OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

サルビアの花の言い訳

2013-10-15 13:14:24 | 歌謡曲

サルビアの花 / もとまろ (キャニオン)

歌謡フォーク屈指の人気名曲と言えば、昭和47(1972)年春頃から爆発的に流行った「サルビアの花」も忘れられないでしょう。

しかもそれをヒットさせていたのが、もとまろと名乗る女子大生(!?)トリオで、一応ジャケ写には登場しているものの、本格的な芸能活動は全くやっていなかったグループの歌だったんですから、当時の歌謡フォークのブームの物凄さを今に伝えるレコードなのかもしれません。

そして尚更に強烈なのは、歌詞の中身のストーカー性感度の高さで、簡単に言えば惚れた女が自分以外の男と結婚してしまう、その式場に列席していながら、一方的でネクラな情愛を鬱積させるという、なかなかアブナイものですからねぇ……。

それが流行ってしまう時代が昭和元禄爛熟期の様相であったと言えば、ミもフタも無くなってしまうほど!?

実は皆様ご存じのとおり、この「サルビアの花」のオリジナルは相沢靖子が歌詞を綴り、元ジャックスの早川義夫が作曲自演で既に発表されていた、これが非常に暗くて、自分で勝手に苦しんでいるような、極言すれば自虐のパフォーマンスとしかサイケおやじには思えないんですが、何がきっかけになったのか、もとまろのバージョンは胸キュン優先主義のハーモニーと節回しの妙が不思議なほどに心地良く、地味なフィーリングが逆に和みを滲ませてくれるんですから、たまりません。

なぁ~んて書いてしまうと、もはや居直ることも出来なくなるサイケおやじではありますが、もとまろの「サルビアの花」が流行っていた高校時代の自分の姿を鑑みれば、モヤモヤした鬱積は同等に蟠っていたわけですからねぇ……。

既に述べたとおり、そうして名曲歌謡フォークの殿堂入りを果たした「サルビアの花」が、多くの歌手やグループによってカバーされた事は言うまでもありません。

中でも確かチェリッシュや岩淵リリのバージョンは、今でも人気が高いと思いますが、やっぱり刷り込まれているのは、もとまろのヒットバージョンであります。

ということで、こういう歌を聴きたくなる日もあるというサイケおやじは、基本的に気が弱くて、ネクラな人種です。

ただし、それすらも貫けないというか、目の前の享楽に一番弱いもんですから、周囲から軽く扱われるのも当然なんでしょうねぇ……。

それに気がついているだけでも、良とすべきなのかも……、です。

最後になりましたが、掲載の私有盤は当然ながらリアルタイムでは無く、後々の中古ゲットが真相であり、しかも十把一絡げの激安バーゲンで員数合わせにした1枚ながら、実は最初に針を落してしまった現実は、素直に告白しなければなりません。

あぁ……、見苦しい言い訳にもなっていない……。

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする