遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

北のアサリ、やっぱり中国産と偽装

2007-03-31 23:24:52 | 北朝鮮産のアサリ
 北朝鮮産アサリの輸入は途絶えて久しいのですが、懸念されていた通り、中国産と偽って輸入されているものが発見されました。
 中国籍の貨物船「HAIXING(ハイシン)3」の劉明国船長が逮捕されるとのことですが、下関海上保安署などは22日、外為法違反(無承認輸入)の疑いで貨物船のチャーター主である山陽小野田市の水産会社「藤遠貿易」や、輸入業者の「フジオカ水産」など数カ所を家宅捜索、資料を押収したのだそうです。
 中国産を合弁会社に発注したと言っているそうですが、チャーターした船は、北朝鮮で積み込んだのに、寄港地を偽り入港しています。
 山口新聞ニュースダイジェスト//北朝鮮産アサリ輸入か 山陽小野田の水産会社捜索

 
小林農林水産事務次官記者会見概要 (3月22日)
Q:
今日、山口県下関港で北朝鮮産のアサリやシジミを不正輸入した疑いで輸入会社が今、捜索を受けていますけれども、輸入商社の事件への関与が焦点になると思うんですけれども、これに関する所見と今後の農水省として何か対応することがあれば教えてください。
A:
本件は、今月12日に北朝鮮に寄港したことを申告しないで、下関に入港したということなどから、中国船籍の貨物船の船長が逮捕されておりまして、その同船長が北朝鮮産のアサリなどを輸入していたとの供述を行ったと。こういった報道を承知しているところであります。
本件につきましては、農林水産省として、これまで一つは輸入とか食品の製造、加工、流通あるいは外食産業といった関係の団体の皆さんに対しまして、北朝鮮産と疑われる農林水産物を取り扱うことがないように、その発注の相手から情報を入手して原産地の確認等を徹底するということについて協力を要請しているところであります。
それから北朝鮮からの輸入の多かったアサリなど7品目につきましては、これは表示の関係で緊急特別調査ということも実施しておりまして、こういった取り組みを通じて偽装表示が確認された場合には、JAS法に基づきます改善指示を行うなど厳正な措置を講じるといったを進めてきておりまして、今後とも中国等からのアサリの輸入につきましては、税関部局、水際で対応するそういった機関、あるいは関係業界からの情報収集ということに努めるとともに、今、申し上げました表示等の監視、指導を徹底して対応していきたいと考えております。

 このblogでは、「アサリの原産地表示の根拠確認状況」の農水省の公表が、昨年の6月24日を最後に途絶えていましたので、農水省に10月初めに確認して、以下の回答を頂いていたことを書いていました。
 ・夏季の輸入が減ることなどから、毎月の発表は行わないこととした
 ・発表はしていないが、小売店での表示状況調査は継続しており、仲卸業者、卸売
  業者、輸入業者等への遡及調査も引き続き実施している。
 ・不適正な表示が確認された業者については指示・公表など、JAS法に基づく厳
  正な措置を行っていきます。

 拉致問題で激減し、さらに核実験実施に伴う昨年10月の経済制裁発動で一切の輸入が禁止された北朝鮮産アサリ等ですが、当初から中国産を偽る「偽装輸入」が懸念されていて、北の船の船長が中国経由販売を平然と言い切ったりしていました。

 下関海上保安署が、地道な捜査活動の中で、先ず北朝鮮に寄港したことを申告せずに下関港に入港したなどとして、国際航海船舶・国際港湾施設保安確保法違反(虚偽通報)の疑いで船長を逮捕し、更に外為法違反(無承認輸入)の疑いで再逮捕に漕ぎつけたものです。
 
asahi.com:激増中国産アサリ、実は北朝鮮産? 山口で偽装摘発-社会

 輸入が禁止されている北朝鮮産アサリを中国産と偽る「偽装輸入」の広がりが懸念されている。22日に外国為替法違反容疑で捜索を受けた山口県の水産会社にアサリを持ち込んでいた中国船の船員の一部は、北朝鮮での積み込みを認めた。05年以降、北朝鮮産に代わって中国産の輸入が急増中だが、北朝鮮産アサリの輸入は止まったのか。経済制裁の形骸(けいがい)化にもつながりかねず、関係当局は警戒を強めている。

 04年の北朝鮮からの総輸入額は約176億円で、そのうちアサリは約40億円を占める主力品目だった。だが、北朝鮮産の輸入は、制裁ムードが強まった05年ごろから激減。06年10月、改正外為法に基づく輸入全面禁止など北朝鮮に対する日本の追加制裁が発動され、その後はすべての輸入がストップした。入れ替わるように急増しているのが中国産だ。

 北朝鮮産アサリの輸入が急増した背景として、貝毒が確認された中国産は通関時に検査が必要であることなどがあげられていた。経費がかさむことや、検査で輸入が不許可となるリスクが輸入業者の負担となり、中国産を北朝鮮産と偽る手口が関係者間で指摘されるなど、当時も輸入アサリの「産地偽装」が指摘されていた。

