遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

ASEAN外相会議 対中非難で団結

2014-05-10 23:20:23 | EEZ 全般
 中越の艦船の衝突が続いている中、ASEAN外相会議が開かれました。
 中国が今、強引な石油掘削を開始したのは、米軍がフィリピン駐留を開始する前に既成事実を創っておきていのが第一の理由と言われていることは、諸兄がご承知の通りです。
 更には、あまり取沙汰されていませんが、ベトナム軍の軍備に関与が深いロシアは今、ウクライナの紛争で身動きが出来ない。ASEAN会議が始まり話題になるが、議長国がミヤンマーであることから、カンボジアが議長国であった2012年の第45回会議で外相会議で共同声明が出せない=SAEAN諸国の対中姿勢分断に成功の再来を期待できる。と、いったことも中国は計算に入れていた可能性はあると推察します。
 ベトナムは、中国の南シナ海への覇権拡大に、ASEAN全体で対処することのリーダーシップをとり、米国を引き込むことも主導してきました。一方の中国は、各国との個別交渉を主張し分断を計ってきていました。
 そこで、今回の会議で、ASEAN各国の団結が計れるか、中国の札束外交での分断は進んでいるのかが試されることになり、行方に注目していました。
 

ASEAN会議 「南シナ海」 協議へ ミャンマーきょう開幕 (5/10 産経)

■加盟国、一致なるか
 【ネピドー=吉村英輝】東南アジア諸国連合(ASEAN)の一連の会議が10日、ミャンマーの首都ネピドーで2日間の日程で開幕する。南シナ海のパラセル(中国名・西沙)諸島付近では、中国公船とベトナム船が対峙(たいじ)し緊張が高まっている。会議では南シナ海問題が主要議題となる見通しで、ASEAN加盟10カ国が一致団結した対応を打ち出せるかが焦点だ。
 10日に外相会議、11日に首脳会議が行われる。

 ミャンマーは、1997年のASEAN加盟以来初めて議長国を務める。2006年に議長国就任が予定されていたが、民主化勢力を弾圧する当時の軍政に米欧が反発し、議長国就任を辞退した経緯がある。
 ミャンマー外務省の関係者は産経新聞に、フィリピンなどからも南シナ海問題の重要性が指摘されているとして、議題とする方針を示した。
 
11年の民政移管後は米欧に接近しているミャンマーだが、軍政時代から中国との関係は深い。元高官は「進行中の共同経済開発案件もあり、中国との関係を壊したくない
」としている。
 
親中派とされるカンボジアが議長国を務めた12年には、中国からの圧力で南シナ海への対応を打ち出せず、声明がまとまらなかった


 今回の会議では、15年中の発足を目指す経済共同体(AEC)についても議論。取り組みの強化などを盛り込んだ「ネピドー宣言」が採択される見通しで、サービス分野の市場開放などでどこまで合意が進むか注目される。

 ミヤンマーは、記事でも書かれている様に、脱中国一辺倒の動きをとってきていましたが、まだまだ中国への依存度は高い様子で、カンボジアの二の舞は懸念されるところでした。
 
 米国は、フィリピンへの駐留行動開始直前の出来事に、口先での対応が精いっぱいの様子です。米戦略国際問題研究所(CSIS)のアーネスト・バウアー氏は、米国のリバランスの本気度が探られているのに、「中国はベトナムの(中国に抵抗する)決意を試している」と、他人行儀な姿勢です。
 
南シナ海緊張 米、火消し躍起 フィリピン、ベトナム 対中強硬 (産経新聞) - Yahoo!ニュース

 そんな中、ASEAN外相会議では、中国の名指しは避けながらも「現状に深刻な懸念を表明する」との共同声明を発表し、団結を示しました。
 
南シナ海問題に深刻な懸念 ASEAN外相が共同声明  :日本経済新聞

 中国とすれば思惑外れ。ベトナムは頑張ったと言えますね。
 ASEAN首脳会議での、懸案である、法的拘束力のある南シナ海の行動規範が構築されるか、注視が必要です。

 各国メディアが中国に批判的な論調で今回の件を報じています。中国は、世界の世論に敏感ですが、矛を収める(収めても一旦の処置?)ことが出来るでしょうか。矛を収められれば、習近平が軍をコントロール出来ていると判断できますから、政権基盤が安定しているとみられます。

 南シナ海での行動規範を中国に教える米国 - News - 政治 - The Voice of Russia
 焦点:南シナ海の緊張長期化も、中国の掘削強行でベトナム劣勢色濃く | Reuters



 # 冒頭の画像は、ミャンマーの首都ネピドーで開かれたASEAN外相会議




  この花の名前は、ツリフネソウ   撮影場所;六甲高山植物園 (2013年 9月 撮影)



↓よろしかったら、お願いします。






Fotolia


暴かれた中国の極秘戦略―2012年台湾乗っ取り、そして日本は…?




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 5月9日(金)のつぶやき | トップ | 5月10日(土)のつぶやき »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

EEZ 全般」カテゴリの最新記事