OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

ヤン・シスターズも忘れられない

2013-04-25 15:32:31 | 歌謡曲

泣いて泣いて / ヤン・シスターズ (キャニオン)

世相がどうあれ、いよいよ日本はゴールデンウィークの連休がスタートするとあって、それなりに国民は過ごし方をあれこれ考えるのが、実は一番楽しかったりする気がします。

もちろんサイケおやじの場合は、今更家族と云々なぁ~んてことは思いもしませんし、むしろ取り残している仕事をど~するか?

というようなマイナスのベクトルが優先されますし、何もどっかへ旅行して、美食に溺れなくとも、楽しみは何処にでも見い出せるのが個人主義の素晴らしさでしょう。

それはサイケおやじが若い頃からの習性(?)でありまして、例えばデパートの屋上とか、様々なイベント会場で新人アイドルのキャンペーンに遭遇するのも、また休日の楽しみでありました。

で、本日ご紹介のヤン・シスターズも昭和49(1974)年のゴールデンウィーク中に、そういう場で見た姉妹グループで、メンバーはキャシー、ジェニー、ティナ、サンディの4人組だったんですが、印象的だったのは彼女達が各々、楽器を持っていた事です。

つまりそこが通常のガールグループ、例えばキャンディーズ等々とは違っていたんですねぇ~~。

実は後で知ったんですが、彼女達は台湾からの出稼ぎで、地元ではバンドスタイルでやっていたとの事でした。

まあ、このあたりは沖縄出身のフィンガーファイブもデビュー期にはバンドスタイルでやっていましたから、ファミリーグループでは当然の仕様だったのかもしれません。

それが売れるにしたがってメンバーが歌と踊りに専念する事も、世界の大衆芸能では必然というわけで、テレビに登場した時のヤン・シスターズも典型的なアイドルグループに扱われていたのは、不思議ではありません。

掲載したシングル盤のジャケ写からも、それは納得されるところでしょうが、ひとつだけ強く主張しておきたいのが、彼女達は写真よりも実物の方がずぅ~~っと可愛らしいという事!

本当に写真写りが悪いのは、芸能界では損ですよねぇ……。

だって肝心の楽曲「泣いて泣いて」は、憎らしいほど素敵なソウル歌謡の決定版なんですからっ!?!

とにかくR&Bフィーリングが強く出たリードボーカルからして、たどたどしい日本語の発音を逆手に活かした、所謂巻き舌系の発声と歌い回しがクセになりますよ♪♪~♪

また、ちょい聞きにはドC調なバックコーラスの白々しさが、裏を返したようにソウルフルに化学変化していく曲の流れの上手さも絶品かと思いますが、いかがなもんでしょう。

ちなみに作詞:片岡まどか、作曲:中島安敏、そして編曲:北野ひろしが狙ったのは、もう少しアイドル路線がど真ん中じゃ~なかったのか?

という気分になるのは、イントロの明るい雰囲気があればこそなんですが、それにしてもキメの「泣いて、泣いて、泣~いて」というフレーズが出た瞬間、何か濃厚な大人の恋愛モードに入ってしまうんですから、たまりません♪♪~♪

カラオケパートの演奏も薄いミックスになってはいるものの、蠢くエレキベースにニューソウルなリズムギター、ピートの強いドラムス等々のリズム隊の存在は意想外に強くて、もしもこれがリミックスされたら、トンデモないグルーヴ物になるんじゃ~なかろうかっ!?!

それを思い続けて幾年月、結局はブレイクしたとは言い難いヤン・シスターズも、しぶとく歌謡曲ファンに聴かれ続けているのは確かだと思います。

ということで、連休の過ごし方を決めている皆様も、また未だど~しようか、あるいは休みなんか、無いよぉ~~、とお嘆きの皆様も、そんな時には好きな音楽が傍にあれば、過ごし方もちっとは違いますよ、きっと。

サイケおやじは正直、連休もありがた迷惑という天の邪鬼でしょうが、出来得るならば停滞している「サイケおやじ館」の更新を何とかしたいですし、買いっぱなしの様々なブツを開封したいと思っているのでした。