遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

対中共闘 日越比三国は? 

2013-05-13 23:44:19 | EEZ 全般
 尖閣の侵略を、沖縄にまで拡大する動きを表に出し始めた中国。東シナ海だけでなく南シナ海でも西沙諸島で台湾、ベトナム、南沙諸島で、フィリピン、マレーシア、ブルネイとの間でも領有権を争っています。
 ASEANのこれらの国々は合同して中国との間で問題解決を図ろうと、南シナ海での行動規範の制定を求めている事、中国は二国間交渉を求め、ASEAN諸国の分断を計っていることはは諸兄がご承知の通りです。
 そこで、ベトナム、フィリピンが共通の利害を持つ日本との対中共闘を呼び掛けてきているのだそうです。
 かつてベトナム海軍から喝を入れられたことがある日本、安倍政権に変わった今、どう対応しているのでしょうか。
 

対中共闘へ欲しいロジック (5/13 産経 【視線】シンガポール支局長・青木伸行)

 沖縄県石垣市の尖閣諸島を中国に脅かされている日本に対し、中国と南シナ海の領有権争いにしのぎを削るフィリピンとベトナムが、「共闘」を求めている
。共通の利害を有する3カ国が、いっそのこと結束して中国に対抗すればよい、と思うのだが、線も鮮やかな三角形の姿は見えてこない。
 まず、
日本とフィリピンの関係
はどうか。1月の中国艦船によるレーダー照射事件からほどない2月22日、マニラのフィリピン外務省で開かれた「海洋協議」では、双方の外務、防衛、海上保安機関当局者の間で、次のようなやりとりが交わされた。
 日本 「海洋分野の協力を、メディアは常に対中牽制(けんせい)と報道する。この協議は
特定の国を念頭に置いたものではない

 フィリピン 「われわれが何らかの
行動を起こさなければ、中国はさらに行動をエスカレート
させ、天然資源の豊富な地域の領有権を主張してくるだろう」
 日本 「
フィリピンが中国に対する仲裁手続き(仲裁裁判所への提訴)を開始し、国際法に基づき問題を解決する姿勢を評価している。日本は尖閣諸島の事態をエスカレートさせる考えはない。冷静に対処しつつ、断固反対し続ける。一方で、日中関係は重要な2国関係の一つで、尖閣諸島の事態を緩和し関係を正常な軌道に戻すために、戦略的互恵関係を推進
していく」
 フィリピン 「
領土問題に妥協は許されない。法の支配の下では大国も小国もない。それが仲裁手続きを取った理由だ。中国の主張にどう対処していくかは、2国間を超越した問題
だ。中国は西フィリピン海(南シナ海)、尖閣諸島で既成事実を積み重ね、現状の変更を試みている。一つを手に入れたら、さらに踏み込んでくる」
 日本 「日本は韓国と竹島、ロシアと北方領土という2つの領土問題を抱えている。
尖閣諸島は領土問題ではない
。フィリピンの法的論理をよく勉強したい」
 
フィリピン側には、日本に司法闘争を含む共闘を促す狙いがあったという。だが、対中急先鋒(せんぽう)のフィリピンに乗せられ、中国を刺激することは得策ではないとの立場を取る日本は、距離を保った。巡視船の供与にしても、対中と受け取られることを警戒する。こうした姿勢はフィリピン側には腑(ふ)に落ちない。「及び腰」に映る
のだ。

 日本は
ベトナムと海洋安保協議などを通じ、巡視船の供与を含む協力の強化を模索している。フィリピンに比べてベトナムは中国に慎重
なので、その点はやりやすい。だが、ベトナム海上警察が軍組織であることが、巡視船供与の障害となっている。

 一方、
フィリピンとベトナムは6日、ブルネイでの国防相会談で軍事協力を強化することで合意するなど、対中協力へと動いている
。ただ、ベトナム、中国両共産党は水面下でつながっているため、フィリピン側には一抹の懐疑心が存在する。

 問題は
日本が「尖閣諸島は領土問題ではない」と表明した途端、共闘の論議も思考も停止してしまう
ことだ。「中国が日本を提訴すれば受けて立つ。勝つ自信がある」(外務省幹部)とすごんでみても、中国が墓穴を掘る覚悟で提訴するはずもない。
 誤解をしないでほしい。尖閣諸島が日本の領土であることは厳然たる事実であり、丹羽宇一郎前駐中国大使のように、日本の立場を転換せよ、などと言っているのでは毛頭ない。三角形の共闘を推進し、そのための新たなロジックをひねり出せ、ということだ。その理論武装は、日本が対中戦略を司法闘争にまで拡大せざるを得ない状況に陥ったときにも、汎用(はんよう)できるであろう。
 
もはや1国だけでは中国を止められない。2国間だけの問題でもない。国際協力、多国間共闘が必要な局面にある。(あおき のぶゆき)

 ベトナム海軍に尻をたたかれる日本 - 遊爺雑記帳

 ベトナム海軍に尻をたたかれたのは、丁度3年前の5月。そのころは未だEEZの境界線でのガス田開発云々の話。
 そこをうやむやにしていたので、今では尖閣の海も空も中国軍に取り囲まれ、領海も定期巡回され、どっちが管理しているのか外見の差がなくなってきている。更に、沖縄=琉球は日本が不法に占拠しているので返せだと。たった3年でのこの激変ぶり。
 当時お尻を叩いたベトナムが、「だから言った通りになったでしょ。」と言っているかどうかは知りませんが、日本も今度は身に染みているだろうと再度声をかけてくれたのでしょうね。

 フィリピンが、行動をおこさねば中国はどんどんエスカレートしますよと、共闘の呼びかけをしてくれているのですが、日本は「フィリピンに乗せられて中国を刺激したくない」と及び腰。
せっかく勇断した巡視船の供与も怪しい雲行き?
 ベトナムへの巡視船供与も警察が軍だからと難航?そんなこと最初から分かっていることでしょう。ベトナムの方々に期待を持たせておきながら、日本の中の武器輸出禁止の原則云々で中止となれば、逆に失望をもたらし、日本への期待は不信に変わることになりますね。

 勿論、日本とて単独で中国と対抗するのではなく、世界の世論造りをして、連合軍で中国と対峙していかねばならないのですから、こちらからお願いしてでも連携を深めたいところです。
 共産党繋がりで、つかず離れずの姿勢が残るベトナムや、反米で基地を追いだしておきながら米国の庇護をまた求めているフィリピンとどこまで信頼関係を築くことが出来るかは心配があるのは判りますが、お互いのメリットが一致するのなら、その範囲で協力しあうことが、グローバル化している課題に対する必要な姿勢でしょう。

 ベトナムとフィリピン間では軍事協力の強化に合意したのだそうですか、EASのメンバー国の米豪も含めた、中国に対抗可能な抑止力のある協力関係の構築が急がれます。
アジアで独り覇権を拡大する中国に対抗するために、日本の力に期待するアジア諸国に応えることが経済成長著しい諸国との関係強化にも益することにもなり、望まれます。

 領海侵犯と聞いても慣れっこになってきた日本は、中国の戦術にはまっていますね。
 尖閣沖領海、中国の監視船3隻が相次いで侵入 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



 # 冒頭の画像は、中国が増強を進める最新最大の巡視船「海巡」




  このバラの名前は、セレッソ


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