OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

左右非対称が勿体無い

2008-01-09 17:30:26 | Weblog

どうにもPCが不調で苦しんでいます。

やはり買い替えしかないのか……。う~ん、またまた散財モードですなぁ……。

ということで、本日は――

Bluse-ette / Curtis Fuller (Savoy)
 

ここ2回ほど、モノラルとステレオの両盤について云々してきましたが、モダンジャズの決定的人気盤という本日の1枚についても、賛否が分かれるところかと思います。

録音は1959年5月21日、メンバーはカーティス・フラー(tb)、ベニー・ゴルソン(ts)、トミー・フラナガン(p)、ジミー・ギャリソン(b)、アル・ヘイウッド(ds) という不滅の五人組――

A-1 Five Spot After Dark
A-2 Undecided
A-3 Blues-ette
B-1 Minor Vamp
B-2 Love Your Spell Is Everywhere
B-3 Twelve-inch

――内容については、あらためて述べるまでもない、柔らかな魅力のゴルソン・ハーモニー、そして素敵なメロディが満載されたソフトバップの完成形ですから、何時聴いても和みます。

そして決して耳タコにならないんですねぇ~♪

そういう作品ですから、モノラル盤(画像右)では厚みのあるハーモニーがグッと強調され、反面、トミー・フラナガンのピアノが引っ込み気味ながら、リズム隊が強靭な魅力を発揮しています。

そしてステレオ盤(画像左)は左にトロンボーンとベース、真ん中にピアノ、右にテナーサックスとドラムスが定位した立体音響で、合奏部分になると左右からトロンボーンとテナーサックスが分かれて鳴りますから、なんとも言えない良い気分♪

しかもトミー・フラナガンのアドリブパートではリズム隊のトライアングルが見事に形成され、ミックスも対等な響きが心地良いところです。

このあたりは「Undecided」で特に堪能出来ますが、それにしてもハスキーな管楽器の協調性とトミー・フラナガンのアドリブの見事さには、うっとりさせられますねぇ♪ これがトミフラ節の典型かもしれません。

またアレンジが冴えた「Blues-ette」はテーマに続いてカーティス・フラーのアドリブになったところでピアノとドラムスが休止するので、左チャンネルからしか音が出ず、ちょっと物足りない雰囲気です。

しかしコーラスを重ねた後、無音の真ん中と右のスピーカーからビシッと決まった合の手が出るという快感も楽しめるのですから、一概にダメとも言えません。

こうしたリズム隊の妙技は、モノラル盤だとドラムスとベースの一体感とか、ピアノのメリハリの効いた主張が、かなり強くミキシングされているようで、迫力があります。

つまりリズム隊と管楽器が、それぞれひとつの団子状で楽しめるのがモノラル盤という感じでしょうか。

ですから、両方のバージョンで好き嫌いが十人十色かと思います。しかし演奏の楽しさ、充実度は出色! やっぱりこれは名盤だと、聴くたびに再認識させられるのでした。

ちなみに掲載ジャケット画像は左がステレオ盤、右がモノラル盤で、デザインが異なっていますが、並べた時に左右対称が完全になっていたほうが楽しいと思うのは、私だけでしょうか。

コメント (2)
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