コロッセオ 北京五輪や ゆすらうめ
冬季北京オリンピックたけなわ。
寒い最中、金銀銅のメダルを目指して、熱闘が繰り広げられる。
スポーツの応援疲れの隙間をついて、菅田将暉のドラマ「ミステリという勿れ」が面白い。
サイコロコロコロサイコロジーの心理学を駆使した展開が楽しい。
過去と未来。
親と子供。
虐待と犯罪。
古代ローマ五賢帝の一人。
マルクス アウレリウスの「自省録」による謎解きには、意表をつかれた。
「パンとサーカス」
初代アウグストゥス以来、ローマ皇帝は、ローマ市民に、満足な食料と、享楽を与える事が務めだった。
だが、皇帝の中には、カリギュラ、ネロ、ドミティアヌス、カラカラ浴場のカラカラ帝のように、暴君と称されたものもいる。
賢帝アウグストゥスの息子コンモドゥス(AC161~192)も、その一人。
AC180年、父アウグストゥスの死後、18才で皇帝となったコンモドゥスは、31才で暗殺されるまでの13年間。
皇帝という重荷を背負うノルマからくる疑心暗鬼の悪循環。
心のあり場所が、子供の心か?青二才の心か?野獣の心か?暴君の心か?
その心を神に捧げるか、悪魔に捧げるかが、賢帝と愚帝の分かれ道。
現在、コロナ禍での冬季五輪。
古代ローマ時代より、目に見えるものは、随分進歩したようだが、心の有り様は、人類が78億人に増えた事で、薄まっただけの話かも知れない。
78億のパンと78億を楽しませるサーカスを、ミステリーという勿れ。