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注目の習近平政権2期目のチャイナセブン(共産党中央政治局常務委員)の最新候補者リストが判ったのだそうです。
今月中旬まで開かれていた、北載河会議を経て作成されたとみられるものだそうで、なんと、注目の王岐山中央規律検査委員会書記の名前は入っていないのだそうです。
今期で定年で常務委員を外れるはずの王岐山を、慣例を覆して残し、2期で退任することとなっている自分の主席の座の延長も企んでいると言われている習近平ですが、その目論見は阻まれる形勢の様ですね。
ポスト習近平候補とされていた、孫政才・重慶市党委書記と、胡春華広東省党委書記の内、江沢民派と観られていた孫政才氏を失脚させて、習近平子飼いの陳敏爾を重慶市党委書記に据えましたが、その陳敏爾を「2階級昇進」で抜擢することで、王岐山の残留を断念したのでしょうか。
腐敗摘発で、政敵の虎退治をして習近平の勢力拡大を進めた功労者の王氏ですが、その過程で、共産党幹部全員の生死を握る恐ろしい力を手に入れ、習主席をもしのぐ権勢を誇ることになっていて、習近平にとっては煙たい存在になっていたともみられていました。
【石平のChina Watch】権勢を誇る王岐山氏の「勇退」狙う習近平氏、決着は秋の共産党大会だ - 産経ニュース
以前に、孫政才失脚で、チャイナセブンの椅子の予測を、共青団派が、李克強、汪洋、胡春華の3名、習近平派が王岐山(定年延長させられたら)、栗戦書、王滬寧との予測を取り上げていました。
中共 次期「常務委員会」のメンバーは? - 遊爺雑記帳
今回のリストだと、習近平派は、王岐山と王滬寧が欠けて、陳敏一爾、韓正(ハンジョン)上海市党委書記、栗戦書党中央弁公庁主任となる様ですね。
リストの最終的な顔ぶれも含め、党大会まで駆け引きが続くとのことで、未だ変動がありそうですが、共青団派3名、習近平派は3名+習近平という、7人の枠では落着の見込みの様子ですね。
習近平を胡錦濤の後釜に据えて院政をしようとした江沢民は、その恩をあだで返す習近平によって、自らの上海閥の勢力を削がれることとなり、胡錦濤・共青団派は、習近平による弾圧になんとか耐えて、ポスト習近平の胡春華を押し立てていける基盤は残すことになりそうですね。
毛沢東時代の「党主席制」復活を目指し、鄧小平が毛沢東の独裁の弊害から反省して構築した集団指導体制を覆す習近平。国有企業の温存を継続するかわり、外需を求めて「一帯一路」と、覇権拡大の「中華の夢」を追い求めています。
今日のGDP世界第二位の経済大国となった改革開放経済の、鄧小平の路線を継承する共青団派。経済に対する政策も、政治指導体制も異なる両派の争いが今後も続くのか、習近平が第二の毛沢東となれるのか。この報道のリストの様子では、まだまだ決着はつかず、争いは続きそうですね。
# 冒頭の表は、2015年3月時点での、今年秋の党大会人事候補予測
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コリアンダー(パクチー)の花
↓よろしかったら、お願いします。
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今月中旬まで開かれていた、北載河会議を経て作成されたとみられるものだそうで、なんと、注目の王岐山中央規律検査委員会書記の名前は入っていないのだそうです。
今期で定年で常務委員を外れるはずの王岐山を、慣例を覆して残し、2期で退任することとなっている自分の主席の座の延長も企んでいると言われている習近平ですが、その目論見は阻まれる形勢の様ですね。
中国次期指導部リスト判明 王岐山氏名前なし 退任有力視 (8/24 読売朝刊一面)
中国の習近平政権が秋の第19回共産党大会で発足させる2期目指導部人事で、最高指導部・政治局常務委員7人の最新候補者リストに、処遇が最大の焦点となっていた王岐山中央規律検査委員会書記(69)が含まれていないことが、複数の関係筋の情報でわかった。党内では、習総書記(国家主席)の右腕として汚職摘発を進めてきた王氏について、}68歳定年」の慣例に従った常務委員などの退任が有力視されているという。
政権に近い党関係者や外交筋によると、リストは、8月中旬まで習氏や党長老らが河北省の避暑地で行った非公式協議「北戴河会議」を経て作成されたとみられる。定年に関する慣例を覆して留任するとの観測もあった王氏の処遇を巡っては、党内では賛否両論が存在しているといい、リストの最終的な顔ぶれも含め、党大会まで駆け引きが続くものとみられている。
リストによると、習氏{(64)と李克強首相(62)が留任。習氏の腹心の陳敏一爾(チェンミンソル)重慶市党委員会書記(56)が党中央委員から「2階級昇進」する。このほか、汪洋副首相(62)、韓正(ハンジョン)上海市党委書記(63)、胡春華広東省党委書記(54)、今月で67歳となる栗戦書党中央弁公庁主任の4人が政治局員から昇格する。
