遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

中国は米国の「リバランス」に対抗して「アジア新安全観」

2014-04-26 23:43:16 | 中国 全般
 オバマ大統領は、「リバランス」(アジア回帰)を鮮明にする、4ヵ国(韓国はおまけですが)歴訪の旅を続けています。
 日本では、安全保障問題で尖閣が日米安保条約の対象であり米国は同盟国を護ると明言し、TPPでの交渉も進展させました。(TPPの日米交渉では報道の評価が分かれていて、読売は実質合意と報じています。)マレーシア、フィリピンを歴訪する中で、TPPや安全保障の固めをし、「リバランス」をアピールし、シリアやウクライナで失った信頼を回復するとともに、アジアの成長を取り込みたい思惑ですね。
 この米国や、日本などの動きに対抗すべく、中国も多国間連携のCICA(アジア信頼醸成措置会議)の強化を進めているのだそうです。
 

中国が「アジア新安全観」 多国間協力構想 米リバランスに対抗 (4/26 読売朝刊)

 【北京=五十嵐文】中国の習近平政権が、アジア太平洋地域での多国間協力の新たな構想として「アジア新安全観」を提唱し、5月下旬に上海で開かれる国際会議「アジア相互協力信頼醸成措置会議」
の宣言文などへの明記を目指していることが25日、わかった。米オバマ政権が日米同盟強化などを通じて「アジア重視」の「リバランス(再均衡)政策」を提唱しているのに対し、ロシアや中央アジア諸国などを含めた多国間協力を通じて中国の影響力拡大を狙うとみられる。
 「アジア新安全観」は、習国家主席が3月にオランダで会談したカザフスタンのナザルバエフ大統領に、「アジアの安全と協力」の新たな構想として提示した。
 中国外交筋によると、「新安全観」は、マレーシア機の不明など国境を超えた大惨事や伝染病のパンデミック(世界的大流行)に対応するため、「平等」「共存共栄」などの原則の下により多くの国が参加する形で安全に関する協力を推進する構想だという。
オバマ大統領が同盟国との連携強化で「リバランス政策」を前進させ、対中圧力を強めていることに反転攻勢をかける思惑
もあるようだ。
 日米首脳会談が行われた24日には、北京で「新安全観」に関する中国外務省系の国際問題研究所主催の研究会が開かれた。席上、
劉建超外務次官補「アジアには2国間の軍事同盟強化を通じて個別の国家の絶対的な安全を追求するやり方が依然存在する」「冷戦思考は前世紀の国際関係の化石として博物館にしまった方がいい」などと述べ、米国をけん制した。その上で、中露などが参加する上海協力機構や新興5か国(BRICS)を通じた多国間協力を推進し、「新安全観」樹立で各国と合意したい考えを表明した。


 12か国交渉に弾み…TPP、日米実質合意 : 読売プレミアム
 CICA上海サミットが来月開催 中国はアジアの新安全保障観の確立推進を希望_中国網_日本語

 安倍首相は、地球儀外交(≒21世紀版防共回廊外交)を展開して、ロシア、トルコに接近しています。
 
安倍総理 ロシア・中東訪問 | 首相官邸ホームページ

 中国も慕ってくるのは韓国など一部の国で孤立が深まっていると自覚したのか、これまでは一対一での札束外交を展開していましたが、方向転換したのですね。
 CICAの加盟国を見渡すと、主導権はロシアがとるのか中国なのか、微妙な気がしますがどうなんでしょう?中国は2014年から2016年まで議長国を務めるのだそうで、「中国にとってこれは信任を得たというであり、責任を委ねられたということでもある」と張り切っている様子ですが...?
 
 オバマ大統領の歴訪の続き、27日の鹿児島の補選終了後(関係ないですが那覇市長選もある)の、TPP交渉進展の真偽報道が引き続き注目されます。





  この花の名前は、トリカブト  撮影場所;六甲高山植物園 (2013年 9月 撮影)


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Fotolia


暴かれた中国の極秘戦略―2012年台湾乗っ取り、そして日本は…?




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