Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

アフタースクール

2008-06-15 | 日本映画(あ行)
★★★★ 2007年/日本 監督/内田けんじ
<梅田ガーデンシネマにて観賞>

「人間は錯覚する生き物」


前作「運命じゃない人」を見ていない、と言うのが返す返すも残念なのですが、なかなか楽しめました。

「伏線」と言うよりも「錯覚」によるマジックという方が正しい気がします。たまたま、観賞前日に錯覚を利用した視覚アートを紹介する番組を見たのですが、非常に近いものを感じました。 つまり、そのシチュエーションでそのセリフを聞くと、 この物語はこうだ、と勝手に脳が思いこむということ。 冒頭妊婦がいて、スーツを来た男が部屋から出て行く。「朝ご飯ありがとうね。」「新しい靴を買っておいたよ。」と聞けば、誰しも新婚夫婦の朝の風景だと思ってしまう。視覚アートの場合も立体を把握する時に脳が勝手に補完するのを利用しているのですが、これもまさにそうでしょう。新婚夫婦の物語だな、と一旦脳にインプットされると、その後の展開も勝手に脳が補完してしまう。しかし、もちろん本筋はそこからどんどんずれていくわけで、そのズレが面白さのミソなんですね。

最終的に話が1本の筋道になった時に全体を見渡してみると、 なんてことないごくごく普通のストーリー。ここがとてもいい。それは、本筋がシンプルだからこそ、組み替えで複雑に見える、という構造上の問題もあるだろうけど、むしろ観客に取ってのメリットの方が大きい。つまり、騙された時の爽快感。全てが終わった時に、あれはどういうこと?という煮えきらなさが残らない。内田監督は、なかなかの策士ですね。

今回は有名俳優が出ていますけど、 彼らがもともと持っているイメージもうまく利用していると感心しました。 俳優頼みなんて意見もあるようですが、私は逆ですね。 このキャスティングそのものも錯覚のひとつに組み込んだ監督はクレバーだと思います。 中でも光っていたのは、大泉洋。ぼんやりの後のピリッとした演技が良かった。

惜しむらくは、最初の1時間くらいが冗長に感じられたこと。前半部で映画的な快楽が得られるかどうかと言われるとちょっと微妙。 風景が美しいとか、ドキッとするショットがあるとか、 ぐっとスクリーンに入り込めたらもっと良かった。 ラスト、三角関係の甘酸っぱい余韻とほんわりした幸福感を残したのは◎。全てがわかった上で、最初から見直すとどうなるんだろうと言う別の興味が湧いてきました。

SEX and the CITY Season4

2008-06-14 | TVドラマ(海外)
<vol.1>
「タイミングのいい男」


第2話のファッションショーのエピソード。ランウェイで見事にひっくり返ったキャリーが再び立ち上がるってのは、なかなか本シリーズの真を突いていて面白いんだけど、キャリーが着ているあのファッション!どう見てもパンツ一丁にジャケットという出で立ちに唖然としてしまい、いい話が吹っ飛んでしまいました。あのメイクもイケてるとは思えん。

それよりも、第1話。誕生日パーティに誰も来ないなんて、独身女にとってこれほど寂しいことないでしょう!しかも、レストランに自分が一番乗りで、ひとりも来ないんですよ。この回だけは、自分がキャリーだったらと置き換えることは拒否させていただきます。デートをすっぽかされるよりも、何倍も悲しいもん。新たなシーズンの始まりとして、こういうエピソードを第1話に持ってくるってことは、このドラマの製作者かなりのSですね。とことん、キャリーをいじめようってことで一致団結しているとしか思えません。

そんなどん底気分のまっただ中に現れる男、ビッグ。くぅ~、タイミング良すぎ。しかも、車のパワーウィンドウがする~っと下がったら、赤い風船ですよ。やられた~。いやね、恋愛も結婚も何事もタイミングなんです。来なくていいのに来る男もいれば、今来てくれたらという時に現れる男もいる。タイミングのいい男には、女は運命を感じる。それが、たまたま偶然だとしてもね。でも、もらった風船を空に投げたキャリー。よくぞ踏みとどまった。ちったあ、大人になったね、よしよし。



