ふくい、Tokyo、ヒロシマ、百島

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

日本の未来図と選択

2007年11月11日 | 千伝。
日本の夜明けを開いた幕末の志士、坂本龍馬が、現代に生きていたら自己破産していたであろう。

日本の防衛省の事実上のトップだった守屋前事務次官の山田洋行、日本ミライズとの癒着行為は、幕末の時代に生きていたら間違いなく斬首、切腹に値するものである。

「日本をいま一度洗濯いたし申し候」

坂本龍馬が土佐高知の姉に書き送った書状(手紙)に、この言葉が書き残っている。
この手紙を書いた時期は、龍馬が、越前福井から京都に戻った頃である。
越前福井藩主松平春獄から五千両という大金の借用に成功・・神戸海軍操錬所の建設資金だったとか・・。
因みに、五千両・・当時の福井藩の年間予算に匹敵したらしい。

その後の坂本龍馬の活躍は、めざましい。

亀山社中、のちの海援隊の結成・・大政奉還に至る薩長同盟の立役者・・日本初の新婚旅行、船中八策の起案・・等々。

坂本龍馬は、福井を二度訪れている。

最後となった次の訪問は、大政奉還を成功させたあと、新政府樹立直前に来福。

福井藩士 三岡八郎(のちの由利公正、日本の初代大蔵大臣・・五箇条の御誓文の起草)らと歓談。
その後、京都に戻り、まもなく暗殺された。

今なお、坂本龍馬に貸した5千両は、福井に返済されていません。(笑)

日本の洗濯代としては、帳消しにしてもよいぐらいの価値のある借財だったのかもしれません。

さて、ワクワクするぐらいの多くの時間がありますように!

食育

2007年11月11日 | 千伝。
昨今、食育という言葉が広がり、よく目にふれ耳にするようになった。

要は「何を食べたかで人生が決まる。学歴よりも食歴が重要だ」という意味である。

食育という言葉を初めて使用したのは、1851年福井に生まれ育ち陸軍薬剤監であった石塚左玄の著書の中にある。

100年昔に書かれた「食物養生法」の中で家庭内で最も大切な事は、体育・智育・才育よりも食育、食生活が基本だと強調しているのである。

「神様と思われん人つくるには親の親より食を正して」
「学童を有する民は……体育、智育、才育は即ち食育なりと観念せざるべけんや」・・石塚左玄の言葉である。

またまた地元自慢になるが・・コシヒカリの故郷も福井である。

御食国(みつけくに)小浜の若狭、そして越前・・福井県は、古くから海、山、里の幸、美味しい水と酒、五穀雑穀のオールセットで全国でも類稀な食材の豊穣宝庫である。

そして、食育のルーツとして、食育宣言を行った福井県でもある。
以前、皇太子さまが、福井県を訪問。
来福して「食育」の大切さを実感しているようだった。
雅子妃、愛子様にも、是非「全国食育運動」に参加していただきたいものである。

ところで、小生の食歴を省みる場合、狂牛病の発病の可能性もある如しの貧しい食歴である。嗚呼、反省自省である。

因みに、石塚左玄の名付け親は、幕末の福井藩士 橋本左内である。

十四歳の立志式

2007年11月11日 | 千伝。
尾道の中学校でも立志式が行われていると聞いた。

立志式の事始めは、福井からである。
地元郷土の誇りとなる人物に、幕末に生まれた悲劇の福井藩士「橋本左内」がいる。

橋本左内は、数えの歳、わずか15歳の時に自らを律した「啓発録」を記している。
昨今、「橋本左内の立志への誓い」を基にした立志式が、全国の中学校で行われているという。

ところで、最近の地元福井の中学生の話である。
今春、福井の某中学校3年生の修学旅行があり、東京方面へ行った。
悲しい哉、その生徒達が、東京ディズニーランド界隈で集団万引き事件を起こして大問題になったらしい。
とりあえず約30名ほどの生徒が補導され、修学旅行の途中ではあるが、その約30名だけが、福井へ強制送還されたという話を聞いた。
東京で引き起こした中学生の集団万引き事件として(福井では前代未聞の修学旅行中の集団事件)の噂は広がり、「福井の恥」「教員の指導力低下」「高校進学問題」等々と向き合い、それらと関連しているのかどうか・・地元の教育委員会、マスコミも一切黙して報道もされていない。

残された生徒達、各々の親子、当事者、教師達は、未来に何を感じるのだろうか・・。
福井藩士 橋本左内は、「現代の日本の教育現場の在り方」を何と思うのだろうか・・。

小生、古今の15歳の例を上記に示したが、こういう事件の詳しい報道をするか否かという問題のズレ、ブレ(事なかれ主義)よりも、こういう今の日本社会の「人生の志」が、どこかに傾いているような気がしてならない。

加えて、某大学教授の書いた「学歴は儲からない」というコメントを読んだ。

東京大学を頂点とした一流大学を出て国家公務員のキャリア組や一流企業に勤めても、高卒や二流、三流大学卒の起業成功者の収入に較べると、ずっと少ないのは当然だ。
それではと、日本式のエリート人材が組織を離れて、自ら起業しても失敗が多々あると言う。
さらに、大阪府職員の1000人近くが、大卒を隠して高卒として地方公務員の職を得ているという低学歴詐称したという報道もある。
その一方で、以前辞任した国会議員の高学歴、留学詐称事件もあった。

