■緑の季節 / 山口いづみ (東芝)
さて、今日から新年度!
皆様其々に様々な決意や思いを抱かれておられるでしょう。
不肖サイケおやじにしても、新しく入って来た若い者の前では、それらしい振る舞いや言動を周囲から求められている事はヒシヒシと感じていますし、少しでも明るく、前向きな世の中になればという気持は強いわけですが……。
と同時に、齢を重ねてしまった身であれば、明らかな惰性を感じる事も、またひとつの現実です。
うむ、やっぱり新しき第一歩ぐらいはクリーンヒットを狙うのが常道でしょう。
そこで聴きたくなったのが、本日掲載のシングル盤A面曲「緑の季節」で、タイトルが全く今の季節にジャストミートならば、楽曲だって負けず劣らずの爽やか前向きモードが全開♪♪~♪
まさにこれが出た昭和47(1972)年4月の雰囲気が、今もレコードの溝に刻まれ、それが再生された瞬間から、辺りはすっかりハートウォームなハッピーワールドですよっ!
とにかく曲メロそのものが、当時流行っていた所謂ソフトロックの確信犯的パクリの集合体であり、流石は作曲:鈴木邦彦&編曲:川口真はプロならではの良い仕事♪♪~♪
そして安井かずみの綴った歌詞のちょいと浮世離れしたフィーリングが、これまた昭和元禄崩落期の闇雲な明るさに満ちているのも、今となっては懐かしさを誘うところだと思います。
肝心の歌っている山口いづみは、女優が本業であり、テレビドラマや映画に夥しく出演しているので、誰もが知っている存在ではありますが、当時の慣例によって、歌謡曲のレコードもきっちりヒットさせていたのが、デビューの頃の当たり前の仕事でした。
なにしろお姉さま系のルックスには清純とフェロモン過多の雰囲気が同居しているという、これがなかなか得難い魅力と思いますし、それゆえに失礼ながら、決して上手いとは言えない歌唱力も余裕で許せてしまうんですねぇ~~♪
ところがやぱりというか、山口いづみは女優として直ぐに売れっ子になりましたから、レコードはそれほど残していないのが残念……。
掲載したデビュー盤が相当にヒットしたんですから、尚更です。
さらに穿った気持ちでは、だから彼女のレコードは愛おしいという、買いかぶりにもなるのですが、いかがなものでしょう。
ということで、いよいよ新緑の季節には、山口いづみの「緑の季節」をカラオケで歌ったりして、きっちりウケを狙う職場の新人女性が現れたりしたら、サイケおやじは嬉しいんですが、いねぇ~だろうなぁ~~。