遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

日韓EEZ交渉

2006-06-18 00:45:37 | 竹島
 韓国が国際会議で竹島近海の海底地形に独自の名称を提案しようとした事に対し、4月に日本が海底地形調査を計画し、韓国がこれに実力行使で反発を唱え、交渉で双方が実施を取り下げて不測の事態を回避したときに、6年ぶりに再会することとなったEEZ交渉は、韓国の主張の変更で両国の距離を更に隔てる主張の応酬にとどまり、次回交渉を9月にソウルで開催することで合意し2日間の交渉を終えました。(6/14 読売朝刊)

 韓国は盧武鉉大統領の強い意向で、今回、竹島の主権が韓国にあることを明確に日本に伝える事を最重要視したのだそうです。
 理由は、韓国国内で、4月の日本の海洋調査計画が「不当な主権侵害」と映り、対日強硬姿勢を望む世論が盛り上がっているからなのだそうです。

 任期満了期限までの空白を生じさせ、国体にかかわる重要法案を先送りし、早々と夏休みに入るという、最後にそれまでの功績を無に帰してしまう汚点を残し国益に支障を生じさせているどこかの首相と、地方選敗退の挽回を図ろうと悪あがきをして国家の国際的信用を落としてしまっているこの大統領と、どっちもどっちと言えます。
 
6月14日付・読売社説 : 日韓EEZ交渉 竹島領有権とは切り離すべきだ から抜粋

 交渉を難しくさせている最大の要因は盧武鉉大統領の対日姿勢にある。

 大統領は4月の特別談話で、竹島問題を戦前の植民地支配と結びつけ、「これ以上冷静な対応はできない」と強調した。日本が竹島の領有権を主張する限り「韓日間の友好関係は成立しない」とも述べた。このような大統領の姿勢では、境界を画定することは極めて困難だろう。

 
Sankei Web 産経朝刊 主張(06/14 05:00):日韓EEZ 理解できない竹島基点説 から抜粋

 日韓EEZ交渉は10年前、当時の橋本龍太郎首相と金泳三大統領が首脳会談で、竹島問題と切り離して行うことで合意したことを受けて始まった。交渉は難航したものの、竹島近海を除いて両国が共同管理する日韓暫定水域を決めるなどしてきた。今回の韓国の対応は、そうした両国の過去の外交努力を無視したものである。

<中略>
 外交は継続性が大切である。政権が代わっても、ここまで主張を変えては国としての信頼が損なわれよう。

 韓国が従来、「鬱陵島基点」を主張していたのは、竹島を国際法上はEEZの基点とならない「岩礁」(=島ではない)と見なしてきたという事情があるのです。竹島を基点と主張すれば、長崎沖の鳥島を基点とする日本の主張するもう一つの未画定EEZ海域で、日本の主張を「岩礁」として退けてきたことが、今後は「岩礁」として退けられなくなるおそれが生じるのだそうです。

 韓国は今回、「実利」よりも「主権」を重視したとのことですが、外交の継続性をここまで大幅に変え、竹島の領有権を交渉に持ち込み、基点の解釈と場所を変更してくる姿勢は、日韓EEZ交渉や、両国の関係改善に誠意を持って望んでいるとは考え難いと言わざるをえません。

 日本は、「協議継続」と「対立回避」を重視し、「竹島周辺での海洋調査を巡る4月の日韓対立の再来を防ぎ、EEZ問題を冷静に協議する場を確保する」という姿勢だそうです。
 「継続協議」の合意はひとつの成果で、 日本にとっては、長期的にEEZ境界画定の可能性を探る一方、「交渉が続いている間は、竹島海域は国際的に日韓の係争案件と見なされ、結果的に、韓国による竹島の不法占拠の既成事実化を防ぐ」(日本政府筋)ことになるのだそうです。

 しかしながら、海洋調査のトラブルを回避するための「事前通報制度」や、7月に予定される韓国の海流調査については、韓国は全く話し合いに応じる事は無く、緊迫した状況に変わりはありません。
 韓国の調査船が日本のEEZ内に入って調査活動を行った場合、海上保安庁は「巡視船を出動させ、無線などで厳重に中止要求を行う」方針としています。
 4月とは、攻守ところを変え、日本の対応に注目が集まることとなります。
 東シナ海での覇権拡大を進めている中国も、日本や背後の米国の対応を見守っています。
 9月の前に不測の事態回避の交渉が、また必用になります。
 今回の交渉でも、韓国側は橋本、金会談の原則が今も有効であると認めたそうですが、この原則の維持継続が必用です。
 国連海洋法条約は、他国のEEZでも「科学的調査の自由」を保障しているのだそうで、韓国に国際法を守るよう要求し、日本の「事前通報制度」提案を韓国が無視していることを世界にアピールし、国際海洋法裁判所へ韓国を引きずり出す方向での政府やマスコミの活動強化が望まれます。

 

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