Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

AWAKE

2021-06-06 | 日本映画(あ行)
★★★☆ 2019年/日本 監督/山田篤宏

天才の苦悩とか人間とAIの対決!のようなカタルシスを作れるのに敢えて外すのが粋ではないか。主演以外のキャスティングもいい意味で地味。ゆえにライバル2人が自然にクローズアップされる。暗い性格の猫背な棋士。そのやりすぎない吉沢亮の役作りがすばらしい。受けて立つ若葉竜也も。

人間とAIが勝負することの意義は何か?まで足を突っ込むと、おそらく物語はぶれてしまう。いろんな引き算がうまくいっている作品ではないだろうか。対決物のアゲアゲ気分を味わいたい人には物足りないかもしれないが、夢破れた青年がごくごく普通の日常を生きるという着地も実に好ましい。