<vol.2>
「初めてシャーロットに共感した」


SATCを見続けること50話。初めてシャーロットに共感しましたわ。やっぱり、でしゃばりな姑に対しては、日頃考え方の異なる女子でも一致団結してしまうということが再確認できました。「家の中に女主人はひとりでいいのよ!」よく言った、シャーロット。それで、ダンナに対してはもっと包容力があれば言うことないんだけどねえ。この子、自分の願望を押しつけるばっかりなのよね。「私はこうしたいの!」ってそればっかりで、わたしゃずっとトレイが気の毒でなりません。

で、キャリーはエイダンとはまたよりを戻すんですかぁ。キャリーにしては珍しく「あなたが必要なの!」と押しが強いこと。そんなに彼を愛している理由が私には良くわからない。キャリーがエイダンを好きなのは、優しさとか包容力なんですよね、きっと。それは、バリバリ仕事しているニューヨーカーの男たちの中では貴重なタイプなんだろうというのはわかる。でもね、キャリーは何よりもニューヨークという街を愛しているんですよ。だから、エイダンとうまくいくとは到底思えない。

あのね、別れ方って肝心だと思うの。好きだけど、別れるってのは、そりゃもう何年もひきずるんですよ。自分の気持ちにピリオドがつかないまま、言わば一旦停止状態なわけだから、すぐに再生モードになってしまう。そりゃ街でばったり会ったら、すぐに再燃するでしょう。このふたりの場合は、「あなたが好きで嘘がつけないから浮気を告白する」なんて馬鹿な別れ方をしたもんだから、キャリーにしては呪わしい記憶を再び付き合うことで御破算 にしたいのよね。一旦停止ボタンを押して再生モードにしないと、気持ちが中途半端なままなわけよ。でも、自分の告白をはねつけたエイダンと言う男の実体をキャリーは別れの後によく噛みしめたのかと言いたい。ボクには耐えられないって言う器の小ささを優しさと勘違いしているんでないの!?と、なんでこんなに熱く語ってるんだ、アタシ…。



<vol.3>
「冠婚葬祭に弱い働きマン」


自分と好みが違う人を好きになる、というのはよくあることです。シティライフにどっぷり浸かったキャリーに取って、ナチュラル志向で誰にでもフレンドリーで優しいエイダンが魅力的に映ると言うのはとても理解できる。正直、このふたりの組み合わせは、私と夫の関係に実に似ているのです。夜遊びが大好きだった私が海や山に引っ張り出され、これもアリかなとか思ったり、ソウルやハウス好きなのにレゲエを聞かされて、こっちもいいじゃん、なんて。

しかし。自然に影響を受けると言うのと、無理して同調すると言うのには雲泥の差があります。一番問題なのは自分の素直な気持ちを率直に言えないこと。「山小屋なんて、私は苦手だけど、あなたがそんなに言うのなら行ってもいいわ」となぜキャリーは開口一番言えないのでしょう?あれだけ、紆余曲折があってヨリを戻したと言うのに。常に無理して彼に合わせていて、うまくいくとはやっぱり思えません。

むしろ、この巻で興味深かったのは、ミランダの母が亡くなった時のサマンサの反応。安野モヨコの「働きマン」でも同じようなエピソードがある。ハワイで結婚式をあげる友だちに、独身女性たちは現地でプレゼントを買って渡すのだけど、既婚女性は花嫁が荷物になるからとプレゼントは式後に郵送されるよう手配しているというお話。アタシたちにはできない配慮が結婚している友人にはできる。その事実に妙にしんみりする働きマンたち。今回のサマンサも似たものを感じました。友人の母がなくなった時にそつなく「お悔やみ申し上げます」って案外言えないものだと思いませんか?冠婚葬祭って場慣れしていないと、あたふたしちゃって、そういう自分が子どもに見えて情けなかったりする。でも、既婚女性は親戚づきあいを含め、本人のホントの感情はさておき、表面的にそつなく行動する術を知っている。だからと言って、何でもかんでもしきり始めるシャーロットにはイライラしましたけどね。最後の最後になって、素直にミランダにお悔やみを言ったサマンサがやけにかわいらしい女に見えたのでした。


