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サイケおやじの生活と音楽

The Beatles Get Back To Let It Be:其の壱

2020-08-22 17:30:41 | Beatles

1970年に封切公開された映画「レット・イット・ビー」のソフト化は、家庭用ビデオ機器が普及した1980年代になって以降、当然の流れでありました。

それはアナログのビデオテープ、ハーフデジタルのレーザーディスク等々をメインにレンタル店にも置いてあったほどの人気商品になったのですが、実はソフト化そのものがビートルズ側、つまりアップル・コアが承諾していなかった事が大問題!

それは映画「レット・イット・ビー」のクレジットにある「APPLE an abkco managed company presents」が裏付けるとおり、当時はビートルズのマネージメントに深く関わっていた芸能界専門の会計士というアレン・クラインが、それを大義名分に、自らのレコード会社「アブコ」による勝手な商売だったのですが、しかし例え何であろうとも、世界中のファンにとっては映画「レット・イット・ビー」を手軽に鑑賞出来た至福でありました。

そして……、そんなこんなのゴタゴタから映画「レット・イット・ビー」の家庭用映像ソフトは一般市場から消え去り、ブートの世界では尚更の人気商品となったのですが、しかし本家アップル・コアだって、ここまで手を拱いていたはずもありません。

中でも1992年、ビートルズの映像担当者であるロン・ファーマネクが修復したとされる新版は、結局は一般に公開される事はありませんでしたが、これまた当然の如くブートの世界では堂々(?)と流通し、前述したビデオ版やレーザーディスク版を凌ぐ画質、さらにはクライマックスの屋上ライブギグやアップルスタジオにおけるレコーディングセッションがリアルステレオにミックスし直されていたのですから、たまりません♪♪~♪

ちなみに、それまでのブート版「レット・イット・ビー」は市販されていたビデオやレーザーディスク、あるいはテレビ放送されたソースに字幕を入れただけのモノラル、あるいは疑似ステレオ仕様でありましたから、件の1992年リマスター版は大衝撃だったんですよっ!

そして1994年、今も鮮烈な記憶になっているビートルズの「アンソロジー・プロジェクト」には、やはり「レット・イット・ビー」関連の音源と映像が入っており、これは追々に述べてまいりますが、とにかく新発見というか、ゾクゾクさせられましたですねぇ~~♪

こ~して時が流れ、2003年11月、いよいよ登場したのが新作アルバム扱いが波紋を広げた「レット・イット・ビー・ネイキッド」でした。

極言すれば、これはポール・マッカートニーの独り善がりと言えなくもありませんが、さりとて駄作では決してありませんっ!

そんなこんなを織り交ぜながら、次回からは少し掘り下げたところへ話を進めたいと思いますので、よろしくお願い致します。