<中略>

 佐川氏が答弁後に決裁文書を読んで、「こんな文書があるのか」「書きすぎではないか」と驚いたり怒った姿を見れば、下にいるノンキャリアの課長補佐らが震え上がり、近畿財務局に改竄を指示することはありえます
 改竄内容は、主に文言の削除や、交渉の経緯をまるごと抜き取っていたというものでした。書き換えるより「抜く」ことは、罪悪感が少なかったかもしれない。問題が浮上する以前にも同様の改竄があったことが発覚しており、常態化していた可能性もあります。

 改竄を当時の事務次官や主計局長、主税局長、官房長らが佐川氏から聞いて知っていたかは闇の中です。
 
国土交通省は今月5日、改竄前の可能性がある決裁文書があることを杉田和博官房副長官と財務省に報告しました。財務省の矢野康治官房長は福田淳一事務次官や麻生太郎副総理兼財務相に報告していなかったという。これは重大な問題です。
 福田次官には財務省内のネットワークですでに情報が上がっているからあえて連絡する必要がないが、
麻生氏には意図的に伝えていなかったのではないか。佐川氏が国税庁長官を辞任したのが9日金曜日で、財務省が改竄を認めたのが12日月曜日。財務官僚は、土日を挟んで問題を処理する「金月処理」をしたかったのだろうと考えることもできます。

 佐川氏の国会答弁のほころびを繕う保身の精神から改竄がおこなわれたという説明はしっくりくる。ただ、
27日の証人喚問で佐川氏が「忖度」をにおわせる発言をする可能性はあります。内心のことだから、誰にも証明できない。そうなると、安倍政権は極めて厳しい状況に追い込まれかねません

 佐川氏は、経緯が詳細に記された決裁文書の存在を知らなかったのではないか。佐川氏は「記録廃棄」と答弁した後に決裁文書を見て、驚き、怒った。
 佐川氏の驚いたり怒った姿を見れば、下にいるノンキャリアの課長補佐らが震え上がり、近畿財務局に改竄を指示することはありえますと、高橋氏。
 
 国交省から改竄前の文書の存在を知らされた財務省の矢野康治官房長は、麻生大臣に意図的に伝えていなかったのではないかと、高橋氏が指摘されているところは引っかかるところです。
 消費税増税では、財務省と安倍首相が対立していることは衆知のことですが、麻生大臣とは対立していないはずです。
 消費増税、麻生財務相「きちんとやらせていただきたい」

 高橋氏は、「27日の証人喚問で佐川氏が「忖度」をにおわせる発言をする可能性はあります。そうなると、安倍政権は極めて厳しい状況に追い込まれかねません」と指摘。
 決裁文書の改竄をしたのは財務省。忖度で財務省内のだれかが支持をしたとして、安倍首相が謝罪した管理責任以上が問われ、内閣が倒れ、大罪を犯した財務省がそのまま生き残っていいのでしょうか。
 むしろ、安倍政権の手で、決裁文書改竄という大罪を犯した財務省(=高橋氏が初回の冒頭で指摘された、財務官僚のおごり・過信)を正す改革を進めるべきと考えますがいかがでしょう。



 # 冒頭の画像は、佐川前理財局長




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1 コメント

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安倍夫妻、政治家の関与なし (1Q3)
2018-03-27 23:52:45
 佐川氏が、安倍夫妻や政治家の関与が無かったことを証言。
 野党の証拠がない推測での追及が否定された。
 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28624390X20C18A3000000/

 それでも疑惑は深まったと決めつける福山他の野党。
 政局で国会を空転させ続ける罪を問う手段は、次の選挙で落選させる以外にはないのでしょうか?
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