<vol.4>
「働きマンのツッパリが大好き」


あまり進展のない状況下、ようやく物語が急展開。ミランダが図らずも妊娠。これは、ぐっと面白くなりそうな予感がします。ひとりで生む。誰にも頼らない。スティーブとは結婚しない。みんなの心配をヨソに、あくまでも「絶対に自分で何とかする!」と突っ張るミランダ。こういう、働きマンのツッパリって、ワタシ大好きなんですよね。もう、涙出そう(笑)。だって、いざと言う時に誰も手を貸してくれないって、つくづくわかってるから。自らバーを高くして、これは自分の選んだ道だ!責任を取るのは自分だ!って、自分に言い続けてないと、キャリアウーマンになんかやっていけない。もっと、素直になって他の人に寄りかかればいいじゃんって思う人います?だめ、だめ。このツッパリこそが働きマンのプライドなんざんす。これを失ったら、翼をもがれた鳥になっちまうのです。

一方、妊娠になりふり構わないシャーロットはまだまだ続く。夫婦ふたりでも十分幸せと言うトレイをはねつけちゃうんだけど、もう完全に嫌いになってもいいですか(笑)?いいダンナじゃないの。なぜ、それに気づかん!?不妊に悩む人を非難するつもりは毛頭ないです。でも、養子縁組まで勝手に決めちゃうなんてありえないし、それが不妊治療で精神的に追い込まれてるからと百歩譲っても、子どもを持つのは妻と夫両方の問題だってことが、シャーロットの頭には全くない。みんなよく友だち続けてるなあ。って、これ言うの2回目ですね。

で。もうどうでもいいですけど、浮気の告白に続き、10代の中絶話まで打ち明けるキャリーに絶句。アンタは自分の全てを男に知っておいて欲しい病だぞ。実に危険な病である。以上。



<vol.5>
「働きマンのツッパリ Part2」


後腐れのない付き合いがモットーのサマンサ。恋愛関係において、嫉妬するとか、心配するとか、そんなめんどくさいもの、私はいらない!と常に豪語している。ゆえに、そんな彼女をやらせてくれる都合のいい女と見なす男も多い。こういう女は同性として嫌だ、恥ずかしいとか思っている女性陣は多いかもしれないなあ。まあ、毎回凄いセックスシーンが出てくるっつーのもあるけど。

でもね。サマンサの主張には結構ワタシ納得してるんですよね。だって、恋愛のことでうじうじ悩んでたら、仕事にならないもん。彼氏とケンカしたから、遅刻しましたとか、仕事をナメんなよ!とか思っちゃう。PR会社の社長で人付き合いも多い仕事なら、いい男とセックスして、スッキリして(笑)、仕事に励むっつーのもアリだよなあ、なんて。いや、むしろそこまで割り切れるのが、羨ましい。(前の巻のルーシー・リュウのバーキンの件は、サマンサが一方的に悪いけど)そんなサマンサがついにホテル王リチャードに恋愛感情を抱き始める。この揺れ動く心はまるで乙女。素直になりたいけど、それを許さない働きマンの意地。そのツッパリが妙にいじらしい。ミランダに引き続き、サマンサも応援したくなってきた。

んで。キャリーだけど、ウエディングドレス試着して吐き気催すって、どんだけ結婚恐怖症なの。こりゃ完璧に不安神経症になってますね。彼女が結婚を恐れる理由。それは、何より夜遊びできないこと、じゃないです?大まかに言えば、縛られたくないってことだけど、今までの言動を見るに、ニューヨークの街遊び>彼とふたりきりの時間、なのは間違いない。遊び人と結婚した方が身のためです。

んで、シャーロットは離婚ですか?はいはい、お好きにどうぞ。



<vol.6>
「終わりであり、始まり」


シーズンを締めくくるにふさわしい最終回でした。シーズンなんとかって、延々と続くアメリカのテレビドラマを見るのはSATCが初めてなんだけど、引き続き面白そうな予感があるのは、やっぱりミランダの出産が大きい。シングル4人でお気楽ニューヨークライフで、男をとっかえひっかえの毎日で、いい加減飽きるだろうと思ってたんだけどね。やっぱり、女は結婚、出産で大きく人生が変わってしまうから、それに合わせて4人の絆がどう変わっていくのか、今後が楽しみ。

シャーロットは離婚後の生活が悠々自適で、これぞまさに離婚長者ってやつね。思い起こせば、結婚時に自分の値段を釣り上げておいて正解だった模様。でも、この生活で虚しいって言う気持ちが私には全くわからん。これ、「デスパレートな妻たち」がダメだった理由にほぼ同じ。

