遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

尖閣有事に米国は中国軍との戦闘は避けて後方支援にまわれはいい

2013-05-11 23:53:31 | my notice
 大統領選を経た2期目のオバマ政権では、国防長官も国務長官も交代し新体制となりました。1期目では、中東からアジアへ外交の軸足を転換し、中国包囲網の構築を始めていました。ところが今度の新政権の中国や尖閣に対する動きが、中国を怖がるまたはおもねる姿勢が垣間見られるようになったと感じているのは遊爺だけではない様です。
 

「尖閣」揺れるオバマ政権 (5/11 産経 【緯度経度】ワシントン・古森義久)

 オバマ政権の尖閣諸島(沖縄県石垣市)に対する姿勢がどうにもおかしい
。同盟国の日本を同盟国扱いしないようなブレやズレがちらつくのだ。
 ヘーゲル国防長官やケリー国務長官は尖閣問題では「現状を変えようとする行動や、いかなる力による一方的な行為にも反対」という言明を繰り返す。国防総省高官たちも尖閣の主権や施政権をめぐる対立は「平和的、外交的、国際法に沿った方法で」と公式に強調する。
 
尖閣の日本の主権や施政権の現状を一方的に、しかも力によって変えようとしているのは中国
であることは歴然としている。公船だけでなく軍艦や戦闘機を動員して、日本の領海や領空に頻繁に侵入してくる、まさに「力による一方的な行為」が連日、米軍の目前で展開されているのだ。
 
だがオバマ政権は中国のその非を指摘しない
。中国の名もあげず、単に日中両国を同等に並べて、「抑制を」と述べるだけである。
 そもそも
尖閣をめぐるいまの緊迫も必ずしも中国のせいではないという見解はオバマ政権周辺では珍しくない。民主党傾斜の外交政策の大手研究機関「外交問題評議会」のシーラ・スミス日本研究員は尖閣でのいまの日中対立の出発点を昨年9月の日本側の尖閣国有化だ
として、日中両方のナショナリズムが対立をあおるという論文を発表した。
 実際には尖閣は日中国交正常化での「棚上げ」で現状維持が合意されたのに、
中国が1992年の「領海法」で一方的に領有を宣言
した。
 その後も政府に認知された不法侵入者が絶えず、2010年9月には中国漁船が領海侵入だけでなく日本側の巡視船に体当たりしてきたのだ。
 「
日中両方のナショナリズム」というが、中国での政府公認の大規模な日本の企業や商店の攻撃、破壊のような暴力的な「ナショナリズム」が日本のどこにあるというのか

 オバマ政権の対応で
さらに気がかりなのは有事の尖閣防衛を明言しないこと
である。米側高官たちは「尖閣は日米安保条約の適用範囲内にある」と繰り返す。普通の解釈では、外部からの武力攻撃には米国も日本と共同で対処の行動をとるという同条約第5条の適用を意味するが、オバマ政権ではだれも「尖閣への武力攻撃には米軍もその防衛にあたる」という具体的な誓約までは言明しない。日本側としてはなんとも気になる曖昧さが残るのだ。
 この点での不安材料は中国の海洋戦略の専門家
マイケル・マクデビット氏の4月の証言である。米海軍少将から国防総省東アジア政策部長まで務めた同氏は議会諮問機関「米中経済安保調査委員会」の公聴会で「米国はこの無人島をめぐって中国人民解放軍との直接の戦闘に入ることは避けるべきだ」と述べたのだ。尖閣有事には米国は「偵察、兵站(へいたん)、技術助言など後方支援を提供すればよい」
というのである。
 同氏はオバマ政権に近いとされるが、尖閣の戦略的価値の軽視としては前述の外交問題評議会の問題提起でも「小さな無人島」と、ことさらの表現が使われていた。尖閣は日本側が抑制のためにあえて無人にしているという現実は無視なのだ。
 
中国との協調を優先させ、同盟国への誓約を曖昧にするということなのか。万が一にもオバマ政権が尖閣諸島を有事でも守らないという方向が明らかになったとき、日米同盟の歴史はその瞬間に変わるだろう。(ワシントン駐在客員特派員)


 表面上は、クリントン長官等が再三唱えた「尖閣は日米同盟の藩中」だとか、「現状を変えようとする行動や、いかなる力による一方的な行為にも反対」という言葉を繰り返しています。しかしそれは、日本政府が強く要求してやっと出て来るレベルに後退しています。
 そして、古森氏が書いている様に、日中を同等に並べ、抑制を求めて来るのです。時には、安倍政権は右傾化していると警戒心を見せたり、抑えにかかったりしてきます。ルーピー・鳩に騙されたのをいまだに引きずっているのでしょうか。
 言うことが、中国や韓国のPR内容と同じになってきています。
 中国の「三戦」のひとつ「世論戦」では、ターゲット国(当初は台湾)のマスメディアや学者・評論家はもとより、政治家を買収して無血占領をすることとしていますが、韓国は既に「従中卑日」路線で走り始めるまで侵されてきていますが、米国でも進んできているのですね。
 政治家が韓国のPRに犯され、中国の「世論戦」の軍門に下り始めているのですね。
 
 尖閣へ中国が侵略を始めたのは、野田政権が国有化を急いだ以降ではありませんが、そういう責任が敵国にあるとの中国の勝手に定めた切り口を、一寸真面目に調べればすぐに判る嘘を、「世論戦」の網にかかり買収されて信じているのです。
 古森氏が書いている様に、攻勢をかけ始めたのは中国であり、人民日報や温家宝氏の遠回しのほのめかしで「尖閣は核心的利益」と言いはじめ(最近では政府公式発言(訂正はしたらしいが)有)、漁船での領海侵入や尖閣上陸を黙認(英雄扱い)し、更に、民間の意見としながら黙認してきた「琉球=沖縄は中国の属国=領土」と言い始めているのです。

 これは冷静に調べればすぐにわかることのはずですが、ちょこっと調べて、韓国・中国の宣伝・世論戦の網にかかっています。
 安倍政権も、ようやく(といったふりをしていますが、野党時代にその点を攻撃していたのですから、とっくに着手していなければならなかった)米国ほか海外へのPR強化を唱え始めています。

 過ぎた時間は取り戻せません。その遅れた分余計なコスト(ロビィストやメディアへの広告費支出)や、労力(議員、省庁の活動費)が必要となりますが、米国内の世論形成への必要経費(投資)ですから、逐次投入ではなく、一気に投資していただきたい。
 以下の様な人材もいますから、そういった識者を厚遇し米国内世論に影響を及ぼしていただく「逆世論戦」や、優秀なロビィストを確保し、プロの力を借りての「逆世論戦」を推進せねばなりませんね。
 ジェームズ・ショフ元米国防総省上級顧問 「時代錯誤的、中国の得にならぬ」 - MSN産経ニュース
 
 定まらない動きの新オバマ政権への注視が必要です。



 # 冒頭の画像は、米海軍分析センター上級研究員 マイケル・マクデビット






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