遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

トランプ大統領 揺れているのか、揺らしているのか

2017-02-10 23:58:58 | 米国 全般
 「米国が“一つの中国”に縛られるのはおかしい」と、中国がこだわる「核心的利益」に触れる、近年の米中関係を覆すトランプ大統領が出現しました。
 しかも、多くの国々と電話会議を続けるなかで、中国だけは蚊帳の外。貿易赤字の不均衡や南シナ海の暴挙への反発、政権人事でも反中メンバーを登用し、対中強硬姿勢を示してきたトランプ大統領。
 しかし、期待(?)を裏切らず、やはり手のひら返ししましたね。

 先ず、贈っていなかった恒例の春節の祝辞を書簡で送付。やきもきしていた中国に、ほっとさせ、続けざまに電話会議実現。
 しかも、なんと、「米国政府が一つの中国の政策を堅持する」と述べたのだそうです。
 あっと驚くどんでん返し。蔡英文さんも、台湾国民の方々も、裏切られた気持ちで一杯でしょうね。

 「確信犯」のトランプ、蔡英文との会談で中国挑発 「一つの中国」を揺るがすトランプ次期大統領 | JBpress(日本ビジネスプレス)
 【トランプ大統領始動】トランプ氏書簡、中国報道官「高く称賛」 中国、心待ちの言葉に安堵感 - 産経ニュース
 
米中首脳、長時間協議 米公表は「一つの中国」のみ : 日本経済新聞

 【北京=山田周平】トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は10日(中国時間)、電話協議した。米中双方が発表した。米ホワイトハウスによると、トランプ氏は習氏の求めに応じ、「我々の『一つの中国』政策を尊重していく」と表明した。トランプ氏の1月20日の大統領就任以降、米中首脳が電話協議するのは初めて。
 ホワイトハウスによると、
両首脳は電話で長い時間協議し、多くの議題を話し合った。ただ、具体的な議題として公表したのは、中国大陸と台湾が一つの国に属するとする「一つの中国」の原則を巡るやりとりだけだった。

 中国では、国営中央テレビが昼のトップニュースで電話協議を伝えた。習氏が米中が幅広い分野で協力を進める必要性を指摘したなどと報じたが、具体的な議題では
トランプ氏が「米国政府が一つの中国の政策を堅持する」と述べたとする台湾問題だけを詳報した。

 米国は1979年に中国共産党政権と国交を樹立する際、中国が主張する「一つの中国」の原則を尊重することを確認。その後は台湾当局とは外交関係を持たず、米台交流は非公式だとしてきた。中国はこれを「中米関係の政治的な基礎」と位置づけてきた。
 しかし、トランプ氏は当選後の2016年12月、中国が自国の一部と見なしている台湾の蔡英文総統と異例の電話協議を行い、公表した。中国がこれに反発した後も、「一つの中国」の原則の見直しを辞さない考えを表明し、大統領就任後の出方が注目されていた。

 トランプ氏は就任以降、安倍晋三首相やロシアのプーチン大統領、メルケル独首相ら主要国首脳と電話協議を重ねたが、米中協議だけ行われない異常な状態が続いていた。


 180度の転換。驚くばかりです。現状の重要外交基本姿勢を覆す発言をして、是非は別として驚かせる。ところが、それを真に受けていたら裏切られる180度異なる元の鞘に収まる。とても軽いというか、信頼を損なう姿勢です。定見のない出たとこ勝負の輩なのですね。
 信頼して協力関係を構築する相手ではありませんね。

 そんな状況の中で、安倍首相は首脳会談の為、訪米しました。
 
異例づくしの米国訪問である。安倍晋三首相は9日夜(日本時間10日朝)にワシントン入りし、トランプ大統領と約2日間、一緒にすごす。ガチンコの真剣勝負は、お膳立てされたホワイトハウスでの会談ではなく、2泊の別荘地での滞在だ。

 両首脳の会談は10日午後に開かれる。予定されている長さは1時間足らずで、通訳を交えれば、正味、30分にも満たない。トランプ、安倍両氏のほかにも麻生太郎副総理やペンス副大統領らも同席するため、何かを突っ込んで話し合う余裕はほとんどない。

■日米ともに避けたい本格協議
 安倍氏の米国滞在は2日以上に及ぶため、もっと長く会談したければ、時間的には可能だった。それにもかかわらず
、短い会談にとどめるのは、互いに、踏み込んだ議論を避けたい事情があるからだ。
 詳しい日程は明らかになっていないが、両首脳は11日にゴルフを楽しむほか、2回の夕食を含め、最大で5回の食事をともにすることも考えられる。別荘地には閣僚は同行しないため、2人だけでたっぷり、会話を交わす時間がある。
 首相周辺によると、安倍氏は「自分に残された任期がトランプ氏の1期目(4年間)に重なることを強く意識し、
協力し合える個人的な関係を築こうとしている」。
 とりわけ、安倍氏が避けようとしているのが、ターンブル・オーストラリア首相とトランプ氏の電話のようなパターン。オバマ前政権当時に交わした合意にもとづき、移民を受け入れるようターンブル氏が求めると、トランプ氏が激怒し、電話を途中で切ったとされる。
 トランプ氏は敵と味方をはっきり区別し、敵には徹底的に攻撃する性格だ。そうした「地雷」を踏まず、良い関係をつくれるか。すべては別荘地の滞在にかかっている――。

 首相周辺はこんな見立てを示す。プーチン・ロシア大統領と16回も会談するなど、
首脳外交の経験が豊富な安倍氏は、トランプ氏攻略に自信を持っているらしい
 だが、トランプ氏ほど、予測不能な指導者は珍しい。別荘滞在がうまくいったかどうかはいずれ、彼のツイッターで明らかになるだろう。

  秋田浩之(あきた・ひろゆき)

 自信=過信は禁物です。プーチン大統領との会談でも、メディアの先走りがあったとはいえ、期待を持たせながら、プーチンの揺さぶりに弄ばれてしまいました。
 トランプ氏とも、当選直後の会談では関係構築に好発進出来たと喜んでいたら、為替操作の汚名や、自動車産業を主目標とするジャパンバッシング。

 無知なのか、ディールの戦術なのか、揺れるトランプ大統領の方向。
 是々非々で国益を伸ばしながら、関係構築が進むことをねがっています。



 # 冒頭の画像は、日米首脳会談のため、米メリーランド州のアンドルーズ空軍基地に到着した安倍晋三首相と昭恵夫人




  この花の名前は、マツムシソウ




竹島に関する動画 / 政府広報 - YouTube

杉原由美子氏による絵本「メチのいた島」読み聞かせ - YouTube


↓よろしかったら、お願いします。



写真素材のピクスタ


Fotolia








コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2月9日(木)のつぶやき | トップ | 2月10日(金)のつぶやき »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

米国 全般」カテゴリの最新記事