で、リチャードの浮気シーンがすごすぎ。これ、アメリカでは何時に放送しているドラマなのかな。やっぱ、SATCは昼間に見ちゃだめですね。サマンサとリチャードには、うまく行って欲しかったので、とても残念。一番意外なところでこのふたりが結婚とか面白いなあと思ってたもんで。

シャーロットも言っていた通り、キャリーって結局ビッグとくっつくんじゃないの?なんて思いが視聴者は離れないもんだから、物理的に引き離しましたね(笑)。ニューヨークを恋しくはならないけど、キャリーはきっと恋しくなる。って、コイツ、どんだけ気をもたすねん!つか、まあ、一度はこういうこと言われてみたいよね、うん。シーズン5にビッグは出てくるのだろうか。これまた、興味がつきんなあ。

カシワバアジサイ

2008-06-13 | 四季の草花と樹木
夫が最近人気の種らしいよ、と言っておりました
カシワバアジサイを園芸店で見つけたので苗を買ってきました。

植えたのがもう1週間ほど前ですので
ちょっと花はくたびれてきました。
こりゃ、撮影時期を逃したな。。。と思っていたのですが、この花、
花期を過ぎてから白い花色が面白いグラデーションを見せ始めたのです。
それがトップの画像。
白から渋い茶色へと変化しています。
これ、枯れてるってこと!?

購入したときは、真っ白な花を咲かせていました。

これは、上部のいまだ白だけのところ。
まさか、こんな変化を見せるとは。
夕方たっぷり水をやらないと。
でも、これはこれできれいだけど。。。


花付きも変わったアジサイで、まるでロンドンの兵隊さんの帽子のように
円筒形に花が付いています。

とりあえずは、まだ苗ですのでとにかく今年はきちんと根付かせることが大事。
もう花の部分は切ってしまって無駄に栄養を摂ってしまうのを防いだ方がいいかも知れません。

名前の由来は葉っぱのカタチ。
柏の葉のようだからでしょう。


来年は、大きくなりますように。


ローズマリー

2008-06-12 | 四季の草花と樹木
最初に買った苗を大きく育て株分けして、
今では草丈50センチほどのローズマリーが3株どかっと
庭の中で陣取っています。

まず、欧米では魔除けとして植える、なんて聞いたことあり。
これは、玄関入口にでかいのを育てなきゃならんでしょうってことで
がんばって育てています。


これ、右斜め上方向に伸びているの、わかりますでしょうか。
太陽がよく出ている向きなんですよ~~。
すごいね、植物は。


こちらは、小さい苗から3年くらいたったもの。
これまた右斜め上方向に伸びております。
これね、でかい、でかい。
私、剪定のセンスがないもんで、どう切っていいやら。

これから梅雨の時期に入りますので、
上の方の新芽を15センチくらい切って、あちこちに植えておく。
そうするとかなりの確率で根付きます。株分け、カンタン。

そして、最近の学会の報告に寄りますと、
ローズマリーはボケ防止になるらしいですね。
というわけで、せっせと乾燥させています。

右下がローズマリー。
ついでに他のハーブもちょこちょこ乾燥させています。
左がレモンバーム。上がミントです。




ヤロウ

2008-06-11 | 四季の草花と樹木
これまた雑草のように生い茂っております


で、やたらと草丈が高い。我も我もと日光に向かって伸びています。

白以外にも、黄色やピンクがあるそうです。
そっちも興味あるなあ。

ホームセンターでは売っているのを見たことがありません。


ザ・マジックアワー

2008-06-10 | 日本映画(さ行)
★★★☆ 2008年/日本 監督/三谷幸喜
<TOHOシネマズ二条にて観賞>
「みんなから好かれたい作品」




三谷幸喜は、なぜここまで大風呂敷広げた作品ばかり作るようになっちゃったんでしょう。陪審員が集う小部屋、ふたりきりの取調室、ラジオ局の小さなブース。小宇宙の中で繰り広げられる悲喜こもごものドタバタ劇のあの密度の濃い面白さは、もう二度と見られないのでしょうか。評判も高く、客入りも上々なんて話が飛び交う中、原点回帰して欲しいと全く逆のことで頭がいっぱいになるのでした。

