■Future Shock / Curtis Mayfield (Curtom / Buddah / 日本コロムビア)
今でも大好きなニューソウルの道にサイケおやじを引き込んだ偉人のひとりが、カーティス・メイフィールドでした。
もちろん、その発端はラジオで聴いた所謂ブラックシネマの傑作「スーパーフライ」の主題歌や挿入サントラ音源だったんですが、決定的だったのは続いて1973年に世に出たLP「バック・トゥ・ザ・ワールド」からシングルカットされた本日掲載のシングル盤A面曲「Future Shock」でありました。
それはいきなりファンキーなリズムとビート、グッと迫ってくるホーンセクションや思わせぶりなコーラス、さらには独特の裏声で歌うカーティス・メイフィールドの個性が当時は十代だったサイケおやじに文字どおりの大ショックを!
あぁ~、こんなにカッコE~~、音楽があるんだなぁ~~~♪
心底、シビれてしまった感動は今も鮮烈な記憶であり、それが今も継続しているのは幸せの極みと感謝するばかりなんですが、ご存じのとおり、リアルタイムでの日本ではカーティス・メイフィールドはそれほどブレイクしていたわけではなく、同じニューソウルというジャンルの中ではダニー・ハサウェイやロバータ・フラック等々、あるいは既にスタアになっていたマーヴィン・ゲイやスティーヴィー・ワンダー、ビートルズとの共演で名を売ったビリー・プレストンの人気には遠くおよばないという現実が確かにありました。
しかしカーティス・メイフィールドの音楽性は決して前述のミュージシャンに劣らない優れたものですし、なによりもある種の中毒性がサイケおやじには感じられたんですねぇ~♪
そして当然ながら、この偉大なソウルマンのキャリアを調べたり、音源を漁ったりしたのは言わずもがな、残念ながら当時は経済的な理由から件の名盤アルバム「バック・トゥ・ザ・ワールド」が買えず、そこで「Future Shock」のシングル盤をゲットし、何度も何度も聴きまくった前科は消せるものではありません。
ですから全篇でワウやヴォリュームペダルを使ったギターワークがカーティス・メイフィールド本人の仕業である事にも深い感銘を受け、以前に出ていた関連レコードを聴く時にも、それに集中していた時期もあるわけですが、シンプルでありながら強烈なウネリを作り出しているリズム隊や鋭いキメが連発されるアレンジにも耳を奪われ、それらを担当したリッチ・テュフォなる才人も要注意だと思います。
ちなみにこの「Future Shock」も含めて、アルバム「バック・トゥ・ザ・ワールド」に収録の楽曲には、ちょうどその頃には激烈を極めていたベトナム戦争やアメリカ国内の特に黒人や貧困層に関する諸々の厳しい問題が歌い込まれているんですが、確かにそのとおりであっても、リアルタイムで聴いていた十代のサイケおやじには歌詞の英語を完全に理解する事は不可能でしたし、あえて知ろうとせずとも、提示されたサウンドや歌声に夢中になれれば、それで良かったのが真相です。
つまり不逞なリスナーであったわけですが、それでもグッと惹きつけられるのがカーティス・メイフィールドの音楽であり、ソウルだと思います。
ということで、既に述べたとおり、カーティス・メイフィールドのキャリア全般を後追いも含めて聴いていたサイケおやじは、全く飽きる事を知りません。
それらついては追々に書いていく所存ですが、生い立ちや成功の端緒となったインプレッションズと名乗るグループの誕生と活躍の場がシカゴという、実はサイケおやじの好む音楽の根城である事も、なかなか興味津々、深いものがあります。
また、ギタリストとしての実力と個性も凄いものがあって、皆様ご推察のとおり、サイケおやじはカーティス・メイフィールドのレコードを聴きながら、コピーしようとしても、そのコードが上手く採れないという実情が度々……。
どうやら特別のチューニングが用いられているという説は本当なのでしょう。
そしてリズムプレイの難しさは、言うまでもありません。
う~ん、こういうミュージシャンが登場していたからこそ、ニューソウルは大きなブームになっていたんですねぇ~~♪
あらためて、そう思うばかりです。
コメント、ありがとうございます。
日々、新しいものを探求することは生きている証のひとつかと思いますよ。ドンドン、邁進して下さいね。
カーティスの面白さはギタープレイにもあって、大昔にレコード聴いて、コードを採ろうとしたんですが、それがさっぱり分かりませんでした。
どうやら変則チューニングを用いているのか?
と見当をつけて、それなりにやってみて、ようやく変態コードらしきものを突き止めたんですが、やっぱり不明な点が多くて、それがカーティスの作り出す音楽の魅力のひとつだと思っています。