OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

帰ってまいりました

2016-04-29 18:07:44 | 歌謡曲

帰ろかな / 北島三郎 (日本クラウン)

ご無沙汰しています。

様々な理由があったにせよ、この間の皆様からの応援には、心から感謝する次第です。

おかげさまで、ど~にか公私ともに難題難局を乗り越えたようだと、まあ、それも自分に言い聞かせているところありますが、とにかく今日からの連休中、体勢を立て直して、あれやこれやと書いていきたいと思います。

で、何と言っても今日は春の叙勲を受章された北島三郎!

もちろん北島三郎は説明不要の大スタア歌手であり、ヒット曲も多く、自らの事務所には子飼いの弟子というよりも「ファミリー」と称される素晴らしい歌手が去来し、さらには時として過剰とも思える演歌ゴシック(?)なステージライブの演出も含め、強烈な魂の歌を披露し続けて来た事は、誰しもが認めるものと確信されるわけですが、今日までの活動の過程は必ずしも順風満帆では無かった事も良く知られるところでしょう。

しかし、北島三郎の凄さは、そうしたものを自らの歌の世界に背負い込んで、味わいというには大き過ぎるスケールで表現していくテクニックとソウルを両立させているところかもしれません。

本日掲載したのは、サイケおやじが最もそれを感じる、まさに過言ではなく歌謡ソウルと言うべき昭和40(1965)年の大ヒット曲「帰ろかな」をA面に据えたシングル盤で、まずはジャケ写に登場している北島三郎の毅然とした表情、所謂「眼力」や存在感の強い鼻孔からも、その歌唱のインパクトが伝わって来ると思うんですが、いかがなものでしょう。

なにせ、この「帰ろかな」は、しつこいようですが、歌謡ソウルですからっ!

当時の北島三郎は歌謡曲保守本流の「函館の女」やドロ臭い任侠演歌の「兄弟仁義」等々を連続ヒットさせていた頃ですから、サイケおやじにとっては「帰ろかな」の不思議な洋楽フィーリングがとても新鮮に感じられ、告白すれば、この1曲で北島三郎に対するイメージが決められたような気がするほどなんですが、その秘密(?)が作詞:永六輔&作編曲:中村八大という、およそ北島三郎とはミスマッチな一般概念も強いソングライターコンビからの提供楽曲という真相がっ!?

もちろん、今となっては、それがNHKで放送されていた歌謡バラエティ「夢であいましょう」絡みの歌であったという事実があったわけですが、それにしても、こんな民謡調の歌謡フォークみたいな歌をソウルフルに演じてしまう北島三郎のコブシ回しは流石の名人芸と言うには、あまりにも凄いですよねぇ~~♪

中村八大のアレンジにジャズっぽさがあるにせよ、そして永六輔が綴った望郷気分にどっぷりの歌詞が湿っぽくても、それらを前向きな感傷というか、せつなくも希望を感じさせてくれる歌にしているのは、北島三郎ならではの存在と思うばかりです。

おそらくは、この「帰ろかな」は、北島三郎以外には歌ってはならない、歌えない境地があるにちがいありませんし、そう思わせてしまうほどのエネルギーが北島三郎の歌唱にはあると書けば、失礼千万、そんなこたぁ~、あらためて言うまでもありません。

ということで、前を向いていくことの苦しさやシビアさは、何かしら自分の好きな事柄で支えられると信じているのがサイケおやじの現在の心境です。

それは他愛ない事ではありますが、戯言暴言も含めまして、皆様のご厚情に甘えつつ、拙ブログを今後とも、よろしくお願い致します。

コメント (5)
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