映画へのオマージュ、ですか。映画を愛する人たちへ、映画に関わる人たちへ、そのアピール具合が目に余ります。オマージュを捧げると言うのは、一部をパクって見せる、またはパロって見せる、と言うのとは全く別次元です。自分自身の作品がしっかりと地に足を付けて完成された上で、あるシーンをふと思い起こさせるものであったり、同じテーマをそこはかとなく内包させたりするもの。これ見よがしにつぎはぎで並べ立てるものでは決してない。もはやこれはオマージュではなく、コラージュ。

もちろん、脚本家としての彼の力量がこれらのつぎはぎを何とか1本のうねりに仕上げているのは、間違いないでしょう。それでもなお、なにゆえ今の彼がこれほど映画に愛を捧げるフリをしなければならないのか、全く合点がいかないのです。決して、つまらないストーリーではなく、所々笑わされる部分もありました。しかしながら、私にとっては彼の「映画愛」が全ての観客、全ての業界人に愛されたいという媚びに見えて仕方ないのです。市川監督の「黒い十人の女」のパロディシーンも出てきます。これまでの三谷作品が、市川作品の一体何に影響を受けたというのでしょう。カッティングですか?セリフ回しですか?

フジテレビのバック、ということも大きいのでしょう。ここまで、有名俳優を出演させて、お金もかけておいて、お客さんが入りませんでしたというわけには死んでもいきませんもんね。でも、これで興行成績上がったら、三谷さん、もっと大きいセットでどーんとでかい映画やりましょうなんて話になるのかな。フジテレビは三谷幸喜の才能をつぶしてしまわないだろうか。私の周りでは大声で笑う人も結構いましたが、そんなに?という感じ。戸田恵子のヘアスタイルが違うのも、笑えるのは二度目まで。136分という尺も、長い。カメオ出演も、もう飽きました。95分くらいのミニマムな三谷作品が私は見たい。

キンケイギク

2008-06-09 | 四季の草花と樹木
この時期、どこのお宅でもわんさか咲いています。
春先のスイセンのようなものでしょうか。
または、マーガレット。
マーガレットは、もう見飽きちゃったので、今はこっちの方が好きかな。


ほんのひと株いただいたのに、これまたわっさわっさ増えました。

ブルーノ・ムナーリ展

2008-06-08 | お出かけ
無理矢理息子を引っ張って、
滋賀県立近代美術館で開催中のブルーノ・ムナーリ展に行ってきました。
ブルーノ・ムナーリは、イタリアの美術家で、
グラフィックデザイナー、プロダクトデザイナー、絵本作家など、
多岐に渡って活躍したアーティストです。


美術館は撮影禁止なので、
写真で説明できなのがツライところ。
しかし、実に面白かったです。

デザインの仕事をしている自分とすれば、
イタリア人らしい鮮やかな色遣いと独創的なアイデアに感心することしかり。

終戦直後に息子のために書いた絵本は、
ページの中に小さな扉がついてるいわゆる仕掛け絵本。

また、穴しか開いていない、線しか書いていない「読めない絵本」など、
絵のない絵本で作り手と読者の間にコミュニケーションは存在するか
と言う実験的な絵本もあります。
知育絵本として、現在このような絵本が多数見受けられますが、
これが元ネタでは?と思えます。

「きりのなかのサーカス」と言う絵本は
トレペに絵が書いてある絵本で、トレペの半透明具合を「霧」に見立てているんです。
ですから、ページが重なっていても、向こう側の絵が見える。
それが霧の向こうにぼんやりと何かが見えるようなんです。
このアイデア、すばらしい。と思うのと同時に、印刷会社さんが偉い!なんて思ったりして。

ゼログラフィックスと言う手法もムナーリが編み出したもので、
コピーの最中に模様を描いた紙を左右に動かしたり、こすらせたりすると
不思議な模様ができる。それをコラージュして絵本を作ったりしています。

「役に立たない機械」という本では、
まるでこれは「ピタゴラスイッチ」ではないの!と思わず叫んでしまいました。

展示の出口で、紹介された絵本が全て手にとって読めるんです。これがすばらしい。
「欲しい!」と思う絵本がいくつもありましたが、何と1冊5000円ほどするではあーりませんか。
ポストカードで我慢です。。。



まあ、何を見ても、「このアイデアは○○に使われているようなあ」と思える元ネタの宝庫なのでした。
今回の企画展はブルーノ・ムナーリの生誕100周年記念ということ。
「2001年宇宙の旅」じゃないですけど、やっぱりデザインの世界は、
この100年くらいじゃ、何も変わってないなというのが実感です。
いや、むしろデザインと言う世界に進化はあるのだろうか、とすら感じます。



