OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

楽しきかな、それもまた

2016-04-06 17:02:12 | 日本のロック

アリゲーター・ブーガルー c/w 愛のことば / ザ・ホワイト・キックス (東芝)

先週の土曜日の夜、学生時代の仲間が入っている某退職者バンドのライブに行って来たんですが、件の友人が実に楽しそうにドラムを敲いている姿に接し、心底羨ましさに包まれました。

そりゃ~、そ~でしょうともっ!

本人は再就職がど~のこ~のと言ってましたが、あれだけ溌剌としていたら、現在の充実ぶりは推して知るべしと思うんですがねぇ~~~。

と、恥ずかしげもなく妬んでしまうサイケおやじは卑小の塊ですよ……。

ちなみにその日、彼等が演じていたのは往年のフュージョンとかソウル&ボサノバ系ジャズインストがメインで、もちろんメンバーは学生時代に各々出身校のジャズ研で腕を競っていたそうで、サイケおやじの友人にしても、当時はハービー・メイソンとか、ジェームス・ギャドソン等々の黒人系ドラマーを目標にしていたという、そのなかなかに上手いプレイは、頑張ればプロにも行けたほどだったんですが、結果的に堅気の道を選んだわけで、だからこそ、尚更に楽しく敲けるにちがいありません。

さて、そこで本日掲載したのは、その夜のステージでも演奏されていた「アリゲーター・ブーガルー」をA面に据えたホワイト・キックスのシングル盤で、発売されたのが昭和43(1968)年ですから、当時も今も「GS」で括られる事が当たり前のような存在です。

しかしホワイト・キックスはジャズピアニストの三保敬太郎が率いていたバンドだけに、ありがちな歌謡曲のロック的な展開とは一線を画する狙いがあった事は推察に易く、この「アリゲーター・ブーガルー」にしても、オリジナルはモダンジャズ&ソウルジャズの第一人者だったルー・ドナルドソン(as) が前年に出した自作自演のヒット曲「Alligator Bogaloo」に松島由佳が綴った日本語の歌詞を附したものです。

そしてホワイト・キックスのメンバー、つまり三保敬太郎(p,key,arr) 以下、林廉吉(g)、寺尾聡(b,vo)、 河手政次(ds)、志村康夫(fl)、森野多恵子(vo) が演じているのは、基本的には前述したルー・ドナルドソンのヒットバージョンを意識しつつも、終始弾きまくられるファズギター、エコーが効き過ぎとも思えるボーカル&コーラス、薄っぺらなホーンセクションの助っ人も含めて、所謂ラウンジ系という趣とガレージ系サイケロックの折衷とでも申しましょうか、これを煮えきらないと感じるのも自由!? という感じの仕上がりかもしれません。

ですから、ここで歌っている森野多恵子が後に高中正義とのセッションで有名になる TANTAN であり、また寺尾聡と林廉吉はもちろん、サベージからの脱退移籍組という歴史(?)も、今となっては興味深いところでしょう。

ただし、残念ながら、サイケおやじの知るかぎり、ホワイト・キックスは掲載した私有シングル盤しか公式音源を残していないようなので、ライブの現場やスタジオセッション等々で実際にどのような「音」を出していたのかは知る由もなく、その意味でB面に収録された三保敬太郎の作詞&作編曲による「愛のことば」も、なかなか貴重!?

結論から言えば、A面曲「アリゲーター・ブーガルー」の焼き直しという感じではありますが、こっちはもっと素直な音作りになっていて、森野多恵子のボーカルにもストレートな楽しさがあり、個人的には、こっちの方が好きなほどです♪♪~♪

それと気になる寺尾聡の活躍については、なかなかジャズっぽいグルーヴも披露しているベースプレイと共に随所で登場するコーラスでの声質の印象も強いわけで、思わずニヤリですよ。

ということで、人は皆、好きな事をやってる時こそが至福という真実は不滅です。

あぁ~、早くそ~ゆ~境遇になりたいと願う事はもちろん、切迫緊張した日々の仕事の合間にも、例えばブログに拙文を書けるのは、なかなか苦しくも有益な時間になっています。

うむ、頑張らねばっ!

コメント
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