絵本の読み聞かせに携わるようになって 8年近く。
読み聞かせは素人でいい、いや、むしろ素人であることに意味がある、とずっと思ってきた私が、ひょんなきっかけで 声のお仕事のプロである声優さんたちに関心を抱くようになりました。
プロの方々の技や力がどのようなものか知りたくて、いろいろな声優さんのお仕事ぶりを、アニメや映画などを通して 数多く聞かせていただいています。
そんな中、ときおりふと アニメのストーリーそのものに興味が湧くことがあって、そのたびに Wikipediaなどを通じて調べるうち、自分の子どものころにはなかった あるジャンルの存在を知りました。
それは、ゲームの物語が原作のアニメ。
家庭用ゲーム機が初めて発売されたと思しき頃、私はすでに成人していましたから、ゲームをしたこと自体ほとんどなく、まったく未知のジャンルでしたが、アニメのストーリーが知りたくて 解説を読むうちに、どういうものなのかが 少しずつわかってきました。
なんといっても面白いのは、ゲームの世界とは パラレルワールドであること。
通常のアニメのストーリーなら、「こういう人たちがいて、こういうことがあって・・・・」 と 一直線に話が進んでいくのですが、ゲームの場合は、ストーリーの選択肢が 複数あって、それぞれに違う結末が用意されているのですね。
どの道を選ぶかによって、登場人物の性格や立場、取り巻く状況、人間関係、ときには容姿までが変わったりすることもあるらしい。
話変わって、このブログにもたびたび引用させていただいている ニール・ドナルド・ウォルシュ著 「神との対話」。
やはりわがバイブル的愛読書のひとつですが、この中の かなり危なっかしい状況に陥っている地球の運命を変えられるかどうか ウォルシュ氏が神に尋ねる場面で、「将来起こることはすべて、すでに起こっている」ということを説明するのに、ゲームを例えに使った話が出てくるのです。
子供たちがCD-ROMでゲームをやっているのを見たことがあるだろう?
そのとき、子供たちのジョイスティックの動きひとつひとつにどう応じればいいのか、どうしてコンピューターにわかるんだろうと思ったことはないか?
( 中略 )
すべてCD-ROMにある。
コンピュータがあらゆる子供たちの動きにどう応じればいいのかを知っているのは、可能性のあるすべての動きとその適切な対応がすべて、
CD-ROMに記録されているからだ。
つまり、私たちがとりうる選択肢のすべてが、今・ここ で同時に、可能性として あらかじめ用意されているということなのですね。
そして、私たちが選んだ道に従って ストーリーが進んでいき、その連続で めいめいのオリジナルのストーリー、すなわち人生が創られ、体験される、と。
ゲームのエンディングとは、この世を卒業することであり、もう一度やりたければ、チャンスは与えられる、ということなんですね。
具体的なゲームというものがよくわかっていなかったにも関らず、この例えは 「すべて 今・ここ にある」 という 捉えにくい概念を、とてもわかりやすく受け入れさせてくれました。
それからだいぶ経って、巷に広く普及し 多くの大人や子どもが遊び興じている 実際のゲームが、まさにこの説明どおりの形で進められていることを知り、ふと思いました。
ゲームを知らない私は、直線時間を当然のものとして 長年受け入れてきて、いったん染み込んだその概念を書き換えるのに四苦八苦したけれど、ゲームで遊び慣れている世代の人たちは、パラレルワールドというものをごく自然に受け入れる下地が すでに備わっているわけだ。
これって すごいことじゃない?
あとから 哲学的にだの 物理学的にだの学びなおそうとしたら 頭を抱えてしまいそうな世界観に、なんの苦もなく すんなり馴染んでいる人たちが おおぜいいる時代なんだね、今は。
天才作曲家、ウォルフガング・アマデウス・モーツァルトについて、彼の直筆譜に ほとんど推敲の跡がないことから、「彼は すでに天に存在している楽曲にアクセスして、下りてきたものを書き留めているんだ」 なんていう話を聞いたことがあります。
他にも、インスピレーションを通じて、さまざまなアイデアを下ろされている人たちが 数多くいるようですが、最近の世の中を見ていると、高尚・難解な世界ばかりでなく、誰にでも親しみやすい アニメやゲーム、ポップソングなどの形をとって、天から下ろされたように思える作品が いろいろと出回っている氣がします。
これって、そのままだと受け入れにくい知識や概念を、糖衣錠のように 取り込みやすい形にして、さりげなくそちこちにばら撒いて、人々の意識にすんなり入り込ませているように思えるのは、氣のせいでしょうか。
なんでそんなことをするのかって?
つまり、来るべき新しい世界へ スムーズに移行する準備、っていうこと。
な~んて、見通してるんだか妄想してるんだか、自分でもよくわからないんですが ( ̄∇ ̄*)ゞ
それでもなお、そんな筋書きもおおいにありだな、と ひそかに楽しんでる貴秋なのです
ちなみに、大好きなマンガ・尾田栄一郎作 「One Piece」 も そんな作品のひとつなんじゃないかと思ってるんだけど。。。どうなんでしょうね♪