接吻

2008-06-07 | 日本映画(さ行)
★★★★★ 2008年/日本 監督/万田邦敏
<梅田シネ・リーブルにて観賞>
「どすーんと強い衝撃を胸に受けたような感触が残る傑作。」




彼を理解できるのは私だけ。彼を愛する資格があるのは私だけ。天啓を受けたかのように、殺人犯を一途に愛し始める女の孤独と狂気の物語。

万田監督のデビュー作「Unloved」の主人公光子は、仕事ぶりを評価されレベルの高い職を与えられるのを拒み、金持ちで分別もある若くてハンサムな男の愛を一途に拒否する。その拒否の物語は、世の中の価値観、とりわけ、女性ならきっと素直に喜ぶはず、喜んで受け入れるはずという価値観の真っ向否定だった。そこには、現代を生きる女性が抱える社会への矛盾が実に攻撃的な形となって現れている。まるで棒読みのセリフで淡々とした演出。しかしながら光子のあまりに刺々しい拒否反応が肌をざわつかせるほどの恐ろしさを見る者に与えた。

同じように「接吻」でも京子は、分別ある大人の代表としての役回りである弁護士、長谷川の再三の警告を拒否する。ただの思い込みと他人に見えるものも、京子にとってはもはや純然たる愛。唯一無二の愛だから、受け入れることなどできはしない。しかし、「Unloved」のように観賞者そのものを撥ね付けるようなムードはこの作品にはなく、極端な展開ながら、私は京子にどんどん呑み込まれていった。それは、この作品が恋愛映画としての強い吸引力を持っているからだ。

好きな男のそばにいたい。彼を励ましてあげたい。無理解な周りの人々に闘いを挑む我らは運命共同体なのだ。どんどんエスカレートしていく京子の行動を100%否定することができない私がいる。相手は、何の落ち度もない幸せな家族の命を奪った殺人犯。なぜそのような男を、と長谷川も言う。「あなたは彼が人の命を奪った事実を棚に上げている」と責める。だが、一度愛し始めたその感情は坂を転げ落ちるかのようにスピードをあげ、止めることができない。彼が殺人犯であること。それはそれ、なのだ。もはやそこに理性など存在せず、高ぶる感情がただあるのみ。その興奮、女性ならわかる、いや羨ましいとすら思えてくるのだ。そして、とうとう京子の狂気に長谷川までもが呑み込まれてしまう。なんと恐ろしい展開。

そして、驚愕のエンディングへ。あれは、一体どういう意味だろう、と頭が真っ白になった後、さらに追い打ちをかける京子のセリフ。そして、幕切れ。私は完全にノックアウトされた。エンディング時に味わうこの茫然自失な感じ。どこかで味わったことがある。ハネケの「ピアニスト」だ。

京子のあの行動、私は、坂口は運命共同体であるからこそ成し遂げられたが、長谷川には一瞬とまどった。そのとまどいに自分を愛する男への哀れみのような感情が侵入してきたからではないか、と推測した。しかし、恐らく正解などないのだろう。

無駄のない緊迫感に満ち満ちた演出もすばらしい。冒頭、事件の一連のシークエンス。襟首をつかまれ恐怖におののきながら、家に引きずり込まれる少女の表情がほんの一瞬映る。それ以外は直接的な描写はないが、これだけで背筋が凍った。また、坂口が獄中、事件当日を思い出す場面でも、前作「ありがとう」にも出てきた「手」の演出が登場。ぞくりとさせられる。そして、「私たちは謂われのない罰をたくさん受けてきた」と語る京子のセリフ、一つひとつが胸に刺さる。台本だけをじっくり読んでみたいほど、すばらしい脚本。

難役を自分のものにした小池栄子、お見事です。どこにでもいそうなOLがずぶずぶと狂気の世界に足を踏み入れていく様をリアルに演じた。田んぼのあぜ道で、刑務所のガラス越しで、切々と己の境遇を訴える京子のセリフにどれほど引き込まれたことか。そして、恐らくこれほどまでに凶悪な殺人犯は初めてであろう豊川悦司とじわりじわりと理性を失う弁護士、仲村トオル。まるでこの世には3人だけというほどの濃密な世界を見事に創り上げていた。もう一度、見たい。

