ふくい、Tokyo、ヒロシマ、百島物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

桃太郎の国。

2022年02月23日 | 空木宝剣

最近、岡山県西部の笠岡や里庄や金光の方々が注目を集めています。

大昔の吉備王国が、今の岡山県。

吉備から分かれたのが、現在の備前、備中、備後。

今は、備後は広島県に属しています。

明治維新後、備中と備後は、深津県だった一時期があります。

その時の深津県の県庁所在地は、今の笠岡市です。

因みに深津という地名は、今の福山市東部に東深津町、かつては海辺で大商業地だったとの由。

お笑い人気芸人の千鳥の大悟、笠岡沖の北木島出身。

彼は、自分を「ワシ」と言います・・それが懐かしい❗

僕も、若い頃は、ずっと「ワシ、ワシらぁ、広島じゃけぇ」と言っていました。

東京に移住して「俺」、英国に移住して「アイマイミ」、福井に移住してからは、表向き「僕」に成りました。

北木島の笠岡諸島は、お上品な島々の印象が残っています。

先日、大悟さんと僕と同年齢の長淵剛さんが、初対面で会話するテレビ番組がありました。

長淵さんは、今は日の丸を背負って特攻隊精神の気持ちで歌っているイメージですが、デビューした頃は、細くて純真なシンガーでした。

当時、何を歌っているのか分からないサザンオールスターズの歌詩よりも、ずっと重い歌詩でした。

長淵さん、若い頃はよくボコボコに殴られたとの事、そんな思い出話をしていました。

すると、大悟さん、「殴られたのに、何で笑いながら話せるんですか?」と一言。

今の長淵さんにとっては、余裕、勲章なのでしょう。

大悟さんの北木島での少年時代の思い出話。

ずっと前、最初に聞いた時は笑いましたが、二度聞いた今回は考えさせられました。

少年だった大悟さん、お父さんと二人、小舟で漁をしていた所へ、クルーザーのような船に乗った島の若い金持ちの男が来て、息子の前で父親がボロクソに言われたそうです。

「おどれみたいな馬鹿が、ここで漁をするなぁ等々」、百年はやいわぁと言ったか、どうか分かりませんが、これを息子が話のネタにするとは凄い❗

現実、島々には、そういう荒々しい人間が結構多いのも事実でした。

その吐き捨て男が、クルーザーで去ったあと、消沈した父親が息子の大悟少年に語りかけた言葉。

「ああいう人間になれよ」

ふつう、「ああいう人間にはなるな❗」と考えるのが、街角社会。

吉備の国、鬼退治の桃太郎さんの心も、機微なり。

備後の百島のお父さん達は、「ああいう事を言われる人間になるなぁ❗」と教えてくれました。