OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

木之内みどりの大人の階段

2013-08-06 15:15:55 | 歌謡曲

ジュテーム c/w ヨーヨー / 木之内みどり (NAV)

自分ではロリ趣味が無いと思っているのに、ふっと気がつくと、例えば小林麻美とか、スレンダー系の美女が好きだったりするサイケおやじですから、木之内みどりもその対象として、かなりレコードを集めたひとりです。

しかしリアルタイムでアイドルをやっていた頃の彼女は、決して歌手として大成したとは言い難く、むしろグラビアやテレビバラエティ、そして映画やドラマでの活躍によって人気を集めていたのが実情でしょう。

そこには失礼ながら、歌唱力が些か不安定だったという真相があり、しかも当時は「スター誕生!」等々のテレビオーディション勝ち抜き組の実力派アイドルが続々とデビューしていましたから、持ち前のキュートな可愛らしさが一番のウリだった彼女としては、誰もが知っている大ヒットを出す事は素直に難しかったと思われます。

ただし昭和49(1974)年のデビュー曲「めざめ」から彼女の音源を虚心坦懐に聴いてみれば、そのあたりを逆手に活かした好企画盤がどっさり作られていて、昭和52(1977)年に発売された本日掲載のシングル盤も、その1枚!

まずはA面「ジュテーム」をお聞き下さいませ♪♪~♪

結論から言えば、これが如何にも当時流行だった洋楽系AORのサウンドを取り入れた、ちょっぴり歌謡ボサノバのアイドルポップスなんですが、既に公式デビューから3年を経て、少女から大人の女へと成熟しつつあった彼女のイメージを上手く活かした音作りになっている事は、ジャケ写の雰囲気からもストレートに伝わってくるはずです。

もちろん作詞:松本隆、作曲:佐藤健、そして編曲:瀬尾一三の仕事に手抜かりなどあろうはずもなく、エレピの隠し味や弾んだベースの響きも素敵なんですが、なによりも細身の彼女のボーカルを引き立てるガイド的な女性コーラスがニクイばかり♪♪~♪

以下は完全なるサイケおやじの妄想にすぎませんが、この「ジュテーム」の仮歌バージョンは、きっと上手い女性ボーカリストが歌っていたにちがいありませんよ、例えばここでコーラスを担当している誰かが!?

そしてB面の「ヨーヨー」が、これまたニクイ歌謡フォークの名曲にして、如何にも木之内みどりの「らしさ」が全開の好トラックで、これまた結論から言えば、このシングル盤が発売される直前に出ていた超絶の名作LP「硝子坂」からのカットなんですねぇ~~~♪

それについては後々、必ず拙ブログで項をあらためてご紹介致しますが、とにかく歌謡フォークに特化した、ひとつのトータルアルバムとしては、夥しいアイドル歌手の作品中、嘘偽りなく、サイケおやじは出色の仕上がりと断言したいほど!

ですから、このシングル盤にB面とはいえ入れられた「ヨーヨー」が、本当はA面曲として扱われても不思議ではない傑作である事は言わずもがな、実は「ジュテーム」よりは下世話なヒット感覚が横溢していますよ。

 あなったぁ~~♪
 行ったり 来たりぃ~♪
 行ったり 来たりぃ~♪

という、サビのキメには、特にグッと惹きつけられます♪♪~♪

「ヨーヨー」という曲タイトルは、まさにそういうわけなんですねぇ~~~。

ちなみに作詞:松本隆&編曲:瀬尾一三はA面と同じコンビですが、ジワジワと効いてくるメロディを書いたのは当時、「とんぼちゃん」と名乗るフォークデュオをやっていた市川善光! おまけにバックの演奏が、上手すぎる名人バンドだったラストショウと知ってしまえば、ただただ聴いてしまうのみ♪♪~♪

表面的には歌謡フォーク否定派のサイケおやじにしても、我知らず本性を暴かれてしまうほど、これは素晴らしいと素直にさせられてしまいます。

ということで、今となっては木之内みどり≒例の逃避行事件~芸能界追放のネタばっかりが優先されますが、アイドル歌手というか、彼女の歌というよりも、制作スタッフの創意で作られていたリアルタイムの楽曲、レコードの数々はなかなか味わい深く、良く出来ていると思うばかり!

まあ、それはサイケおやじだけの思い込みかもしれませんが、ご紹介の折々には、どうかお付き合い下さいませ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 錦城ロコと一緒の朝は… | トップ | 夏場の出張はキツイです… »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

歌謡曲」カテゴリの最新記事