ロベリア

2008-06-06 | 四季の草花と樹木
春先、仕事が忙しくて買いそびれた花が結構あります。
このロベリアもそう。
小さい花だけど、たくさん咲くとかわいらしい。
先日ホームセンターに行ったら、確実に売れ残りと見られる苗を発見。
2苗購入しました。
本当は白が欲しかったんだけどなあ。


軒下に入れたら冬越しするらしいです。
今年はがんばってみよう。


ニワゼキショウ

2008-06-05 | 四季の草花と樹木
どこにでも咲いている花ですね。
本来なら、雑草扱いでどんどん引っこ抜いてしまうのですが、
敷石の際(きわ)の部分にたくさん咲いていて、
これはこれでイイ感じだなと思ってしまうのです。

白があるらしいんです。白ならもっといいなあ。

咲いてカワイイ雑草で、その場所なら他の花を浸食してしまわないのなら、
敢えて抜く必要もないだろうと。
春先には花壇の中でオオイヌノフグリがたくさん咲いていましたけど、
それも同じ理由で取ったりはしませんでした。

悩むのは、タンポポ。
一斉に咲いているととても美しいんですけどね、
増え方が尋常じゃない。他の花が咲くスペースを陣取ってしまいますからね。
これは、なるべく取るようにしている。
でも、根が深いんだ~~。


ニゲラ

2008-06-04 | 四季の草花と樹木
毎年、確実に増えています。
なんたって、一つの花からたくさん種が増えますからね。
それがこぼれたり、咲かせたい場所にバラバラ~と巻いておくと
次の年わさ~っと出てきます。

私は花も好きですけど、このふわふわした葉っぱが好きなんです。

混み合って伸びてきても、うるさくないのがいい。





たくさん花を植えていると、背景もキレイだな。
昼咲き月見草とマリーゴールドが映り込んでます。


SEX and the CITY Season3

2008-06-03 | TVドラマ(海外)
<vol.1>
「マン・ウォッチング」


4人の行動原則に変化がありませんので、そろそろワンパターンで飽きてくる頃。この巻は、女性陣ではなく、男どもを観察することを楽しんだ方がいいでしょう。自分なら、どの男を選ぶだろうか、その判断基準は何かなど考えていると、結構面白いです。

ビル→政治家の卵。将来有望。仕事も辞めて、贅沢な暮らしを満喫できるかも。いや、政治家夫人なんて意外とのんびりできないか。変なセックスの趣味あり。夜の生活は少々我慢して、将来性を取る?いや、アタシには無理だ。

スティーブ→バーテンダー。素直に愛を語るところが評価高し。彼女が弁護士なのに、肩の力が抜けているのがいい。独占欲がやや強い。ふたりの時間を持ちたがるところがウザくなる時も。しかし、この両者を天秤にかけるに、彼の素直さは結婚相手としてバッチリなんじゃないの?

シボン→黒人のやり手プロデューサー。交友関係も幅広く、業界人としてのステイタスもある。とてもセクシーだし、連れて歩きたい男。しかし、口うるさい妹の存在は、オンナとしてこれ以上やっかいなものはない。でも、縁はきらずにキープしておきたいぞ。

エイダン→真面目な家具職人。いきなりスモーカーは彼女にできないと宣言。そして、本当に好きになるまでセックスはしないと言う。でも、タバコを吸ってるから君は彼女になれないって、一体アンタは何様?自分の評価基準をキープすることが何よりも大事な男の典型。一見、優しそうに見えるけど、コイツはくせ者だと思うな。キャリー、やめておきなさい。

で、シャーロットは、キスの時に顔をべろべろ舐める男、最中に卑猥な言葉を連発する男など、あいかわらず評価もクソもないしょうもない男としか出会っていないのでした。一体、シャーロットの位置づけって何?



