Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

嘆きのピエタ

2014-08-12 | 外国映画(な行)
★★★★ 2012年/韓国 監督/キム・ギドク
DVDにて観賞

ミソンを演じる女優さんが岸本加世子にしか見えない。
ということは置いといて。

とても賛否両論の作品で否定的な人の意見もよくわかるのだけど、
私は好きだなあ。
こういう絶望のどん底をややナルシスティックに描くというやり方が鼻につく人がいるのもよおく理解できる。
そういう意見もわかった上での、俺にはこういう見せ方しかできないんだよというギドクの嘆きが聞こえてきそう。
母の愛に飢え続けてきた男の成れの果て。残酷非道な生き方の始末の付け方。
援交していた友人を死なせてしまって、その友達が懺悔のためか、友人が体を売った男を訪ね歩くという
「サマリア」を思い出させる。
罪と懺悔。ギドクって、いつまでもおんなじテーマを描きつつけている。
ショッキングなラストにやられました。