OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

これぞっ! 1970年代ロックの歌心

2012-06-20 15:21:14 | Rock

My Angel Baby / Toby Beau (RCA / 日本ビクター)

大ヒットは、これ、一発!!

しかも極みつきの名曲にして、名演名唱であればこそ、リスナーはその巡り合わせの幸せに感謝する他はないでしょう。

例えば本日ご紹介の「My Angel Baby」は、1978年の夏に流行りまくったAORの人気曲として、今日でも忘れらていないでしょう。

それは聴いた瞬間にグッと惹きつけられる、ちょいとオールディズ風の曲メロに所謂泣きのギター、キメがハイトーンのボーカル&コーラスに哀愁のハーモニカが絶妙の彩りを添えるという、完全に出来過ぎの仕上がりがニクイばかりのウケ狙いであり、同時代に絶頂を迎えていたウエストコーストロックと懐メロポップスの美しき融合の成果でもありました♪♪~♪

ちょいとシカゴソウルっほいピートも良い感じ♪♪~♪

う~ん、これは最高~~~♪

と実際、サイケおやじはラジオから流れてきた瞬間、一気呵成にレコード屋へ向かう決意をさせられたほどなんですが、なんとっ! てっきりAORのソロシンガーが歌っていたものと思い込まされていた「My Angel Baby」は、テキサス出身のカントリー&サザンロックをやっていたバンドの歌と演奏だったんですから、完全に意表を突かれた感じです。

つまりトビー・ボーは、バルデ・シルヴァ(vo,g)、ダニー・マッケンナ(vo,g)、アート・メンドーサ(vo,g)、スティーヴ・ジッパー(b,vo)、ロブ・ヤング(ds) という、ジャケ写にも登場している5人組で、これが見事な大ブレイクというわけなんですが……。

そこまでのキャリアとしては、ドゥーピー・ブラザーズ等々の前座をやっていた仕事から大手のRCAレコードと契約し、いきなり「My Angel Baby」が大ヒットしたという流れは如何にもラッキーですが、実はそこからレコード制作の現場では、なかなかゴタゴタがあったと言われています。

結果的にトビー・ボーは3枚ほどのLPを出して解散した事は歴史的事実であり、実質的にヒットしたのは「My Angel Baby」だけでありながら、それらのアルバムは何れも纏まりが良く、安定した仕上がりなんですから、ウエストコーストロック大好き人間には時代を超えての御用達♪♪~♪

当然ながらバンドメンバーよりも、助っ人のスタジオミュージシャンが相当な部分をやってしまった真相が表れているんですねぇ。

そして「グループとしてのトビー・ボー」は消えてなくなり、メインで歌っていた「バルデ・シルヴァ=トビー・ボー」という構図が成立していたのです。

以降、トビー・ボーは完全にAOR~シティミュージックがど真ん中のアルバムを出すようになり、如何にも1980年前後の流行に沿った制作方針は今も気持E~♪ そういう歌と音楽を提供してくれました。

しかし「My Angel Baby」を共作したバルデ・シルヴァとダニー・マッケンナが、果たしてその段階まで読んでいたかは疑問の余地があるところで、少なくとも最初のアルバムではイーグルス直系の爽やかハーモニーを駆使したカントリーロックを指向していた事を忘れてはならなでしょう。

ただしバルデ・シルヴァの歌いっぷりが、なかなかソウルフルな響きとあっては、選んだ道の正しさも納得する他はないのかもしれませんねぇ……。

ということで、名曲不滅の定理があるとすれば、そこから導き出された正解のひとつが、このトビー・ボーの「My Angel Baby」です。

いゃ~、全く胸キュンのギターや曲メロのせつなさは本当に絶品で、こういう歌があるからこそ、1970年代ロックも捨て難いわけですねぇ~♪

マ~~~ィ エンジェルベイビィ~~~♪

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 地味~な名曲にも光を | トップ | ラマタムとエイプリル・ロー... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Rock」カテゴリの最新記事