昇格する5人の職務についてリストは、汪氏が全国人民代表大会常務委員長(国会議長)、韓氏が人民政治協商会議主席、胡氏が副首相、栗氏が中央規律検査委書記、陳氏が宣伝・イデオロギー担当としている。
韓、栗、陳の3氏が習氏に近く、李首相や汪、胡両氏の3人は胡錦濤前国家主席の政治基盤だった「共産主義青年団」の派閥色が強い。毛沢東時代の「党主席制」復活を検討するなど、自らへの一層の権力集中を目指している習氏だが、常務委員人事では胡錦濤派とのバランスに配慮しているものとみられる。
党関係者によると、北戴河会議には、江沢民元国家主席、胡錦濤氏らも参加。党内の団結を優先する立場から習氏側の人事案を基本的に了承したという。
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政権に近い党関係者や外交筋によると、リストは、8月中旬まで習氏や党長老らが河北省の避暑地で行った非公式協議「北戴河会議」を経て作成されたとみられる。定年に関する慣例を覆して留任するとの観測もあった王氏の処遇を巡っては、党内では賛否両論が存在しているといい、リストの最終的な顔ぶれも含め、党大会まで駆け引きが続くものとみられている。
リストによると、習氏{(64)と李克強首相(62)が留任。習氏の腹心の陳敏一爾(チェンミンソル)重慶市党委員会書記(56)が党中央委員から「2階級昇進」する。このほか、汪洋副首相(62)、韓正(ハンジョン)上海市党委書記(63)、胡春華広東省党委書記(54)、今月で67歳となる栗戦書党中央弁公庁主任の4人が政治局員から昇格する。
昇格する5人の職務についてリストは、汪氏が全国人民代表大会常務委員長(国会議長)、韓氏が人民政治協商会議主席、胡氏が副首相、栗氏が中央規律検査委書記、陳氏が宣伝・イデオロギー担当としている。
韓、栗、陳の3氏が習氏に近く、李首相や汪、胡両氏の3人は胡錦濤前国家主席の政治基盤だった「共産主義青年団」の派閥色が強い。毛沢東時代の「党主席制」復活を検討するなど、自らへの一層の権力集中を目指している習氏だが、常務委員人事では胡錦濤派とのバランスに配慮しているものとみられる。
党関係者によると、北戴河会議には、江沢民元国家主席、胡錦濤氏らも参加。党内の団結を優先する立場から習氏側の人事案を基本的に了承したという。
ポスト習近平候補とされていた、孫政才・重慶市党委書記と、胡春華広東省党委書記の内、江沢民派と観られていた孫政才氏を失脚させて、習近平子飼いの陳敏爾を重慶市党委書記に据えましたが、その陳敏爾を「2階級昇進」で抜擢することで、王岐山の残留を断念したのでしょうか。
腐敗摘発で、政敵の虎退治をして習近平の勢力拡大を進めた功労者の王氏ですが、その過程で、共産党幹部全員の生死を握る恐ろしい力を手に入れ、習主席をもしのぐ権勢を誇ることになっていて、習近平にとっては煙たい存在になっていたともみられていました。
【石平のChina Watch】権勢を誇る王岐山氏の「勇退」狙う習近平氏、決着は秋の共産党大会だ - 産経ニュース
以前に、孫政才失脚で、チャイナセブンの椅子の予測を、共青団派が、李克強、汪洋、胡春華の3名、習近平派が王岐山(定年延長させられたら)、栗戦書、王滬寧との予測を取り上げていました。
中共 次期「常務委員会」のメンバーは? - 遊爺雑記帳
今回のリストだと、習近平派は、王岐山と王滬寧が欠けて、陳敏一爾、韓正(ハンジョン)上海市党委書記、栗戦書党中央弁公庁主任となる様ですね。
リストの最終的な顔ぶれも含め、党大会まで駆け引きが続くとのことで、未だ変動がありそうですが、共青団派3名、習近平派は3名+習近平という、7人の枠では落着の見込みの様子ですね。
習近平を胡錦濤の後釜に据えて院政をしようとした江沢民は、その恩をあだで返す習近平によって、自らの上海閥の勢力を削がれることとなり、胡錦濤・共青団派は、習近平による弾圧になんとか耐えて、ポスト習近平の胡春華を押し立てていける基盤は残すことになりそうですね。
毛沢東時代の「党主席制」復活を目指し、鄧小平が毛沢東の独裁の弊害から反省して構築した集団指導体制を覆す習近平。国有企業の温存を継続するかわり、外需を求めて「一帯一路」と、覇権拡大の「中華の夢」を追い求めています。
今日のGDP世界第二位の経済大国となった改革開放経済の、鄧小平の路線を継承する共青団派。経済に対する政策も、政治指導体制も異なる両派の争いが今後も続くのか、習近平が第二の毛沢東となれるのか。この報道のリストの様子では、まだまだ決着はつかず、争いは続きそうですね。
# 冒頭の表は、2015年3月時点での、今年秋の党大会人事候補予測
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コリアンダー(パクチー)の花
↓よろしかったら、お願いします。
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