落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

幻想と現実のあいだ

2008年07月02日 | diary
安室奈美恵、「最高のフィクション」を完成(画像

コレ、考えたよね。今どき大概のアーティスト画像はどっかしらイジってある。中には原型とどめてないやんってくらいイジりたおしちゃって、結局TVや写真週刊誌に出るたび「太った?」「具合悪い?」みたいに見えちゃう人もいる。
それならいっそのことそっくり描いちゃって、つくりものです!って自ら謳っちゃえばいい。所詮アーティストのイメージなんて幻想でしかないんだから。

↓の動画は安室ちゃんとは関係ありませんが。

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このブリトニー・スピアーズのそっくりさんはDerrick Barryさんとゆー男性。↓の動画では自ら男性だといっています。

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本家ブリちゃんが離婚だ奇行だなんだと本業以外で忙しいので肝心のパフォーマンスを代行してあげてる・・・ワケではないだろうけど、今アメリカで大人気なんだってさ。
Youtubeで見る限りはダンスはさすが男性だけあってカラダのキレがよくて本人以上に上手いし(この動画の後半で高速で"Gimme More"踊りまくり)、歌も高音域がキビシーのを除けばまあまあ聞ける。いわゆるドラアグクィーンショーほどのドギツさもないし、かといってコテコテにつくりこんだ整形美女って感じでもなくて、ほどほど素人くさいのが味なのか。

安室ちゃんとブリちゃんそっくりショーには直接の関わりはないけど、このふたつのおもしろさは結構似てる。
みんながセレブリティに求める幻想に近づくために、セレブリティは自ら虚構を積み重ねることが今や当り前になってしまっている。髪を染めカラーコンタクトをして地肌とは似ても似つかない色のファンデを全身塗りたくるなんて序の口、整形したり豊胸したりエクステンションをつけたりして肉体そのものをつくりかえることは勿論、画像や映像も加工してしまうし本業のパフォーマンスさえ口パクだったりする。そこまでやるんならいっそのこと本人じゃなくたっていいじゃないかってくらい、つくりたおす。
けどこの安室ちゃんとブリちゃんそっくりショーがおもしろいのは、ホンモノでは絶対にありえないことが前提になるからだ。安室ちゃんは加工しなくていいくらい元が若いし(ぐりの知る限りでは)、ブリちゃん本人は男じゃない。完全にニセモノなのに、イメージは限りなくホンモノに近いからおもしろい。

そんな風に考えていくと、ホンモノとニセモノの境界がなんだかよくわからなくなってくる。
わかるのは、現代のオーディエンスが求めるものがどんどん現実味を失ってってるってことくらいかなあ。なんのためにそんなのが必要なのかはやっぱりよくわかんないんだけど。


名古屋のラーメンバス。
地方では珍しくないらしいけど、ぐりは初めて見たのでビックリした。バスでラーメンて。