遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

日米外相会談 「ワシントンの空気がこれまでとまったく違う」

2011-01-08 21:53:55 | 日本を護ろう
 前原外相が、新年の最初の訪問先に米国を選んで、6日に日本を出発してクリントン長官と会談し、さらにホワイトハウスでバイデン副大統領を表敬訪問しました。
 これに対し、ワシントンの空気はこれまでと全く違い、手厚いもてなし振りが目立ったのだそうです。
 政権交代で民主党政権に変わり、日米中の三角関係を唱えたり、普天間移転問題では虚言を重ね日米同盟に亀裂を生じさせ、鳩が会談を拒否される状況を招いていたことからは、管政権に交代し回復してきていましたが、見た目ではようやく政権交代時に戻ってきたようですね。
 
「前原外相はキーマン」 米、異例の厚遇 (1/8 読売朝刊)

 
今回の前原外相のワシントン訪問では、米側の前原外相に対する手厚いもてなしが目立った。外相はクリントン長官と昼食をはさんで2時間にわたって会談。共同記者会見に臨んだ後は、ホワイトハウスにバイデン副大統領を訪れて、約40分間会談した。
 日本の外相が米国の副大統領を表敬するのは、2007年4月に当時の麻生外相がチェイニー副大統領を表敬して以来。外相周辺は
「ワシントンの空気がこれまでとまったく違う」と驚いた。
米政府筋も「前原氏が就任4か月で、長官と4回も会談したのは、両氏に信頼関係があるからだ。普天間移設などの難しい問題はあるが、日米関係は良好だ」と評価する。
 米側が前原氏を歓迎するのは、アジア太平洋の安定をめぐる考え方で、
両者の問題意識が一致
していることが背景にあるようだ。
 前原氏は民主党内では数少ない「知米派」として知られる。6日の外相会談前には、政策研究機関「戦略国際問題研究所(CSIS)」で講演。この中で、「日米に課された最優先事項は、地域における新しい秩序形成に全面的かつ全力で取り組んでいくことではないか」と呼びかけた。
 こうした認識は、日米同盟の強化を通じて、
経済的・軍事的に台頭する中国をけん制し、国際社会の責任ある一員として「適切な役割」を求める米国の戦略とも合致する。09年秋の民主党政権発足以来、「誰が何を考えているのかわからない」と米側で嘆息がもれた日本政府の中で、前原氏は「日米関係立て直しのキーマン」
(米国務省筋)とすら米側に映っている。
 今回の訪米後、外相は14日から訪韓するなど、海外出張を相次いで計画している。周辺によると、訪米と訪韓は、外相自らが通常国会召集前の決行を主張したという。国会審議で海外に出られなくなれば、両国にメッセージが伝わらなくなると危惧したためだ。
 外相周辺によると、日米両国でアジア太平洋地域の秩序形成に取り組むように呼びかけたCSISでの講演の原稿も、本人が自分で何度も手を入れたという。

 中国の軍事力を伴う覇権拡大に危機感を募らせたオバマ政権が、昨年終盤から対中包囲網外交を始めていることは、諸兄がご承知の通りです。
 中国から、タカ派の要注意人物とみなされ、尖閣沖中国漁船衝突事件時には、明らかな前原潰しの集中攻撃がありました。米国とすれば、その前原氏を厚遇することで、これからの日米関係を中国に示しているのですね。胡錦濤主席の訪米も、破格の国賓待遇での歓迎も予定されていますが。

 前原氏のこれまでのクリントン長官との会談では、尖閣を日米安保の対象とするとの発言が出るなど、友好ムードが感じられていましたが、今回の写真を見ると、先入観のせいか、未だ固いところがありますが、一段と落ち着いて、昔のいつもながらの日米外相会談に見えてきます。
 
 しかし、実情は、実績が上がっているわけではなく、普天間問題は切り離して先送りしていますし、同盟深化における防衛の新ガイドラインとして策定された「日米防衛協力の指針」での、朝鮮半島での有事に備えた作戦計画や、日米が地域や世界で実現を目指して共有する「共通戦略目標」の見直しなど、進めねばならない課題が山積しています。

 2012年は、中国が台湾の無血併合を実現する目標の年とされていますが、胡錦濤氏から習近平氏への政権交代が予定されている年です。と同時に、ロシア、米国などの大統領選挙の年でもあります。2011年は、2012年の変化に向けた準備の年と言われています。
 世界の変動の中、日本の外交力、日米同盟を軸とした世界への貢献が、このまま世界から取り残されたり浸食されたりするのか、信頼を取り戻し復権するのかの別れ道の年になります。
 管内閣、民主党政権が続くのかどうか解りませんが、米国の都合で厚遇に巡り合えた前原氏は、日米同盟の修復に全力をあげ、自分のパフォーマンスに走ることなく、日本の将来に徹し、次の政権にバトンタッチしていただけるよう願っています。

 
揺らぐ国際秩序 どう築くアジア太平洋の時代 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
 


写真素材 PIXTA


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