Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

ラスト3デイズ ~すべて彼女のために~

2013-01-23 | 外国映画(や・ら・わ行)
★★★ 2008年/フランス 監督/フレッド・カヴァイエ
(DVDにて鑑賞)


「すべて彼女のために」


原題は「POUR ELLE」で「すべて彼女のために」。
で、邦題には「ラスト3デイズ」というサスペンス気分を盛り上げるためのタイトルが無理矢理くっつけられているわけですが、
まさにすべて彼女のために行動する夫、ジュリアンにどこまで入れ込めるかが本作の見どころじゃないでしょうか。
冤罪で有罪判決を受けた妻。
その冤罪の行方が二転三転するわけでもなし、真犯人の影がちらつくワケでもなし。
ひたすら妻を脱獄させるためにせっせとがんばる男が描かれていくのです。
もう少しストーリーにひねりがあればいいのにねえ。

まじめで普通の男ゆえに、脱獄計画もしごくまっとうです。
資金、銃、旅券、と一つ一つの仕事を一歩一歩こなしていく。
偽造パスポートが欲しくて、ワルのたまり場でうろついたらフルボッコされちゃったりして。
素人が脱獄を考えることこういう風になっちゃうんだろうなあというリアリティはあると思う。
その分、アクションも展開にもスペクタクル感は全然ない。非常に地味な作品です。

妻を演じているのが、ダイアン・クルーガーで本作ではもちろんフランス語。
この人は本当に多国籍俳優だなあ。