Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

わが母の記

2014-08-07 | 日本映画(や・ら・わ行)
★★★☆ 2011年/日本 監督/原田眞人
DVDにて観賞

この人たち、そこそこの裕福な暮らしをしているから、
こういう温かい目で認知症の母親を介護できるんだよねーという意見もあるのですけど。
それを言ってもしょうがないんじゃないかと思う。
家庭にはそれぞれの形があって、そこで生まれた介護の問題をどんな風に受け止め乗り越えていくかは、
それぞれの家族のやり方に委ねられているのだから。
壮絶な介護もあれば、こうして温かく見送れる介護もある。
ぼけていく母親のそばで、自分が勝手に思いこんでいた過去の出来事が誤解だったとわかる。
ぼけていくからこそ、真実が見えるなんて、人生って皮肉だ。
どうして、しっかりしている時に親ときちんと向き合って話さなかったんだろう。
今のうちに親と話しておくべきことがあるんじゃないか。全ての子世代に通じる作品だと思う。
まあ、とにもかくにも樹木希林のぼけ老人の演技の素晴らしさが光ります。
宮あおいはいつもの優等生で飽き飽きなんだが。