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100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

捕虜時代(俘虜生活) 6 ~幸運~

2010年09月02日 | 人生航海
高熱のため、当分の間、休むことになった。

それ以後、私の健康状態はBクラスとされ、労働作業は無理だということになった。

熱が下がっても、作業に出ることはなく炊事班で働くことになったのである。

その為に、食べる事には心配がなくなったが、その時は、幸か不幸かは分からなかった。

あのお腹が空いて困った時に、炊事場で働く者は、確かに役得だと皆は言っていたが、他の人達のことを思うと、後味の悪い思いもしたのである。

しかし、それらもみな、あとあと振り返れば・・「私は幸運であった」と言ってもよいのかもしれない。

そのお陰で、復員の日までに健康も取り戻して、帰国が出来たのである。

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