 こうした中、今月8日に山口・下関港に入った中国船が波紋を広げた。

 貨物船をチャーターした「藤遠貿易」が制裁後、アサリ1,000トン以上を北から密輸したとみられることも判明しているそうで、捜査当局は、制裁の空洞化につながる不正輸入の全容解明を進めるのだとのこと。
 また、中国原産を示す中国の公式の産地証明書が添付されており、中国当局に協力者がいた可能性もあるとのことです。
 中国側には発行の事実はなかったが、用紙は本物と確認されたとのことです。
 
北アサリ不正輸入 中国人船長 きょうにも逮捕 外為法違反 (3/31 産経朝刊)

 核実験実施に伴う経済制裁で一切の輸入が禁止されている北朝鮮から、下関港にアサリ約55トンを不正輸入したとして、第7管区海上保安本部と山口県警などは31日にも外為法違反(無承認輸入)容疑で、中国船籍の貨物船船長(58)を逮捕する方針を固めた。昨年10月の経済制裁発動後、不正輸入での初の逮捕者となる。貨物船をチャーターした山口県の水産会社が制裁後、アサリ1000トン以上を北から密輸したとみられることも判明。捜査当局は、制裁の空洞化につながる不正輸入の全容解明を進める。

 アサリには中国原産を示す中国の公式の産地証明書が添付されており、中国当局に協力者がいた可能性もある。捜査当局は同法違反容疑で水産会社の経営者も聴取する。

 逮捕されるのは、中国人船長の劉明国容疑者。先月22日、北朝鮮の海州(ヘジュ)で積み込んだアサリ約55トンを中国産と偽り、経済産業相の承認を得ずに輸入した疑いが持たれている。

<中略>
 捜査当局は寄港地を偽った国際船舶・港湾保安法違反容疑で、劉容疑者ら乗組員12人を逮捕。水産会社などを外為法違反容疑で捜索し、押収資料や供述を分析した結果、海州で積み込んだアサリに中国の海産物産地証明書を添付し、産地偽装して日本に輸入していたことが判明した。

 中国側には発行の事実はなかったが、用紙は本物と確認された。産地証明書は国家機関の「国家質量監督検験検疫総局」か日本の商工会議所に相当する「国際貿易促進委員会」が発行しており、捜査当局は、中国当局内に協力者がいるとみている。

 拉致、核、6カ国会議混迷とこれだけ注目を浴びている北朝鮮に、未だに偽装してでも輸入する日本の業者がいることに、怒りを通り越して、情けなく泣けてきます。
 中国と北朝鮮がぐるになって偽装したのならあり得る話で、摘発も困難なのですが、日本の業者がチャーター手配しているのです。事実なら船長よりも主犯となります。農水省の厳しい措置も必要です。
 会社はネットでは検索できないので、どの様な会社か知るすべがないのですが、日本人(国籍の問題ではなく自国の安全を守る気持ちの有無)とは思えません。
 今回の下関海上保安署の成果に感謝すると共に、氷山の一角とも予測され、海上保安庁や農水省には、更なる捜索の強化をお願いします。

 これからは、中国産のアサリも買ったり食べたりしません。
 小売店の他に、加工品や飲食店での産地表示についてもしっかり取り締まっていただき、徹底してほしいものです。

 

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業者は安倍一族と繋がりがあるとか? (1Q3)
2007-04-01 01:41:51
問題となっている会社は、国産と偽る騒動の時から噂されていたのが、安倍一族との関係があることから、摘発をまぬがれていたとの噂があるの田そうです。
 http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20070320-02-0202.html

>問題の会社の役員を直撃した。
>役員は安倍一族とのつながりについては、あっさり認めたのである。
>「(安倍首相の父親の故)晋太郎さんには、お世話になりました。昔は商売の関係で晋太郎さんに話を通してもらったりしましたよ」
>「ですが、晋三さんになってからは、身辺には非常に気を使っているんですよ。どこの代議士事務所でも、古株の秘書が代議士の名を使って口利きなど悪事を働くことがありますが、晋三さんの代になってから秘書を全員入れ替えたんです。今は古株はおらず、若手秘書ばかりで、不祥事なんて起こり得ません」
 と強調した。
>北朝鮮政策は貴重な首相の“売り”だ。自らの足をすくうようなことをするとは常識的に考えにくく、今回の文書は、くだんの水産会社を陥れようとする何者かの“謀略”なのかもしれない。
返信する
こんにちは (FX大好き)
2007-04-01 10:14:23
はじめまして!!

私のFX専門サイトで
こちらの記事を紹介させて頂きましたので
ご連絡させて頂きました。
また遊びに来させていただきます。
お時間のあるときに私のブログにも遊びに
来ていただけたらとても嬉しいです。
紹介記事は
http://123772000.blog80.fc2.com/blog-entry-103.html
です。

これからもよろしくお願いいたします^^
返信する

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