遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

来年度防衛予算削減に反対

2011-10-09 00:08:24 | 日本を護ろう
 財務省が2012年度予算案の概算要求を締め切っていますが、東日本大震災の復興費や、成長分野に重点配分する「日本再生枠」への要求が膨らみ、一般会計の要求総額は過去最大の98.4兆円('11年度当初予算は92.4兆円)になりました。
 復興の名を借りた便乗予算や、子供手当、高校無償化、農家の戸別所得補償などの精査が必要となりますが、削減が続いている防衛費は、日本周辺各国の動きを観れば、むしろ大幅増額による国防の備えが必要なのですが、野田内閣はどのような方針を出すのか注目されると共に、これ以上の削減には反対をします。
 
 
100兆円近くの予算はとうてい組めない  :日本経済新聞
 
防衛予算 10年連続削減なら弊害大きい (10/8 読売社説)

 
日本の安全保障環境は一段と悪化している。防衛費の漸減に歯止めをかけ、反転させる時だ。
 防衛省は2012年度予算の概算要求で、前年度比0・6%増の4兆6906億円を求めている。政府の概算要求基準の上限を要求したものだ。
 例年通りなら、
財務省の査定を経て、防衛費は前年度を下回り、10年連続の減少となる可能性が高い
。ピークの02年度と比べると、5%以上も少ない金額だ。
 この10年間、
ロシアが5・8倍、中国が3・7倍など、日本の周辺国は大幅に国防費を伸ばした
。特に、中国軍の近代化と活動範囲の拡大はアジア全体の懸案だ。
 北朝鮮の核・ミサイルの脅威に加え、最近は極東ロシア軍もオホーツク海で大規模演習を行うなど、活動を活発化させている。
 周辺国が軍備増強を進める中、
日本だけが防衛費を減らし続ける状況は、異常かつ危険
だ。
 日本の平和と安全を、在日米軍の抑止力だけに依存することはできない。米国も再三、日本の防衛費削減に懸念を示している。
 日本は、昨年末決定した防衛大綱に基づき、「動的防衛力」を強化し、自衛隊の「南西シフト」を着実に進める必要がある。
 
防衛費削減は様々な弊害を生んでいる
。防衛費は構造上、全体の4割強を占める人件・糧食費や、在日米軍の思いやり予算、契約済み装備の後年度払いなどの義務的経費が多く、約14%の裁量的経費にしわ寄せが出やすいためだ。
 戦車、艦船、航空機など
装備の新規取得は軒並み遅れている
。例えば、新型哨戒機P1は少ない機数しか買えず、割高になる。老朽化した装備を改修し、延命させるが、故障が増えて修理費がかさむ。そんな悪循環に陥っている。
 戦闘機の部品の在庫を確保する余裕がないため、故障機の修理が遅れる。故障機同士で部品を融通し合う「共食い」も起きる。その結果、
装備の稼働率が低下し、部隊運用にも影響
が出ている。
 売上高の減少で、
多くの防衛関連企業が撤退
していることも深刻だ。いったん専門技術者がいなくなると、回復は容易でなく、装備の生産・技術基盤が揺らぐ。
 国全体の厳しい財政事情を踏まえれば、自衛隊の人事制度や装備調達などの構造改革を進め、合理化を徹底するのは当然だが、防衛費削減はもう限界にきている。
 野田内閣は年末の予算編成で、防衛費を少しでも増やし、
安全保障を真剣に考えているというメッセージを世界に発信すべき
だ。

 更に、防衛費に留まらず、日本近海を警備する海上保安庁関連予算も、その警戒を強化せねばならない今日、増加が必要とされています。
 
 日経社説が言う通りで、ギリシャ、イタリア他の財政危機は他人事ではない日本の財政状況であることは間違いありませんし、増大が明らかな年金や少子化対策(バラマキではなく制度改革と整備)などの福祉予算の拡充も併せた増税(目的を明確にした消費税増税)は避けられません。
 民主党は、ばら撒きは推進してきましたが、その財源はあると言いきっていましたが、空手形の現状で、行政改革、公務員費削減、議員削減など手つかずのままです。更に、建設国債で長期返済でよい復興費(スポットで継続性はなく、投資された成果は長期間継続する費用)を短期に償還すると言い張って無用の増税を進め、ただでさえ乏しい財源を圧迫し、復興に伴い回復の兆しが見える景気に水をかけようとしています。
 速い話が、ボタンを掛け違っているのです。増税が出来る時にやってしまえという魂胆がその理由で、その姿勢が見え見えなのです。

 復興費用は建設国債&みんなの党などが唱える埋蔵金と不足分を長期返済とし、福祉対応と財政改善はバラマキ廃止(含公務員・議員削減他行政改革)と消費税と所得税増税で行い、国の独立と存続に必要な、国防費や、食糧安全保障に必要な農林水畜産業改革振興への投資は削減すべきではなく、むしろ増やすことで、景気や雇用の向上に資するべきでしょう。
 また、読売社説が言うように、防衛費を増やし、安全保障を真剣に考えているというメッセージを世界に発信し、菅と仙石との歴史的大失政で招いた、日本の国家の主権に対する姿勢が軟弱で侵略のチャンスだという国際認識を、払拭せねばならないのです。

 野田内閣が、ボタンのかけ違いを修正し、削減する出費と増やさねばならない投資とを、適正に見極めていただけることを願って止みません。

 # 冒頭の写真は、参議院東日本大震災復興特別委員会で答弁する野田総理



  この花の名前は、ホソバヒャクニチソウ

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