OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

三条アンナは歌う!

2022-06-02 20:06:36 | 歌謡曲

これが最後のまがりかど c/w 空気のようなあなた / 三条アンナ (日本ビクター)

ちょっぴりでしたが、以前ご紹介した三条アンナの中古盤市場での人気は近年、なかなか高まっているらしく、それはそれで喜ばしい事ではありますが、それに反してCD等々での復刻が進んでいないのは、残念でなりません。

その要因のひとつとして推察されるのが、やはり彼女に決定的な「目玉」になる音源が業界関係者に認められていない事かと思えば、本日掲載のシングル盤は殊更収録A面曲「これが最後のまがりかど」が作詞:橋本淳&作編曲:筒美京平という、昭和歌謡界黄金のヒットメーカーコンビの作品なだけに、これを探しているフリークが大勢存在している現実は、否定されるべきものでは無いのですが……。

とにかく、その曲想は奥村チヨ~黛ジュン~小川知子という、所謂東芝歌謡ポップス三人娘(?)が当りを取っていた路線の見事な踏襲であり、しかも、これが世に出た昭和46(1971)年当時のサウンド作りのキモである、メリハリの効いたステレオミックスになっているもんですから、三条アンナの素晴らしい歌唱力も全開!

コブシ回しが奥村チヨならば、声質は小川知子!?

―― なぁ~んて事を想起させられてしまうのは、決して失礼では無いと思うばかりで、しかし、きっちりと個性をその中に確立させてしまうあたりは、三条アンナの魅力でありましょう (^^)

う~ん、このジャケ写の堂々とした佇まいの彼女が、それを証明している感さえあると思うんですが、いかがなものでしょう。

そして、一方のB面曲「空気のようなあなた」は作詞作曲:みなみらんぼう&編曲:有明春樹が手掛けた、これぞっ!

当時の日本ビクターが十八番にしていたソフトロック風味の歌謡ポップスですから、勢いのあるアップテンポの曲調とアメリカ西海岸系ハリウッドポップスのサウンド作りが曲メロとアレンジに強く出ているんですが、個人的には聊か歌詞の世界と遊離している気がしないものでもありません (^^;

しかし、それでも三条アンナの歌いっぷりは素晴らしく、ここでは黛ジュンの影響を隠さないところが、逆に潔い感じで、サイケおやじは好きです (^^)

ちなみに演奏パートに参加しているプレイヤーのテクニックや音楽センスの見事さも特筆すべきかと思います。

ということで、前述した橋本淳&筒美京平という秀逸なソングライターコンビが残した作品の中では正直、決して上位に入る出来では無い事は確かでしょう (^^;

ところが、だからこそ気になる音源である事も確かであり、殊更コンプリートな蒐集を目指すコレクター諸氏にとっては、避けて通れないのが、こ~ゆ~レコードじゃ~ないでしょうか?

あぁ……、中古レコードの世界の果ては、宇宙と同じかもしれませんねぇ~(^^;

コメント
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