遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

中国が東南アジアやアフリカ諸国への外交攻勢強化

2006-11-03 18:43:41 | 中国 全般
 中国が東南アジアやアフリカ諸国への外交攻勢を強めている。
 急成長する経済力を背景に途上国への援助で影響力を拡大、途上国の結集で日本や欧米に対抗しようとの思惑もある。石油など資源の調達でも有利な立場を確保する。(10/31 日経朝刊)

 中国がASEAN各国との国交正常化15周年を記念し、ASEAN 10カ国(インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、マレーシア、ブルネイ、ベトナム、ミヤンマー、ラオス、カンボジア)の全首脳が参加し、30日に中国南部の南寧で首脳会談が開かれました。
 ASEAN首脳会議が、ASEAN域外で開かれるのは、2003年の日本・ASEAN特別首脳会議以来 2回目の珍しい事なのです。
 東京での会議は、台頭する中国に対し、ASEAN諸国と日本の関係を強化するのが目的とされていました。
 
 首脳会議を利用して中国が改めて存在感をアピールしたのは確かだ。インドネシアのユドヨノ大統領は上海を訪問し、エネルギー分野の協力促進で中国側と合意。フィリピンのアロヨ大統領は約100人の経済代表団を率いて訪中し資源開発などの投資拡大で協議を重ねている。(10/31 産経朝刊)

 採択された共同声明の内容は、以下のものです。
 ・軍の相互交流や海上での治安活動、国境をはさんだテロや犯罪の取り締まり、軍隊の派遣による災害援助など、安全保障にかかわる制度の整備
 ・領有権を巡り対立する、南沙諸島での衝突回避の行動規範づくりの検討
 ・2010年のFTAの発効確認(日本は大幅に遅れている)
 ・中国による、「ASEAN開発基金」への百万ドルの拠出などを含む二百万ドルの資金援助

 安全保障を、中国の枠内に取り込もうとか、南沙を既成事実化するとか、中国ペースのものですが、輸出拡大での自国経済の活性化や、資金援助を目の前にぶらさげられては、拒む理由が見いだせないASEAN首脳の立場でしょう。

 1日には北京で、中国とアフリカ48カ国が参加し、双方の関係強化を話し合う「中国アフリカ共同フォーラム」が開かれ、4, 5の両日には40カ国以上のアフリカ首脳が参集し、「中国史上、未曾有の外交イヘント」(中国外交筋)となる「第1回北京サミット」が開かれます。(11/2 読売朝刊)
 
 中国にとり、アフリカ外交の強化は戦略的に重要だ。中国は、今回のフォーラムに向け、台湾と外交関係を持つマラウイ、ガンビアなどのアフリカ 5カ国にもオブザーバー参加を呼びかけた。
 中国のアフリカからの原油輸入量は昨年、3,800万トン以上で、原油輸入全体の 3割を占めた。「アフリカは国連加盟国の約4分の1を占める大票田」(外交筋)で、中国が国連安保理の常任理事国として影響力を強めるためにも、関係強化が欠かせない。

<中略>

 ただ、アフリカで中国の存在感が増す分、欧米側で中国による「アフリカ囲い込み」への警戒感もふくらんでいる。

 31の最貧国に対し、1,600億円の債務免除をするなど、原油の購買力とあわせ、ここでも札束外交での囲い込み戦略です。

 東南アジア、アフリカと広範囲で数もすごい外交攻勢は、購買力や支援できる財力もさることながら、覇権確立へのしっかりした長期戦略の途上の成果が出てき始めていると認めざるを得ず、その分、我が国の無為無策の現状との間に開いていく差を感じます。

 麻生さん、安倍さんに、頑張っていただき、日本の地球環境を救う技術の普及で、広く世界の国々と交流を深めていただくしかないですね。


 

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