★★★★☆ 2016年/韓国 監督/ユン・ガウン
小学4年の少女たちの人間模様。いじめ、仲間はずれ、嫉妬、喧嘩。しかし、一つひとつの体験が外側の世界に通じる扉になる。友達間のよくある話なのに実にスリリングな脚本。ミサンガ、マニキュア、絆創膏などの子供アイテムが見事に彼女らの心情を表現し、物語をドライブさせる。傑作。
カメラは常に主人公のソンを捉え続ける。尺の半分以上と言っても過言ではなかろう。そのソンの表情。喜び、翳り、憂い、気づき。微細な表情の変化で、物語が進んでいく。実に高難度技。なのに、全く気取らず我々の少年少女時代を回想せずにはいられない温かみも持ち合わせる。すばらしい作品。