■愛しているから / 奈美悦子 (日本ビクター)
男なら、どなたにでも忘れえぬ美女の思い出があるはずです。
私にとっては西野バエレ団の看板娘達が、まさにその美女集団♪♪~♪ 特に決定的だったのが、昭和42年からスタートした伝説のテレビバラエティ「レ・ガールズ(日本テレビ)」でした。
これは金井克子、由美かおる、奈美悦子、そして原田糸子、後期には江美早苗が加わり、ミニスカで歌って踊るという、非常に嬉しい番組でしたが、中でも美人度で最高なのが奈美悦子でした。
ちなみに金井克子はシャープな恐さ、由美かおるはキュートなおとぼけ、原田糸子はダイナミックなノリ、江美早苗は爽やかな可愛さ、そして奈美悦子はケバイ美しさというのが、私の印象です。
で、本日の主役たる奈美悦子は、中学生の頃から西野バレエ団に所属し、昭和42年、16歳で歌手デビュー♪♪~♪ ご紹介は、おそらく2枚目のシングル盤A面曲で、当時の流行だったエレキ歌謡にブリっ子なお色気路線を融合させた傑作です。
なにしろ彼女のボーカルが、カマトト系の極みながら、歌っている中身が抱いて欲しいという男への露骨な要求なんですから、いやはやなんとも……。
しかし曲メロの覚えやすさ、意図的に不粋に演じられたとしか思えない男性コーラス、しつこいストリングに薄めのエレキギターというサウンドプロダクトは完璧ですし、サビで聞かせる彼女の「コブシ」がネチネチとしていて、とても十代とは思えぬなんとやら♪♪~♪
さらにジャケットは皆様のご要望により、完全見開きを掲載するしかない、ジュニアアイドルを超越した脚線美とミニスカの奥が気になるという、実にアブナイものです♪♪~♪
ただし、このショットの彼女の表情は、魅力が半減ですね……。本来は、もっと派手な微笑みの人なんですよ。
ちなみに、この曲は昭和43(1968)年5月に公開されたザ・スパイダースの主演作品「大騒動(日活・森永健次郎監督)」でもヒロイン役の彼女によって歌われていますが、やはり奈美悦子は動いているほうが、ずっと魅力的だと思います。
近年の彼女は脂っこいおばちゃんとして、テレビのバラエティ等々で毒舌を披露しているばかりですが、実は女優としても確かな演技力がありましたから、デビュー当時から脇役とはいえ、多数の作品に出演しています。
まあ、ルックス的には別人と思えるほど、若い頃とは様変わりしてしまったのが正直なところではありますが、ちょいと前までは踊って歌うところも見せていましたし、その時の抑えきれない熟女のお色気には、クラクラさせられることもあったサイケおやじです。
それゆえに当時の「ブリっ子歌唱」が尚更に愛おしく、ついついジャケットを凝視してしまうのでした。
最後になりましたが、西野バレエ団の美女達が昭和44(1969)年に主演したセクシースパイのミュージカルテレビシリーズ「フラワーアクション 009ノ1 (フジテレビ)」が近々、ようやくDVD化されるのも朗報です。併せてお楽しみくださいませ。