OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

コルトレーンを聴けば、ジャズ喫茶の幻想に回帰する

2016-10-20 15:43:15 | Jazz
John Coltrane Quartet Live At Penn State '63 (HiHat = CD)
 
 01 Bye Bye Blackbird
 02 The Inch Worm
 03 Every Time We Say Goodbye
 04 Mr. P.C. (imcompltet)
 05 I Want to Talk About You
 06 My Favorite Things (imcompltet)
 
昨日の責め地獄からのストレスが解消していないので、本日は朝っぱからコルトレーン地獄で憂さ晴らし!
 
もちろん毒を以て毒を制す!
 
というわけでもないんですが、とにかくそれが掲載した発掘音源CDで、内容はタイトルどおり、ジョン・コルトレーン(ts,ss)、マッコイ・タイナー(p)、ジミー・ギャリソン(b)、エルビン・ジョーンズ(ds) という4人組がやらかしたペンシルバニア州立大学における壮絶なライブステージを、それもなかなか良好な音質で堪能出来るというブツです。
 
なにしろピアノとベースの音が大きく録れている事が特筆物で、ご存じのとおり、当時の他の同種音源では、特にピアノが引っ込んだものが多いという不満が、ここにはありません。
 
もちろんポリリズムを叩きまくるエルビン・ジョーンズもしっかり聴けますし、ジミー・ギャリソンのベースにしても重量感は満点ですから、殊更後者のソロパートではエグ味の効いた音にシビレさせられますよ♪♪~♪
 
そして肝心のジョン・コルトレーンのプレイがちょっぴり引っ込んだ感じに録れているのも、逆にライブっぽくて、サイケおやじは好きです♪♪~♪
 
つまり、バンド全体でガンガンやってくれる、そのド迫力にはハナからケツまで圧倒されるばかりで、なるべく大音量で聴かれることが望ましいわけですが、それが叶わぬならば、ヘッドホーン等々でも充分にOKでしょう。
 
ただし、この音源はどうやらラジオ放送用のソースがネタ元らしく、それゆえに全篇約70分弱の収録時間ということは、上記したプログラムが完全収録されていない事が推察に易く、実際「Mr. P.C.」と「My Favorite Things」は、いよいよこれからっ! という時になって非情のフェードアウト……。
 
またトラックによっては幾分の頭欠けもあるのが実情です。
 
しかし、それでもこれは本当にスカッとさせられる演奏ばかりですし、もっともっと過激にやって欲しいっ!
 
そんな願いが抑えきれなくなるほどの熱気が充満しています。
 
あぁ~、マッコイ・タイナーの溌溂としたピアノ、地響きの如きジミー・ギャリソン、ビシバシのエルビン・ジョーンズという重量級リズムセクションには、やっぱりジョン・コルトレーンが一番似合うわけで、そんなことはありませんが、代わりに誰がフロントに入っても同等、あるいはこれ以上のストロングスタイルのジャズは演じきれないんじゃ~ないでしょうか。
 
しかも、このバンドがもうひとつ魅力的なのは、イケイケの演奏の次にはきっちりと歌物バラードをやってくれることで、それは上記のプログラムでも明確なんですが、特にスローなテーマ吹奏からジワジワと熱く、力強く盛り上げていく「I Want to Talk About You」はやっぱり素晴らしく、最終盤では今や「お約束」となった無伴奏のパートも、リアルタイムでは絶対に刺激的、そして緊張と緩和の美しき流れの究極の表現を目指していたものと思いますので、サイケおやじは素直に惹き込まれてしまうばかり??~♪
 
ということで、このブツは昨年発売されたものですが、既にジャズが伝統芸能化している昨今、ここに収録されているような演奏に心底期待し、虜になって聴きまくるサイケおやじを含むリスナーの皆々様は、おそらくはジャズ喫茶全盛時代を体験しているんじゃ~ないでしょうか。
 
実際、1970年代には、例えクロスオーバーやフュージョンが人気を集めていた頃であっても、既に神格化されていたジョン・コルトレーンの演奏スタイルに少しでも接近する努力を聴かせてくれるレコードがウケていたわけで、その最先端を知る場所がジャズ喫茶でありました。
 
現在では、そういう店も減少していると思いますが、もしもご紹介した音源が1970年代に出ていたら、ジャズ喫茶の大音量の中で聴くという幸せを過ごせたんじゃ~ないのかなぁ~~~、なぁ~んていう夢想を思い描いていしまいます。
 
最後になりましたが、どうにも最近のサイケおやじはストレスの発散が上手く出来ず、何事も一方通行な仕儀ばかりで、特に拙文への皆様からのコメントにも、なかなか気の利いたお返事も出来ず、反省しきり……。
 
正直に告白させていただければ、一番に欲しているエロスについても、なかなか自分の好みにジャストミートするようなものが極端に少なく、もはや自分で作る他は無いとは思いつつも、現実的にはそれも困難となれば、とりあえず音楽に救いを求めるのが最良の道と自分に言い聞かせている次第です。
 
そしてこれまで入手していながら、開封もしていなかったブツをあれやこれやとひっくり返していますので、追々にご紹介させていただく所存であります。
コメント
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