<vol.2>
「時々真理を吐くサマンサ」


クーパー捜査官がタクシーに乗ってホワイトロッジから戻ってきましたよ。いやはや、ツインピークスファンにはちょっと複雑な心境だなあ。私の中では二大イロモノ俳優(もう1人はジェームス・スペイダー)の1人だっただけに、TVドラマでお目にかかるのは、なんか居心地悪いです。

何となく予感はしてましたけど、ビッグとよりを戻しちゃうキャリー。昔の男から「君が忘れられない」なんて言われると、どんな女でもフラフラ~としちゃいますよ。セックスの相性がいいんなら、なおさらね。彼がいるのをわかってて、強引にモーションかけてくるなんて、とんだ男ですけど、なんか憎めないのよね。自分の胸に手を当てて、過去を振り返ってみると、私だってチクチクしますわよ。

そんなキャリーを慰めるサマンサのセリフに私はぐっと来ました。アレのことしか頭にないようなキャラなんですけどね、時々サマンサは真理をズバッと突くんです。だから、私はサマンサが好き。不倫関係に陥ったキャリーに対して、「それは人間の宿命よ。男たちが何世紀もしてきたこと。」ふむふむ。「彼が愛を告白していない限り、セックスは自由よ。」こりゃ、名言だ。

もし、友だちが不倫関係で悩んでいると告白されたら、どうアドバイスできるだろうと思うのです。頭ごなしに否定もするのは酷だし、かと言って適当な言葉でごまかすのも情けない。サマンサみたいに、相手を非難するでもなく、シメっぽく慰めるのでもない。シャキッと向き合えるボキャブラリーが自分にあるかと言うと、からきしダメ。こういうところは、サマンサを見習いたいと思うのであります。もちろん、夜の生活は見習おうにも見習えませんが。



<vol.3>
「何でも素直に告白するのは大人じゃない」


とりあえず、ビッグとのひと悶着はこれにて終わり、と言う感じのシーズン3。しかし、まだまだビッグは出てきそうな気配ですね。

いざ結婚してみたら「できない夫」だったってことで、そりゃやり過ぎだろってくらい、手に変え品を変え挑もうとするシャーロット。ん~、見ていてかなりイライラしますね。私が夫でもドン引き。シャーロットの位置づけって何?って前回書きましたけど、サマンサを上回るネタの提供者ってところ。冷静に見て、この空回りっぷりが、笑いを通り越して哀れに見えてきました。でも、この独り相撲はまだまだ続くんだろうなあ。ついていけるだろうか。

この巻を見ている方は、すでにシーズン3-vol.2を見ていると思うので言及しますけど、浮気をわざわざエイダンに告白するキャリーをみなさんどう思いました?せーの!
「黙っておけばいいのに!」
ですよね~。「自分に嘘がつけない」ですって?いい大人の女のすることじゃないと私は思うけどな。もし、その罪に絶えられなくて、彼と別れたいと思うなら、告白せずに身を引けばいいだけ。ありのままの自分を知ってもらった上で愛してもらおうなんて虫が良すぎる。他の男に抱かれた後、いけしゃあしゃあと自分ともベッドインしていたなんて事実、誰だって知りたくないよ。
素直で一途で嘘がつけないキャリー。彼女のピュアな部分は、ホントは裏を返せば、思いやりに欠けるってこと。でも、ちゃんと自分も傷を負っている。そこがドラマとしてのポイント。バカだねと思いつつ応援したくなるのでした。



昼咲き月見草

2008-06-02 | 四季の草花と樹木
ピンクのカップ、一重のかわいい花です。
雑草みたいに増えました。
群生して咲いています。


玄関正面向かって左側。
右側にもこれと同じくらい群生しています。
今年はよく増えたな~と感心しているのは、
この子と先日紹介したゴールドコインですが、
ゴールドコインは、つるで増えていくため、管理が少々やっかい。
なんでこんなところに!みたいな所から出てくるんですよ。
根も深いし。



でも、この昼咲き月見草はひとかたまりで群生して
陣地を増やしていますので、
このエリアはいらないと思ったら引っこ抜いておしまい。
結構管理しやすいです。

ガザニア

2008-06-01 | 四季の草花と樹木
いやあド派手な花ですね(笑)。
鉢植えに色違いでふたつの苗を植えましたが、ただ今満開。
今日はお天気がいいので、これでもか!ってくらい
花びらを広げています。


ひしめきあって、咲いています。
こんなにたくさん咲かせたの、初めてかも。

ガザニアは、湿気に弱い。
梅雨の時期にダメになります。
そう思って昨年は地植えではなく、
植木鉢にして軒下に入れたけどダメ。
根元がじけじけしてきて下から腐ってきてしまいました。
今年は、玄関の中に入れてみようかな。。。
まあ、毎年実験ですね^^