要は、子供も大人も「安全となる志」「安心となる学」を基本にした生活手段を優先とする人生観が形作られていないだろうか・・。

これでは、我が子の授業料を補うために、親がデイ・トレーダーに専念する微笑ましいような本末転倒な矛盾社会である。

笑えぬ哀しいような現代の社会風潮でもある。

橋本左内が、自分を律するために、数え歳 15歳に記した「啓発録」の内容を下記に一部のみ抜粋する。

啓発録を記したその後の左内は、その立志を貫いて生きた。

その姿は、決して人生を間引く(万引きする)生き方ではない。

しかし、あまりにも優秀な逸材だったために斬首の刑で人生を終えた(享年26歳)。

開国派だった彼の足跡は、その後の明治という時代に向けての西郷隆盛や坂本龍馬に大きな影響を与えている。
日本という国の転換期に大きな意味を持つのである。

稚心を去る:
 稚心とは、をさな心と云事にて、俗にいふわらべしきこと也、茶菜の類のいまだ熟せざるをも稚といふ、稚とはすべて水くさき処ありて物の熟して旨き味のなきを申也、何によらず稚といふことを離れぬ間は、物の成り揚る事なきなり。

振気:
 気とは、人に負ぬ心立ありて、恥辱のことを無念に思ふ処より起る意地張の事也、振とは、折角自分と心をとゞめて、振立振起し、心のなまり油断せぬ様に致す義なり、此気は生ある者にはみなある者にて、禽獣にさへこれありて、禽獣にても甚しく気の立たる時は、人を害し人を苦しむることあり、まして人に於てをや。

立志:
 志とは、心のゆく所にして、我こころの向ひ趣き候処をいふ、士に生て、忠孝の心なき者はなし、忠孝の心有之候て、我君は御大事にて、我親は大切なる者と申す事、聊にても合点ゆき候へば、必ず我身を愛重して、何とぞ我こそ弓馬文学の道に達し、古代の聖賢君子英雄豪傑の如く相成り、君の御為を働き、天下国歌の御利益にも相成候大業を起し、親の名まで揚て、酔生夢死の者にはなるまじと、直に思付候者にて、此即志の発する所也、志を立るときは、此心の向ふ所を急度相定、一度右の如く、思詰候へば、弥切に其向きを立て、常々其心持を失はぬ様に持こたへ候事にて候。
 凡志と申は、書物にて大に発明致し候か、或は師友の講究に依り候か、或は自分患難憂苦に迫り候か、或は憤発激励致し候歟の処より、立ち定り候者にて、平生安楽無事に致し居り、心のたるみ居候時に立事はなし。

 志なき者は魂なき虫に同じ、何時迄立ち候ても、丈けののぶる事なし、志一度相立候へば、其以後は日夜逐々成長致し行き候者にて、萌芽の草に膏壌をあたへたるがごとし、古より伐傑の士と申候んとて、目四ツ口二ツ有之にてはなし、皆其志大なると逞しきとにより、遂には天下に大名を揚候なり、世上の人多く碌々にて相果候は他に非ず、其志太く逞しからぬ故なり。

勉学:
 学とは、ならふと申す事にて、総てよき人すぐれたる人の善き行ひ、善き事業を迹付して、習ひ参るをいふ。故に忠義孝行の事を見ては、直に其人の忠義孝行の所為を慕ひ傚ひ、吾も急度其人の忠義孝行に負けず劣らず、勉め行き候事、学の第一義なり、然るに後世に至り、宇義を誤り、詩文や読書を学と心得候は、笑かしき事どもなり。

朋友を択ぶ:
 交友は、吾連朋友の事にて、択とはすぐり出す意なり、吾同門同里の人、同年輩の人、吾と交りくれ候へば、何れも大切にすべし、乍去其中に損友益友候へば、則択と申す為肝要なり、損友は、吾に得たる道を以て、其人の不正の事を矯正し可遣、益友は、君より親みを求め、車を詢り、常に兄弟の如くすべし、世の中に益友ほど難有難得者はなく候間、一人にても有之ば、何分大切にすべし。


スーパーレディス

2007年11月11日 | 千伝。
福井地方、雨時々曇りです。

今日、福井スーパーレディス駅伝(旧 北陸女子駅伝)が行われました。

結果は・・
前半は、立命館大学(京都)と名城大学(愛知)の大学チーム勢が、リード。
(京都産業大学、東京農業大学、仏教大学も好ポジション)

中間、その大学勢を追いかけて、実業団のユニクロ(山口)と しまむら(埼玉)が追尾して追い抜く。(2位と3位)

後半は、二人のエチオピア選手を配したデンソー(三重)が、初優勝。

最終区に世界レベルのエバリ・ワンボイ選手を擁するユタカ技研(静岡)は、猛追して7人抜きで4位。

地元、福井県選抜チームは、よくがんばり、最後は12位に上昇。

先日、中国から東京女子マラソン出場のために帰国した野口みずきマラソン選手・・。
昨日、大阪か名古屋に出場するために、愛犬を抱いて帰国した高橋尚子マラソン選手・・。

駅伝やマラソンのシーズン到来、北京オリンピック出場に、誰が遠いのかは、すでに自明の理。

今日、福井を走った日本選手達の中から、日の丸を背負う日本代表になってほしいなぁ。