OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

あるいはあの頃の歌

2016-04-10 12:51:19 | Rock

恋のバン・シャガラン / Silver (Arista / 東芝)

本当はダメなんですけど、車を運転していると、ど~してもあれやこれやを考えてしまう事は皆様もご同様でしょうか。

昨日にしても、久々に自らハンドルを終日握ったもんですから、特に現在の境遇と昔に思い描いていた人生設計と言えば大袈裟になりますが、とにかくリタイア後の生活は自分で望んでやれる趣味と実益を兼ねた仕事を!

なぁ~んていう考えが如何に甘っちょろいものだったかを、今は痛感している次第です。

正直、この年齢になっても仕事に縛られ、アクセクしているなんて、若い頃は頭の隅っこにも無かった現実であり、もっと悠々自適な日々が訪れるだろうなぁ~んて、お気楽な事を当たり前に思っていたという、そんなノーテンキ野郎がサイケおやじの本質なんですよ……。

で、そんなこんなが尚更に思い出されたのが昨日でありまして、その引き金のひとつになったのが、カーオーディオから流れて来た本日掲載のシングル盤A面曲「恋のバン・シャガラン / Wham Bam (Shang-A-Lang)」でありました。

なにしろ、これが流行った1976年末~翌年春頃のサイケおやじは遊び呆けていた学生時代のど真ん中であり、日活ロマンポルノをメインに成人映画やエロ&SM雑誌の虜となって映画館や古本屋等々を巡り歩き、ついでに(?)中古レコード漁り、ジャズ喫茶での読書、バイク&バンドの愛好、当然ながらそ~した行動を支えるためのバイトに明け暮れしていたんですから、肝心の勉学が疎かになっていたのは言わずもがな、現在の境遇は悪因悪果、自業自得を自覚しているのですが……。

さて、そこで「恋のバン・シャガラン / Wham Bam (Shang-A-Lang)」は同年に公式デビューしたシルバーというバンドが演じる、まさに当時の典型的なウエストコーストロック&ポップスであり、軽快なテンポと爽快なサウンド作り、覚えやすいリフレインを用いたライトタッチのメロディ、さらには如何にも西海岸というコーラス&ハーモニーの魅力は、すんなり素直なヒット曲の要件を満たしていたんですねぇ~♪

そして実はサイケおやじもその頃に入れてもらっていたバンドで、この「恋のバン・シャガラン / Wham Bam (Shang-A-Lang)」を演じては、独善的にイイ気持ちになっていたんですよ、恥ずかしながら。

いや、「恥ずかしながら」という言葉は的外れで、マジになっていたというのが本当のところです。

それだけ、この楽曲は素敵なんですよっ!

ちなみにシルバーというバンドは今となっては所謂「一発屋」という評価もありますが、ジョン・バドロフ(vo,g)、 グレッグ・コリアー(vo,g)、ブレント・ミッドランド(vo,key)、トム・レドン(vo,b) 、ハリー・スティンソン(vo,ds) というメンバーは、そのキャリアを調べるほどに相当の実力者揃いで、まずジョン・バドロフは既にシルバーと同じアリスタレーベルからバドロフ&ロドニー名義によるアルバムを3枚出しており、トム・レドンはイーグルスのバーニー・レドンの実弟にしてトム・ペティのバンド仲間、またグレッグ・コリアーとハリー・スティンソンは地味ながらも堅実なセッションプレイヤーとしてスタジオの世界で活躍していましたし、ブレント・ミッドランドはシルバー解散後にグレイトフル・デッドに参加し、早世するまでの10年間はデッドヘッズならずとも、決して忘れられない存在です。

しかし、これだけの大ヒットを放ったシルバーが、何故か同曲を含むLPを1枚っきりしか残さなかったのは残念至極……。

ということで、爽やかなでありながら、妙に感傷的な気分にさせられるのがシルバーの「恋のバン・シャガラン / Wham Bam (Shang-A-Lang)」であります。

あぁ……、あの頃に戻って、もう一度なぁ~んて言うつもりはありませんが、人生は後悔の積み重ねで過ぎて行くものだとしたら、オンタイムのヒット曲もまた、味わい深い彩になるのでしょう。

せつないなぁ~~~っていうのが、本音ではありますが。

コメント (2)
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